プロジェクトを円滑に遂行するためには、人材・資金・設備といった経営資源を最適に配分する「リソース計画」が不可欠です。特に人的リソースにおいては、各メンバーのスキルセットや業務経験を詳細に把握し、適材適所へ配置することがプロジェクトマネジメントの成否を大きく左右します。
本記事では、200名以上のITエンジニアを擁する組織で25年以上にわたりリソース管理を最適化し、自社でリソース管理ツール(fapi)を開発・運用してきた弊社「DXサービス事業推進部 佐々木舞美」が、以下のポイントを分かりやすく解説します。
本記事でわかること
スキル管理・アサイン管理を大幅に効率化するおすすめツールの活用法
プロジェクトマネジメントにおいて「リソース計画」が極めて重要な理由
実務でそのまま使える「リソース計画表」の具体的な作り方・ステップ
リソース計画の意味とは?

リソース計画とは、プロジェクトを計画通りに成功へ導くために、あらゆる経営資源(リソース)を適切に予測・計画・配分するプロセスを指します。効率的なプロジェクトマネジメントを実現し、納期遅延や予算オーバーを防ぐための基盤となる業務です。
ビジネスにおけるリソースは、一般的に「ヒト(人材)」「モノ(設備)」「カネ(資金)」の3大要素を指しますが、プロジェクト進行の実務においては、さらに「情報」「時間」「知的財産」を加えた合計6つの要素を対象として管理します。
知的財産: 独自技術、特許、社内資産
ヒト(人材): 必要なスキルや経験を持つ要員・エンジニア
モノ(設備): 開発環境、オフィス機器、PC・ツール類
カネ(資金): プロジェクト予算、人件費、運用コスト
時間: 納期までのスケジュール、確保可能な稼働工数
情報: 業務ノウハウ、設計データ、顧客・案件情報
プロジェクトマネジメントの概要と必要性とは
プロジェクトマネジメントとは、設定されたゴールや納期から逆算し、プロジェクトを成功に導くためのプロセスや計画を構築・実行・管理することです。計画通りの予算や期日で高品質な成果物を上げるために不可欠な取り組みです。
プロジェクトマネジメントを円滑に進めるためには、主に以下の3つの重要スキルが要求されます。
- コミュニケーション能力: 各タスクを担当するメンバーと円滑に意思疎通を図るスキルです。同じ目的に向かって進めるよう意見を汲み取り、モチベーションを維持・管理するだけでなく、メンバーが意見を言いやすい環境を作る能力も求められます。
- QCDの管理能力: プロジェクトの軸となる「Quality(品質)」「Cost(コスト)」「Delivery(納期)」を効率的に管理・運用するスキルです。進捗に合わせて定期的にQCDを見直し、バランスの調整やリソースの再配分を適切に行うことが大切です。
- 課題発見・問題解決力(分析力): 欠員や機材トラブルなど、プロジェクト中に発生する予期せぬ問題に対応するスキルです。原因を正確に分析して解決策を導き出し、実際の行動へ落とし込むことで、プロジェクト全体の品質と作業効率を高めます。
リソース計画におけるプロジェクトマネジメントで考えるべき5つのポイント

プロジェクトマネジメントにおいて、限られたリソース(人材・資金・時間)を最大限に活用し、効率的に業務を進行するために押さえておくべき主要ポイントは以下の通りです。
プロジェクトマネジメントの重要ポイント
- 目標の定義: プロジェクトのゴールや達成基準(KPI・成果物)を明確に設定します。
- 計画・スケジュールの作成: 納期から逆算し、タスクの優先順位や工程表を組み立てます。
- 人員や資源の調達: 適切な人材(アサイン)や機材などのリソースを計画的に確保・配置します。
- 予算の管理: 人件費や運用コストを把握し、予算内で収まるよう費用をコントロールします。
- 進捗の管理: タスクの進行状況やメンバーの稼働をリアルタイムで把握し、遅延や課題に対応します。
プロジェクトマネジメントが必要とされる理由 プロジェクトマネジメントが必要な最大の理由は、限られたリソースを無駄なく最大限に活かし、確実に目標を達成するためです。そのためには、常にプロジェクト全体の進捗やリソース状況を鳥瞰して把握する力と、メンバー一人ひとりの役割分担(アサイン)を明確にして生産性を高める能力が求められます。を把握したり、メンバー一人ひとりの役割分担を明確にしたりする能力が求められます。
プロジェクトマネジメント成功にリソース計画が重要な理由

プロジェクトマネジメントを成功させるためには、正確なリソース計画の策定が不可欠です。
「ヒト(人材)」や「カネ(資金)」などの現状のリソース状況を正確に把握できていなければ、実効性のある計画やプロセスを構築することができないためです。リソース計画があいまいなままプロジェクトを進めると、特定メンバーへの業務過多や作業の遅延が発生し、最悪の場合はプロジェクトが破綻するリスクが高まります。
特に「人的リソース」においては、単なる人数の把握にとどまらず、各チームメンバーのスキル、実務経験、スケジュールの空き状況まで正確に把握・可視化することが重要です。
リソース計画を効率化するポイント
- 従来手法(Excel)の限界を見極める 多くの企業でExcelを用いた「リソース計画表」が使われていますが、メンバー数や案件数が増えると手動更新や情報共有が難しくなり、リアルタイムな可視化が困難になります。
- 規模に応じたリソース管理ツールの導入 要員数が100人を超えるような中〜大規模環境や、手軽かつ高精度にリソースの割り当てを行いたい場合は、リソース管理・要員計画に特化した専用ツールの活用が有効です。
正確なリソース計画に基づいて適切なプロジェクトマネジメントを行うことが、納期遵守とプロジェクト成功への一番の近道です。
プロジェクトを成功させるリソース計画表の作り方【IT企業向け】
ITプロジェクトを成功に導くための「リソース計画表」の作成手順と運用ポイントを解説します。
リソース計画表を作成する6つのステップ
- プロジェクトの目標を定義するまずはプロジェクトのゴールや成果物、納期を明確に設定します。
- メンバー間で共通認識を持つ定義した目標や進め方について対象メンバー同士で情報共有を行い、チーム全体の認識を揃えます。
- 必要なリソースを選定・洗い出すプロジェクト進行に必要な「人的リソース(スキル・工数)」「資金(予算)」「設備・ツール」などをすべてリストアップします。
- 使用できる(確保可能な)リソースを把握する現在アサイン可能なメンバーの稼働状況や保有スキル、利用できる開発環境・予算の範囲を正確に把握します。
- プロジェクト進行中もリアルタイムで情報共有を行う計画表を作成して終わりにせず、タスクの割り当て状況やリソースの空き情報をチーム全体で常時共有します。
- 進捗状況の確認と課題解決(定期的な再調整)を行う定期的にプロジェクトの進捗を確認し、遅延やボトルネックが発生した場合は、速やかにリソースの再配分や課題解決を図ります。
IT企業が押さえるべきリソース計画の重要ポイント
- 余裕を持ったスケジュール設計を行う開発環境やリソース管理ツールの導入、専門スキルを持つ人的リソースの追加手配には時間を要します。突発的なボトルネックに対応できるよう、初期段階から余裕のあるリソース計画・要員配分を心がけることが不可欠です。
- 人的リソースの可視化を徹底する特にITプロジェクトでは、単なる「人数」だけでなく「個人の保有スキル」や「実稼働率」を正確に可視化してアサインすることが、プロジェクト成功のキーとなります。
リソース管理計画をExcelで行う3つの方法【無料テンプレート付き】

リソース計画の中心となるスケジュール管理や要員配置を、Excel(エクセル)を活用して実施する具体的手法を解説します。
Excelを活用して正確なリソース計画表を作成するには、下準備から段階を踏んで作成することが重要です。具体的な手順とテンプレートの活用法を解説します。
1. WBS(作業分割構成図)で作業を細分化する
まず、プロジェクトのゴールを達成するために必要な作業を網羅したWBS(Work Breakdown Structure)を用意します。
- タスクの洗い出し:漏れがないようタスクを可能な限り細かく分解し、必要な工数や作業時間を把握します。
- 必須要素の定義:WBSを作成する際は、「タスク名」「担当者」「進捗状況」「開始・終了期間」の要素を必ず網羅します。
2. ガントチャートを作成してスケジュールを可視化する
WBSで定義したタスクと担当者を「縦軸」、日時や日程を「横軸」に配置し、進捗管理用のガントチャートを作成します。作業の流れがグラフで可視化され、スケジュールの全体像を把握しやすくなります。
- Excelでの作成手法(3選):
- 手動でセルに色を塗る(最もシンプル)
- 条件付き書式を活用して自動で色付けする(効率的)
- 積み上げ棒グラフ機能を応用して作成する(グラフ化)
- 注意点: 複雑な自動化を行う場合、関数や条件付き書式など高度なExcel知識が求められます。
3. 無料テンプレートを活用して手軽に導入する
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一から自作する手間を省きたい場合は、既存の無料テンプレートの活用がおすすめです。ネット上にはシンプルで使いやすいものから、高度な計算式が組まれた高機能なものまで幅広く配布されています。
自社の管理レベルや用途に合ったテンプレートを選択することで、専門知識がなくても手軽にリソース計画・管理を始められます。
Excelによるリソース計画のメリット・デメリット
| 項目 | 特徴・詳細 |
| メリット | ・コストをかけずに無料テンプレート等ですぐ運用を始められる ・社内での操作方法の共有やカスタマイズが容易 |
| デメリット | ・要員数や案件が増えると手動更新の手間と転記ミスが増える ・リアルタイムな可視化や複数人での同時編集に限界がある |
※メンバー数が数十名〜100名を超える大規模プロジェクトや、アサイン業務をさらに自動化・効率化したい場合は、専用のリソース管理ツールの活用をおすすめします。
Excelでリソース計画表を作るときは、テンプレートを活用するのもおすすめです。
インターネット上にはシンプルなものから高機能なものまで、さまざまな種類のテンプレートがあります。
用途にあったテンプレートを選択すれば、手軽にリソース計画や管理が行えるでしょう。
ここではリソース計画に使える、無料Excelテンプレートを紹介します。
お気軽にご利用下さい。
『スキル管理・アサイン管理支援ツールfapi』の活用でリソース管理計画を大幅に効率化【1ヶ月無料お試しあり】
プロジェクトマネジメントを成功に導く最大のカギは、リソース計画の正確性と迅速性です。限られた「人的リソース」の現状を正しく把握し、無駄のない最適なアサインを行うことが欠かせません。
そこでおすすめなのが、スキル管理・アサイン管理支援ツールfapiです。20年以上にわたり数々のシステム開発プロジェクトを成功させてきたITの専門家が、実務のノウハウを凝縮して開発したリソース管理ツールです。
『スキル管理・アサイン管理支援ツールfapi』が選ばれる理由・他社製品との決定的な違い
- 圧倒的なアサイン作業の効率化(作業時間を92%カット)案件に適した要員の抽出・提案検討業務において、従来60分かかっていた作業時間をわずか5分へ短縮(92%改善)した実績を持ちます。人的リソースの稼働率100%を目指すスピーディなアサインを実現します。
- 柔軟すぎる管理項目のカスタマイズ性自社の運用や評価基準に合わせて管理項目を自由に設定できるため、既存のExcel管理表からの移行も極めてスムーズです。
- 細分化されたスキル管理とアサイン支援機能エンジニアやメンバーのスキル情報を可視化・集約し、プロジェクトの要求仕様にベストマッチする人材を即座に割り当てることが可能です。
スキル管理・アサイン管理支援ツール fapi の詳細はこちら
スキル管理・アサイン管理支援ツール『fapi』の料金プラン
『fapi』は、自社の運用規模や必要な機能に合わせて選べる3つの月額料金プランと、導入前に全機能をしっかり検証できる無料トライアルをご用意しています。
| プラン名 | 月額料金(1人あたり) | 特徴・おすすめの活用シーン |
| ミニマム | 300円 /月 | コストを抑えて基本機能から手軽にリソース管理を始めたいチーム向け |
| スタンダード | 400円 /月 | 標準的なスキル管理・アサイン管理を効率化したい中規模チーム向け |
| プレミアム | 800円 /月 | より高度な要員配置・分析機能をフル活用したい企業向け |
1ヶ月無料トライアル(お試しプラン): 1ヶ月間、費用を一切かけずに実際の管理画面で全機能を体験できます。Excel運用からの切り替えや操作性の検証に最適です。
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【まとめ】プロジェクトマネジメント成功の秘訣はリソース計画の正確性
プロジェクトマネジメントを成功に導く最大のカギは、リソース計画の正確性にあります。計画の精度を高めるためには、「ヒト(要員・スキル)」「モノ」「カネ」「時間」といった経営資源のデータを一元管理し、リアルタイムに稼働状況を把握することが極めて重要です。
自社に適したリソース計画の手法
- 要員数が少ない・小規模プロジェクトまずは無料のExcelテンプレートなどを活用し、コストをかけずにリソース計画表を作成・運用してみるのがおすすめです。
- 要員数が多数(100名以上)・属人化を解消したい場合手動管理による転記ミスや集計の負荷、アサインの属人化を防ぐため、専用のリソース管理ツール(『fapi』など)の導入をおすすめします。
プロジェクトの規模や自社の運用課題に合わせた最適な管理アプローチを選択し、正確なリソース計画のもとでプロジェクトを成功へ導きましょう。
リソース計画とプロジェクトマネジメントに関するよくある質問(FAQ)
- Qプロジェクトマネジメントにおける「リソース計画」とは何ですか?
- A
プロジェクトを成功させるために必要な「ヒト(人員・スキル)」「モノ(設備・ツール)」「カネ(予算)」「時間」などの経営資源を、いつ・誰に・どれだけ割り当てるかをあらかじめ明確にする計画のことです。
適切なリソース計画を立てることで、特定のメンバーへの業務集中を防ぎ、計画通りの納期・品質でのプロジェクト完遂が可能になります。
- Qなぜ正確なリソース計画がプロジェクトの成功に不可欠なのですか?
- A
精度が高いリソース計画は、プロジェクト進行中の「要員不足」「スケジュールの遅延」「予算オーバー」といったボトルネックを未然に防止できるからです。
稼働状況やスキルを正確に把握して計画に落とし込むことで、予期せぬトラブルが発生した際も迅速なリソースの再配置(アサイン調整)が可能になり、プロジェクトの成功率が飛躍的に高まります。
- Qリソース計画を立てる際、具体的にどのような手順で進めればよいですか?
- A
以下の4ステップで進めるのが効果的です。
- タスクの洗い出しとWBSの作成: 必要な作業とスケジュールを可視化する
- 必要なスキルと工数の算出: タスクごとに必要な能力と所要時間を明確にする
- メンバーの稼働状況・スキルの把握: 誰がいつ空いているか、適性があるかを分析する
- リソース割り当て(アサイン): 過負荷にならないよう配分し、計画表に落とし込む
- Qリソース計画でよくある失敗事例と、その対策は?
- A
主な失敗原因は「メンバーのスキルや実工数の見積もり甘さ」と「Excel管理による稼働状況の抱え込み(属人化)」です。 対策として、タスクの所要時間には一定のバッファ(余裕)を持たせること、そして個人の感覚に頼らず『fapi』のようなリソース管理ツールを活用してスキルと稼働状況を可視化・共有することが挙げられます。
- Q計画通りにリソースが回らない場合の対処法(リソース平準化)は?
- A
特定の時期やメンバーに負荷が集中している場合は、以下の3つのアプローチで調整(平準化)を行います。
- タスクの優先順位変更・延期: 納期に余裕があるタスクの後回し
- スキルのある他メンバーへの再割り当て: 空きリソースを活用したアサイン変更
- 外部リソースや専用ツールの活用: 要員追加の検討、またはアサイン業務を効率化するツールの導入
