オンラインセミナーはウェビナーやWebセミナーとも呼ばれ、 Zoomなどのビデオ配信ツールを使って非対面でセミナー配信を行います。
工務店ではコロナ禍をきっかけに、ライブ配信と録画配信どちらも開催する機会が増えているのです。
この記事では工務店がオンラインセミナー配信に必要なものと、機材を購入した場合とレンタルした場合の費用相場について解説します。
オンラインセミナーを成功させるポイントと開催時の注意点もお伝えするので、初めてのセミナーを成功させたい方は参考にしてみてください。
【必須条件】工務店がオンラインセミナーを配信する為に必要なもの・機材

CPU「Core i7相当以上」メモリ「8GB以上」のPCを使用する
オンラインセミナーの参加者が数十人規模になる場合は、CPU「Core i7相当以上」メモリ「8GB以上」のPCを用意します。
スペックを満たしていないとPCの動作が重くなったり、フリーズしたりするので注意が必要です。
例えばZoomでは参加者49人を1画面に表示する要件に、Core i7相当以上を推奨しています。
有線でインターネットに接続する
現在の主流は無線LANですが、安定的な通信には有線LANが向いています。
配信中に映像が止まるなどの不具合が起こると、参加者の集中力低下や離脱の原因になるので注意しましょう。
念の為、有線LANに限らず、USBやHDMIも長いケーブルを用意しておくのがおすすめです。
バーチャル背景が使用できる「クロマキー背景」
クロマキー背景とは人の周りを透明にして、別の画像・映像を合成させる技術のことです。
一般的に、クロマキー背景には緑色の「グリーンバック」か青色の「ブルーバック」を用います。
背景と似た色の衣服は背景と同化してしまうので、スーツ以外の衣服を着用する人は色にも注意しましょう。
バーチャル背景が使用できる「クロマキー背景」の作り方

ここでは「Adobe Premiere Pro」を使って、クロマキー背景を作る方法を簡単に解説します。
初めてでも簡単に合成できるので、ぜひ実際に試してみてください。
- 素材を配置する
- クロマキーエフェクトを適用する
- キーカラーを選択する
1.素材を配置する
新しいシーケンスを作成して、V1に背景となる画像や映像、V2に素材を配置します。
2.クロマキーエフェクトを適用する
Ultraキーを選択して、V2にあるクリップにキーエフェクトをドロップします。
その後、ビデオ背景プレートをV1に追加してください。
3.キーカラーを選択する
背景の色や位置、サイズなどを調整したら、ビデオを再生して納得がいくまで修正を繰り返します。
【初級編】工務店がオンラインセミナーを配信する為に必要なもの・機材

「外部カメラ」
外部カメラは視野角が広く、手元の資料やホワイトボードを映し出すのに役立ちます。
ホワイトボードの内容なども鮮明に映るため、参加者の理解がより深まるはずです。
「外部マイク」
外部マイクを使用すれば、参加者に雑音のないクリアな音声を届けられます。
一方向から音を拾えてステレオ収録できるマイクを選べば、配信者の声のみを綺麗に拾えます。
「オーディオインターフェース」
オーディオインターフェースはマイクで拾った音をPCに取り込んで、スピーカーから高音質で出力する機材です。
音質や遅延を改善してクリアな音を届けたい方は、導入を検討してみてください。
「三脚」
手ブレを防ぐ意味でも、三脚は外部カメラとセットで用意したいです。
ウェビナーの開催場所に合わせて使いやすいサイズを確認しておくことをおすすめします。
「ライト」
ライトを設置すれば配信者の顔色を明るく見せられたり、資料が見えやすくなったりします。
ライトは必ず大きいものを準備する必要はなく、卓上サイズでも問題なく機能します。
事前に明るさや移り方を入念にチェックして、効果的な照らし方を探しておきましょう。
【中級編】工務店がオンラインセミナーを配信する為に必要なもの・機材

「システム連動型ポインター」
システム連動型ポインターは手ブレがしにくく、参加者に重要なポイントを伝えやすいのが特徴です。
参加者がウェビナーの内容を理解しやすくなり、ウェビナーの満足度が上がりやすいというメリットがあります。
「プロジェクター」
大画面で説明できるプロジェクターは、場合によっては口頭の説明以上に効果的です。
プロジェクターで図や表を使って説明すると、口頭では伝わりにくいことを簡単に伝えられるでしょう。
【上級編】工務店がオンラインセミナーを配信する為に必要なもの・機材

「スイッチャー」
スイッチャーは瞬時に映像を切り替えられる機材で、複数の映像を用意しているオンラインセミナーに効果的です。
カメラの持ち直しで進行が中断されることもなく、参加者の満足度向上に寄与します。
「AVミキサー」
AVミキサーは、映像と音声をスイッチャー以上に簡単に切り替えられます。
特に複数のマイクを使った、対談形式のオンラインセミナーで重宝するでしょう。
機材を購入した場合とレンタルした場合の費用相場
参考までに、機材を購入した場合とレンタルした場合の費用相場を比較しましょう。
機材を購入した場合
PC | 25万〜40万円 |
カメラ | 1万〜20万円 |
マイク | 5千円〜4万円 |
ライト | 5千円〜5万円 |
ミキサー | 1万〜5万円 |
機材をレンタルした場合
マイク2本・音響設備一式 | 5万円 |
(30人規模)ウェビナー会場・テーブル・機材・備品一式 | 15万円 |
(50人規模)ウェビナー会場・テーブル・機材・備品一式 | 20万円 |
(100人規模)ウェビナー会場・テーブル・機材・備品一式 | 40万円 |
どっちがおすすめ?購入に向いている工務店とレンタルに向いている工務店

購入に向いている工務店
- オンラインセミナーを定期的に開催する
- 長期的にコストを抑えたい
- 機材に詳しい社員がいる
オンラインセミナーを定期的に開催する工務店なら、長期的に見てコストを抑えられます。
また機材に詳しい社員がいれば選定時や使用時に戸惑うことが減り、導入後もスムーズにオンラインセミナーを開催できます。
レンタルに向いている工務店
- オンラインセミナーを年に数回しか開催しない
- 機材に詳しい社員がいない
オンラインセミナーを年に数回しか開催しない工務店なら、レンタルで十分な場合があります。
機材に詳しい社員がいなくても、レンタルなら使い方のレクチャーを受けられることもあるので安心です。
また、初めてのオンラインセミナー開催で「機材を試したい」「機材を揃える時間がない」という場合も、レンタルの利用がおすすめです。
工務店がオンラインセミナーを成功させるポイント
「入念にリハーサルを行う」「ウェビナーツールの使い方に慣れておく」といったことに加えて、オンラインセミナー成功のポイントがニーズの把握です。
セミナーの内容と参加者のニーズにズレが生じると、興味を持たれにくく感情に訴えかけるのが困難になります。
企業の強みと参加者のニーズを徹底的にすり合わせて、コンテンツ内容を充実させていきましょう。
工務店がウェビナーを開催する際の注意点

オンラインセミナーの開催日は、予備のPCも準備しておきます。
どれだけセミナーに必要なものを用意しても、PCが動かなければ開催が不可能になるからです。
予備のPCはアップデートで最新の状態にしておき、ウェビナーツールもインストールしておくことをおすすめします。
まとめ
この記事では初級編から上級編に分けて、工務店がオンラインセミナーを開催するときに必要なものを紹介しました。
オンラインセミナーを定期的に開催する場合は機材を購入し、初めてもしくは開催頻度が低い場合はレンタルから始めてみてください。
必要なものが揃ったら自社の強みと参加者のニーズをすり合わせて、コンテンツ内容を充実させましょう。