プロジェクトを成功に導くためには、メンバーのスキルや稼働状況を正確に把握し、最適な人員配置を行うことが重要です。
しかし、多くの企業では、リソース管理表の項目設定が不十分だったり、管理方法が属人化していたりするため、効率的な運用ができていません。
そこで本記事では、ITエンジニアや社員のスキル管理・アサイン管理支援ツールfapiを提供する(株)FDCの佐々木舞美が、リソース管理表に入れ込むべき必須項目と、実践的な作り方について詳しく解説します。
この記事を読めば、プロジェクトの成功率を高め、チーム全体の生産性を向上させるリソース管理表を作成できるようになります。
リソース管理表とは
リソース管理表とは、プロジェクトに必要な人的リソース(メンバー)のスキル、稼働状況、アサイン状況などを一覧化した管理ツールです。プロジェクトマネージャーや人事担当者が、適切な人材配置を行うために活用します。
効果的なリソース管理表を作成することで、以下のようなメリットが得られます。
- メンバーの稼働状況がリアルタイムで把握できる
- スキルマッチした最適なアサインが可能になる
- リソースの過不足を事前に予測できる
- プロジェクトの進捗遅延を防止できる
- メンバーの負荷を平準化できる
リソース管理表に入れ込むべき12の必須項目
リソース管理表を効果的に機能させるためには、適切な項目設定が不可欠です。ここでは、必ず設定すべき12の項目について解説します。
1. 基本情報項目(4項目)
| 項目名 | 内容 | 設定の目的 |
|---|---|---|
| 社員番号・ID | メンバーの一意識別番号 | データベース管理と重複防止 |
| 氏名 | メンバーのフルネーム | 視認性の向上 |
| 所属部署 | 現在の配属部門 | 組織横断的なアサイン検討 |
| 役職・等級 | 職位やスキルレベル | 適切な役割分担の実現 |
2. スキル・経験項目(3項目)
スキル情報は、適材適所のアサインを実現するための最重要項目です。2026年現在、多くの企業がスキルの可視化に力を入れています。
| 項目名 | 内容 | 設定の目的 |
|---|---|---|
| 保有スキル | プログラミング言語、フレームワーク、資格など | 技術要件とのマッチング |
| スキルレベル | 各スキルの習熟度(初級・中級・上級など) | 適切な難易度の業務割り当て |
| 業務経歴 | 過去のプロジェクト経験 | 類似案件へのアサイン判断 |
スキル管理・アサイン管理支援ツールfapiでは、スキル情報をツリー形式で体系的に管理でき、アサイン状況から業務経歴を自動登録する機能も搭載されています。
3. 稼働状況項目(3項目)
リソースの過不足を把握するために、現在の稼働状況を正確に管理することが重要です。
| 項目名 | 内容 | 設定の目的 |
|---|---|---|
| 現在のアサイン状況 | 参画中のプロジェクト名 | 稼働中のリソース把握 |
| 稼働率 | 業務負荷の割合(50%、100%など) | 追加アサインの可否判断 |
| 稼働期間 | プロジェクトの開始日・終了予定日 | 将来のリソース確保計画 |
4. 管理項目(2項目)
| 項目名 | 内容 | 設定の目的 |
|---|---|---|
| ステータス | アサイン可能・商談中・稼働中など | リアルタイムな状況把握 |
| 備考・特記事項 | 制約条件や希望事項など | 個別事情への配慮 |
リソース管理表の効果的な作り方【4ステップ】
ここでは、実践的なリソース管理表の作成手順を4つのステップで解説します。
Step1: 管理目的と必要項目の洗い出し
まず、リソース管理表を何のために使うのか、目的を明確にします。目的によって必要な項目が変わるためです。
- プロジェクトへのアサイン検討のため
- スキル育成計画の立案のため
- 稼働率の可視化と収益性向上のため
- 将来のリソース計画策定のため
目的が定まったら、前述の12項目を参考に、自社に必要な項目をリストアップします。最初から完璧を目指さず、運用しながら項目を追加・削除していく柔軟性が重要です。
Step2: Excelまたは専用ツールでの基本フォーマット作成
2025年現在、リソース管理表の作成方法は主に2つあります。
Excel・Googleスプレッドシートでの作成
コストをかけずに始められるため、小規模チームや試験的な運用に適しています。基本的なテーブル構造を作成し、前述の項目を列として設定します。
- メリット:無料で始められる、カスタマイズの自由度が高い
- デメリット:複数人での同時編集に制限がある、データ量が増えると動作が重くなる、検索機能が限定的
専用ツールの活用
中規模以上の組織や、本格的にリソース管理を行いたい場合は、専用ツールの導入がおすすめです。スキル管理・アサイン管理支援ツールfapiでは、以下の機能が標準搭載されています。
- 導入企業に必要な項目で情報を管理できる柔軟な項目設定
- スキル情報を体系的にツリー形式で登録
- リアルタイムでアサイン状況を管理
- スキル・アサイン状況を基にした候補者検索機能
- 見込み案件の候補者管理
Step3: データ入力ルールと運用フローの策定
リソース管理表は、正確なデータが入力されて初めて価値を発揮します。そのため、データ入力のルールを明確に定めることが重要です。
- 更新頻度の設定(週次、月次など)
- 入力担当者の明確化(本人入力か、管理者入力か)
- スキルレベルの判定基準の統一
- ステータスの定義と遷移ルール
スキル管理・アサイン管理支援ツールfapiでは、社員情報の更新依頼を個別または一括で行える機能があり、定期的なデータ更新を効率化できます。
Step4: 定期的な見直しと改善
リソース管理表は、一度作成して終わりではありません。運用を開始してから定期的に見直し、改善していくことが成功のカギです。
- 使われていない項目は削除する
- 新たに必要になった項目を追加する
- 入力負荷が高い項目は簡略化する
- メンバーからのフィードバックを反映する
リソース管理表の作成・運用における注意点
情報の鮮度を保つ
リソース管理表で最も重要なのは、情報の鮮度です。古い情報のままでは、誤ったアサイン判断につながります。定期的な更新依頼の仕組みを構築しましょう。
権限設定と情報セキュリティ
リソース管理表には個人情報やスキル情報など、機密性の高い情報が含まれます。閲覧・編集権限を適切に設定し、情報漏洩を防ぐ必要があります。
スキル管理・アサイン管理支援ツールfapiでは、ユーザーごとに閲覧や編集の権限設定ができ、項目ごとに細かく権限を設定することも可能です。
入力負荷とのバランス
項目数が多すぎると、入力担当者の負担が増え、更新が滞る原因になります。本当に必要な項目に絞り込むことが、継続的な運用には欠かせません。
Excel管理から専用ツールへの移行タイミング
Excelでのリソース管理には限界があります。以下のような課題を感じたら、専用ツールへの移行を検討するタイミングです。
- 管理対象のメンバー数が50名を超えた
- 複数のプロジェクトを同時並行で管理する必要がある
- スキル検索に時間がかかり、アサイン検討が非効率になっている
- Excelファイルのバージョン管理が煩雑になっている
- データの集計・分析に多くの時間を費やしている
2026年現在、多くの企業がExcel管理から脱却し、クラウド型の専用ツールを導入することで、業務効率を大幅に改善しています。
リソース管理を成功させるポイント
経営層の理解と協力を得る
リソース管理の重要性を経営層に理解してもらい、全社的な取り組みとして推進することが成功の第一歩です。トップダウンで推進することで、メンバーの協力も得やすくなります。
小さく始めて段階的に拡大する
最初から完璧なリソース管理表を目指すのではなく、最小限の項目でスタートし、運用しながら改善していくアプローチが推奨されます。
データの活用を見据える
単に情報を記録するだけでなく、蓄積したデータをどう活用するかを事前に考えておくことが重要です。スキル分析、稼働率の可視化、育成計画の立案など、データ活用の目的を明確にしましょう。
fapiでは、スキルやプロジェクト情報を自由に集計でき、グラフ表示で視覚的に分析できる機能が搭載されています。
まとめ:リソース管理表に必須の12項目と効果的な作り方を徹底解説
本記事では、効果的なリソース管理表の作り方や、運用において入れ込むべき12の必須項目について解説しました。自社の運用に合わせた適切な項目設定とルール策定を行うことで、リソース管理表を用いたプロジェクトの成功率向上やチーム全体の生産性最大化が期待できます。
一方で、Redmineに代表される従来のプロジェクト管理ツールは、タスク管理やチケット管理には優れているものの、要員ごとのスキル管理や詳細なアサイン管理機能においては物足りなさを感じるケースも少なくありません。
「脱Excelを図りたい」「現場のスキル把握と最適なアサイン調整をメインに行いたい」とお考えであれば、スキル管理・アサイン管理支援ツールfapiの活用がおすすめです。『fapi』なら、直感的な操作で要員の可視化・アサイン調整を効率化し、自社に最適なリソース管理体制を実現できます。
リソース管理表に関するよくある質問(FAQ)
- Qリソース管理表にはどのような項目を記載すべきですか?
- A
効果的なリソース管理表を作成するには、主に以下の12項目を網羅するのが一般的です。
- 基本情報: メンバー名、所属・役職、保有スキル・習熟度、稼働可能時間(リソース上限)
- プロジェクト情報: アサイン先プロジェクト名、担当タスク・役割、開始日・終了日(期間)
- 稼働状況: 予定工数、実績工数、稼働率(負荷状況)、進捗ステータス、備考(制約条件等)
これらを可視化することで、特定メンバーへの業務集中やリソースの空き(アサイン漏れ)を未然に防ぐことができます。
- Qリソース管理表はExcel(エクセル)やGoogleスプレッドシートで作成しても問題ありませんか?
- A
少人数のチームや短期プロジェクトであれば、Excelやスプレッドシートのリソース管理表でも十分に運用可能です。関数や条件付き書式を活用すれば手軽に導入できます。 ただし、メンバー数が数十名を超えると「リアルタイム更新による先頭上書き」「ファイルの重重化」「スキルの最新化漏れ」「最新版の先祖返り」などの限界が生じやすいため、規模拡大に合わせて専用ツールの検討をおすすめします。
- Qタスク管理表(WBS)とリソース管理表の違いは何ですか?
- A
焦点(管理対象)が異なります。
- タスク管理表(WBS等): 「いつまでに何を終わらせるか」という業務(作業)に焦点を当てた管理表です。
- リソース管理表: 「誰が・どれくらいの余裕を持って・どの案件に入っているか」という人(リソース)に焦点を当てた管理表です。
プロジェクトを計画通り進めるためには、タスク管理とあわせてリソース管理表による要員配置の最適化が不可欠です。
- QRedmineやJiraなどのツールでリソース管理表の代用はできますか?
- A
タスクやチケット単位の工数管理・進捗追跡は可能ですが、完全な代用は難しいケースが多いです。 RedmineやJiraはプロジェクトごとのタスク管理に強みを持つ一方、「全社横断でのメンバーのスキル可視化」や「過去実績を踏まえた直感的なアサイン調整」といった高度なリソース管理表としての機能は不足しがちです。
- QExcelでのリソース管理表の運用に限界を感じた場合の解決策は?
- A
要員アサインやスキル管理に特化した専用のリソース管理ツールの導入が最も効果的です。 例えば、スキル管理・アサイン管理支援ツールfapiのような専用ツールを活用することで、Excelのリソース管理表で発生していた手動更新の手間やアサイン調整の工数を大幅にカット(最大85%削減)できます。スキル情報の最新化やExcel出力機能も備わっているため、現場の負担を最小限に抑えながら脱Excelを実現できます。
リソース管理の関連記事・おすすめツール紹介
次の記事では、自社に最適なツールを選定できるようにおすすめのリソース管理ツール6選を詳しく紹介しています。各ツールの特徴や料金プラン、失敗しない選び方を徹底比較していますので、ぜひ参考にしてください。
リソース管理の理解を深めるおすすめ関連記事
組織のリソース管理をより深く理解し、現場の実務や生産性向上に役立つ関連記事を体系別にピックアップしました。目的に合わせて参考にしてください。
1. リソース管理の基礎知識・全体像を学ぶ
- 基礎から学ぶ①: リソース管理とは?重要性と効率的なやり方を解説
- 基礎から学ぶ②: リソース計画とは?プロジェクトマネジメントを成功させる手順とコツ
- 基礎から学ぶ③: リソースマネジメントとは?プロジェクト管理における重要性
- 基礎から学ぶ④: HRM(人的資源管理)とは?基礎知識と人材マネジメントのポイント
- 基礎から学ぶ⑤: リソース管理とプロジェクト管理の違いとは?使い分けを解説
- 基礎から学ぶ⑥: 社内リソースの重要性と効率的な管理の実践ノウハウ
2. 実務で使えるリソース管理表の作成・運用ノウハウ
- 実務プロセス①: リソース管理表に必須の12項目と効果的な作り方を徹底解説
- 実務プロセス②: 【Excel】リソース管理表の作り方7ステップ!必要項目と効率的な運用ノウハウ

