プロジェクトやタスクを円滑に進めるうえで「要員管理」は欠かせません。

通常、プロジェクトではQCD(品質・コスト・納期)が決められています。

予算内および納期内でプロジェクトを達成し利益を残すには、効果的な要員調達で効率よく業務を進めることが重要です。

この記事では要員調達の重要性とメリット、効果的な管理手法について解説します。

Excelを脱却して、効率的・効果的な要員調達を行いたいPMの方必見の内容です。

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要員調達とは

要員調達とは

要員調達とは、プロジェクトに対応するスキル(能力)や資格を持った人材を調達することです。

調達した人材はスキルや稼働状況、業務経験などを考慮して、適正にプロジェクトにアサイン(配置)します。

要員を調達して、プロジェクトにアサインする流れが「要員管理」です。

要員管理は適材適所の人員配置を実現するだけではなく、人件費の節約や生産性向上などの効果を生み出します。

従業員は専門性に特化した人、無口な人、コミュニケーション力の高い人などさまざまです。

要員管理はプロジェクト発足時からプロジェクト終了後まで実施され、必要に応じて人材の再配置を行うこともあります。

プロジェクトマネージャーは問題が起こってから対処するのではなく、いかに問題を起こさずにプロジェクトを達成するかが問われます。

要員管理と人員計画の違い

要員管理と人員計画の違いの前に「要員」と「人員」の意味をおさらいしましょう。

要員ある仕事を完遂するために必要な人、またはその人数
人員企業や組織を構成する人、またはその人数

要員と人員はどちらも組織を構成する人を意味しますが、要員は「組織にいないと困る人」という意味も含んでいます。

プロジェクトマネジメントでよく耳にする「要員管理」と「人員計画」の違いは以下のとおりです。

要員管理プロジェクトの遂行および目標を達成するために人材配置やマネジメントを行うこと
人員計画異動や採用を含めた配置計画を立てて、実行すること

要員管理は人材の「質」を重視する傾向があり、人員計画は要員管理を決めた後で検討する流れとなります。

SESとは?

SES(システムエンジニアリングサービス)とは、IT業界における雇用契約の一種です。

システム開発から保守・運用までを行うITの現場に対し、エンジニアを調達して技術を提供することで対価を得ます。

エンジニアの「成果物」ではなく、エンジニアの「技術提供」に対して対価を得る、というところが特徴的です。

SES営業は、たくさんのエンジニア情報の中から、案件にマッチする要員を日々調達・提案しています。

SES企業に登録しているエンジニアの場合、仕事内容はシステム開発や技術サポート、プロジェクト管理などを担います。

コロケーションとは?

コロケーションとは、要員調達の手段のひとつです。

戦略室と呼ばれる部屋を用意してプロジェクトメンバーが全員同じ場所で仕事を行い、生産効率やチームの結束力を高めることを目的としています。

他にもコスト削減やBCP対策にも有効で、要員調達の新しいカタチとして注目を集めています。

コロケーションで活用される戦略室は、PMO(プロジェクト・マネジメント・オフィス)、あるいは「作業場所の集約」と呼ばれることも多いです。

IT業界全体のレベル低下を招いたきっかけ

IT業界全体のレベル低下を招いたきっかけ

2009年のリーマンショックにより、IT業界では度を超えるコスト削減が強いられました。

当時は「ITが各企業の事業の根幹を支えている」とは考えられておらず、あくまで事業の効率化を補助する存在と認知されていたからです。

ITへの投資は極端に抑制され、稼働していたITシステムの保守業務すらコスト削減の対象にするなど、徹底的な見直しが行われます。

例えば複数人で行っていた業務を1人に集約したり、ツールを内製して要員を減らしたりするなど、当時の中堅層は日々対応に追われていました。

しかし、コスト削減に奔走していた中堅層が「解雇通知」を言い渡されたことで、多くのIT人材が業界を去ったのです。

その結果IT人材の確保は難しくなり、IT業界全体のレベル低下を招いてしまったのです。

要員を調達するメリット

人件費を節約できる

要員調達の一つ目のメリットは、人件費の節約です。

要員のスキルレベルや業務経験などを把握することで、最小限のチーム編成でプロジェクトを処理できます。

人件費は経費のなかでも大部分を占めています。

要員調達をはじめプロジェクトや人員配置を見直せば、人件費の大きな削減に期待できるでしょう。

また、成果を上げていない要員に対して、スキルアップや退出を促すことで人件費を節約する方法もあります。

生産性を向上させられる

要員の能力や要員同士の相性を考慮した要員調達は、生産性の向上が見込めます。

要員にはそれぞれ得手不得手があるものです。

不得手なプロジェクトに配置されると、本来の力を発揮できずに生産性が大きく下がってしまいます。

人材育成を目的にあえて苦手なプロジェクトに配置するのも手ですが、その場合はPMが個人の意思やポテンシャルをよく理解しておくことが大切です。

最適な要員配置は、生産性の向上以外に成果物のクオリティアップにも期待できます。

効果的な要員配置を可能にする

適切な要員調達は、適材適所なプロジェクトアサインを実現します。

適材適所とは従業員のスキルや特性、経験を把握したうえで、適任だと思うプロジェクトへ配置することです。

どの要員も自分では気づかない長所や能力を持っているため、能力を伸ばせるような要員配置も、PMの大切な役割となります。

要員調達を実施するうえで事前に行っておくこと

要員調達を実施するうえで事前に行っておくこと

従業員の能力を把握しておくこと

適材適所の人員配置を行うには、従業員の能力を把握しておく必要があります。

具体的には以下の情報を収集しましょう。

  • スキル
  • 資格
  • 長所・短所
  • プロジェクト経験・実績
  • キャリア志向

情報収集のポイントは、得意なことだけではなく苦手なことにも目を向けることです。

苦手分野も把握しておくことで、案件に対するマッチング精度をより高めることができます。

従業員の理解を得ること

従業員から理解を得られないまま要員調達を進めても、導入がスムーズに進まなかったり期待通りの効果が出なかったりします。

そのため、PMは従業員に対して要員調達を実施する背景やメリット、プロセスなどをきちんと伝えることが重要です。

組織側だけでなく従業員側にどのようなメリットがあるかを伝えることで、スキルや資格データを収集する際に協力を得られやすくなります。

要員調達の成功は要員管理ツール(アサイン管理ツール)にあり!

要員調達の成功は要員管理ツール(アサイン管理ツール)にあり!

要員調達を効率化して、プロジェクトを成功に導くには「要員管理ツール」がおすすめです。

要員管理ツールとは要員のスキルや配置状況をリアルタイムで把握したり、情報共有が容易に行えるクラウドツールのことです。

リアルタイムで可視化・共有できるメリットは、プロジェクトおよび人員の数や規模に比例して増加します。

一つのシステムで情報を一元管理できれば、知りたい情報に瞬時にアクセスして業務時間を大幅に短縮できます。

要員調達を効率化することで、エンジニア提案の時間を短縮して利益を確保できる確率を高めることが可能です。

要員管理ツール(アサイン管理ツール)の中には、無料トライアルを実施しているものもあります。

要員調達を効率化して利益確保につなげたいPMの方は、一度検討してみることをおすすめします。

まとめ

今回はPMの方向けに、要員調達の重要性とメリット、効果的な管理手法を紹介しました。

結論から言うと、要員調達の効率化には「要員管理(アサイン管理)ツール」がおすすめです。

要員管理ツールは、プロジェクトに必要なスキルを保有する要員を調達・割り当てることに特化したツールです。

ぜひ、PMの方は無料トライアルで機能や操作性を確認し、生産性と利益の向上を狙ってみてください。