工務店が少ない労力とコストで契約をとる方法の1つに「紹介受注」があります。
紹介受注による商談は、ある程度信頼関係が成り立っていることから、成約につながりやすいのが特徴です。
今回は、紹介受注・紹介営業の基礎知識からメリット・デメリット、紹介されない理由までを解説します。
工務店が紹介受注・紹介営業をもらうポイントと、顧客満足度アップにつながるツールもお伝えします。
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【工務店・住宅業界】紹介受注・紹介営業とは?

住宅業界で重要性が見直されている紹介受注・紹介営業には、以下のような意味があります。
紹介受注 | 既存顧客が友人・知人を紹介してくれること |
紹介営業 | 既存顧客やつながりのある人物に対して、お客様の紹介をお願いする営業手法 |
つまり、紹介営業は紹介受注を促すための営業活動といえます。
紹介受注では、商談へスムーズに入りやすく成約率が高まる傾向にあります。
既存顧客は自社(工務店)で住宅を建築していることから、商品やサービスをある程度理解しているからです。
そのため、紹介された見込み客にも商品やサービスが伝わっている可能性が高く、一から関係を構築する必要がありません。
紹介営業の実現には、営業担当者と紹介者の間に信頼関係が必要です。
信頼関係が構築できていれば、効率よく見込み客を獲得できます。
工務店の紹介率は?

工務店を含めた住宅業界の紹介率は、30%を超えると良しとされています。
とある工務店様は県内で100棟を超える実績をもちながら、紹介率は担当者で平均70%を超えるそうです。
紹介率の向上には住宅建築の前後、施工中、住み心地、アフターサービスとお客様の「満足度」を徹底的に高める必要があります。
特に重要になるのが、住宅を建てた後のサポートです。
紹介率を高めるためにも、工務店で以下の内容を実施できているか確認してみてください。
- オーナー向けのイベントを毎月開催できているか
- 定期的にお客様の住宅を訪問できているか
- 社員のモチベーション・エンゲージメントは高い状態か
- アフターメンテナンスとサポートの品質を確保できているか
上記の要素を充実させることが、紹介率を向上するきっかけづくりになります。
「紹介率が上がらない」「原因がわからない」という場合は、コンサルタントに依頼するのも1つの手です。
工務店の紹介料の相場は?

土地柄や会社の利益率によりますが、工務店の紹介料相場はおよそ5万円〜20万円です。
工務店によっては商品券やカタログギフト、工事オプションをサービスするケースもあります。
紹介料は、紹介された人が工務店と「契約」しなければ得ることができません。
紹介された工務店は自社の評判や信用を落とさないため、またお客様の期待を裏切らないために、良い仕事をする傾向が強くなります。
紹介受注・営業が工務店にとって重要な理由

工務店やリフォーム会社が売上を伸ばし続ける方法は、既存顧客のリピート率を上げることと新規顧客を獲得することです。
新規顧客の獲得は、広告宣伝費を増やしたりホームページへのアクセスを伸ばしたりするなど、多大な集客費用がかかります。
1:5の法則が示すように、新規顧客の獲得は既存顧客に比べて「5倍」もの費用がかかります。
紹介受注は顧客満足度の高い既存顧客からの紹介であり、紹介された人は初めから自社(工務店)に良いイメージを持っていることが多いです。
紹介受注は集客費用をあまりかけずに確度の高い受注に期待できるため、見逃せない要素といえます。
同様に、紹介営業にも力を入れて、紹介受注を取りこぼさないようにしましょう。
紹介受注・営業のメリット・デメリット

工務店における、紹介受注・紹介営業のメリット・デメリットを簡単にお伝えします。
紹介受注・紹介営業のメリット
- 競合が少なく成約につながりやすい
- 人件費や時間的なコストを節約できる
- マーケティングの知識がそれほど必要ない
- 営業活動を効率化できる
- 一から関係性を構築しなくて済む
紹介受注・紹介営業のデメリット
- 紹介受注があるとは限らない
- 紹介料が必要になる
- 売上目標を立てにくい
- 紹介者との関係が悪化する可能性がある
お客様が紹介をしてくれない理由

工務店としては紹介受注を増やしたいところですが、必ずしもお客様が紹介してくれるわけではありません。
お客様が紹介してくれない理由としては、次のような理由が考えられます。
- 住宅や営業担当者、家づくりの過程に不満があっため
- 紹介によってトラブルが発生したら困るため
- 紹介が面倒だったため
- 住宅や工務店に不満はないが紹介は避けたいため
- 紹介をする理由が見つからないため
- 紹介料や特典に魅力を感じなかったため
この中で特に大きな要因となるのが、友人・知人を紹介したことで起こるトラブルです。
住宅建築は1千万以上の高額な費用がかかりますし、人生で何度も建てられるものでもありません。
万が一紹介がきっかけで満足できる住宅ができなかった場合、責任を負うことは避けたいのです。
紹介者と紹介された人の関係性はずっと続くものなので、大きなトラブルは防ぎたいという心理がうかがえます。
紹介されても最終的に契約するかどうかは自己責任ですが、紹介者にはこういった心理があることを覚えておきましょう。
なお、お客様が積極的に紹介してくれる場合は、工務店や住宅にまったく不満がなく、紹介してもクレームに発展すると考えていないケースが想定されます。
顧客満足度の向上が工務店・住宅会社が紹介受注・営業をもらうポイント

工務店が紹介受注をもらうポイントとなるのが、顧客満足度の高さです。
住宅建築の前後、施行中、住み心地、アフターサービスと常にお客様ファーストを忘れないようにしてください。
住宅やアフターサービスの品質以外にも、お客様との接触回数を増やしたり会社の良いイメージを抱いてもらったりすることも重要です。
工務店が顧客満足度を向上する方法として、接客方法の見直しやDXツールの導入が挙げられます。
DXツールとは顧客管理や施工管理、Web会議、お客様とのコミュニケーションなど、デジタルの力で課題を解決するツールです。
お客様との接点を増やし業務効率化に役立つツールが充実しているので、工務店に合ったツールを選択する必要があります。

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plantableは、工務店と顧客間で必ず発生する「言った言わない問題」を解決するDXツールです。
言った言わない問題は、工事のやり直しや顧客満足度の低下など、経営面に大きな影響をもたらします。
plantableでは図面を共有してコメントを残したり、写真を追加して詳しい状況の確認などが可能です。
打ち合わせ回数の軽減やアプリ上でお客様とのコミュニケーション活発化など、顧客満足度の向上に期待ができます。
紹介受注・営業を強化して利益を残したいという方は、ぜひ業務にお役立てください。
記事まとめ
当記事では工務店における紹介受注・営業の基礎知識からメリット・デメリット、紹介されない理由までを解説しました。
紹介受注は工務店と既存顧客間の信頼関係から成り立つもので、成約につながりやすいというメリットがあります。
紹介受注をもらうためにも、これからは顧客満足度の向上やお客様のサポートの徹底を心がけてみてください。