東京・茨城の2拠点、関東を中心に現在190名の要員を抱える弊社は、製造業の要員不足対策や代替要員の補填、要員の適正化をはかるための要員戦略や要員計画、案件先へse要員の追加提案書を作成するなどのSES要員の管理方法、excelでの要員管理、要員管理ツールに関する様々なご相談をお受けする機会が非常に多いです。
今回は
・製造業の経営者、管理職
・SES事業の経営者、営業責任者
以上の方々からよくご相談いただく要員管理ツールについて解説いたします。
よく以下のようなご相談があります。

・要員戦略や要員計画通りに要員調整ができず、要員ヒストグラムで見ると1年中リソース(要員)が過剰に割り当てられたり、要員が遊休状態になってしまうので、要員調整がスムーズに実践できる、要員管理ツールを紹介してほしい。
・要員が100名を超えて「excelでスキルシートの更新・修正をする工数が増加し、業務が非効率で困っている」という声が社内から上がってきたため、se(技術者)のスキルシートやスキルマップを表にして可視化し、クラウドで一元管理できる要員管理システム(SaaS)を探している。
というご相談が多いことから、今回は、このような要員体制をつくる時の課題を解決する要員管理ツールについて、1997年から25年以上se要員の適正化をはかりながらSES事業を成長させてきた弊社が、この機会に解説します。
※2022年12月現在の弊社は、東京と茨城の2拠点で社員数194名という状況です。
要員管理とは?
要員管理とは、プロジェクトに必要なスキルを保有する要員をアサイン(要員の割り当て)すること、になります。
アメリカの非営利団体PMI(プロジェクトマネジメント協会)によって普及しているプロジェクトマネジメントの世界基準でPMBOK(ピンボック)という考え方があります。

PMBOKの中でプロジェクト管理の目的は、QCD(高品質、低コスト、納期厳守)です。
PMBOKでは、このQCDを実現するための知識を体系化し、5つのプロセスと10の知識エリアをプロジェクト管理します。 このPMBOKにある10の知識エリアの内、
・プロジェクト組織を編成し、育成する人的資源マネジメント
・必要な経営資源を選定し、発注や契約を行う調達マネジメント
・プロジェクトを予算内で完成させるコストマネジメント
・品質目標にもとづき品質を確保する品質マネジメント
・スコープ、スケジュール、コスト、品質等プロジェクト目標に影響を与える不確実な事象・状態を防ぐリスクマネジメント
という5つの知識エリアに特に影響するのが要員管理になります。
要員数が多いプロジェクトを黒字化させているPM/PL/PMOは、要員管理ツールの導入をしている人が大半です。
要員管理の目的
要員管理の目的は、事業の中にいくつも存在する「プロジェクト」の目的を達成すること、になります。

プロジェクト管理ツールの一部機能に要員管理機能が追加されているケースが多いのは、プロジェクトの目標を達成するために、PMBOKの知識エリアの内、人的資源マネジメント・調達マネジメント・コストマネジメント・品質マネジメント・リスクの5つの知識エリアに影響する「要員管理」が重要なため、となります。
人員管理との違いとは?
人員管理と要員管理との違いは、達成する目的・目標が違います。
人員管理は、事業の目的を達成する手段、という大きな組織体制を構成する際に使用されます。 人員管理は、企業の人事・採用などの人員管理業務担当者がよく使用しています。
要員管理は、システム開発のプロジェクトマネージャーやSESの営業責任者が担当することがほとんどです。
この管理する目的・目標が要員管理と人員管理とでは、プロジェクトか事業か、という違いがあります。

プロジェクトの要員戦略・要員計画がうまくいかない原因
うまくいかない原因は、既存の要員管理ツールに問題がある、ということになります。
その理由は、既存の要員管理ツールでは、遊休状態になる要員をいち早く把握して、その要員が保有するスキルにマッチングするプロジェクトへアサインできる機会を逃しているためです。
毎日、非常に多くの案件情報をメルマガのように受信しているSES企業がほとんどなはずですが、なぜ、既存の要員管理ツールでは、要員戦略や要員計画がうまくいかないのでしょうか?

具体的には、以下のうまくいかない事例があげられます。
要員計画の失敗事例1.excelでの要員管理
結論は、excelで要員管理ツールを運用している要員数100名以上の企業は、ほとんど要員計画通りに成果を出せていません。
要員管理の目的は、プロジェクトの目的を達成すること(黒字)でした。
要員計画で失敗している企業は、なぜか要員管理ツールの導入目的が「無料!もしくは、excelでなんとかする…」という、そもそも要員管理の目的を忘れ、無料テンプレートやExcelを使用するのが大前提で要員管理ツールを選択されている企業様が意外にも多くいらっしゃいます。
あくまで前提が、excel無料テンプレートをカスタマイズして使用することになりがちです。 その要員管理ツールを自社で内製化して担当者らが四苦八苦しながら運用している。 まるで、未だにガラケーやポケベルを使用させられている人のように可哀想な環境です…

無料のexcelテンプレートなどをカスタマイズして、作成された要員管理のデメリットは
・社内に複数人いる営業マンや経営者へexcelファイルを当たり前のように共有する工数発生
・社内の要員が保有するスキルと照らし合わせる工数発生
・各営業マンごとに電話で打合せ工数発生
・担当する案件先へ提案する資料作成工数発生
・その提案状況(並行営業状況)をまた打合せで共有する工数発生
こんな非効率な営業業務を繰り返した末路が、案件先からの要員補充完了メールの受信とともに新しい月になり、遊休状態の要員がまた1人増加確定… これがシステム開発業界にいながら、本人の業務効率がクラウド化されておらず、ひどい場合は、要員管理が属人化されており、営業マンの退職により緊急事態となり、今後このような体験をされたくないということでお問合せしてくるSES会社の経営者様もいらっしゃいます。
以上が要員計画失敗事例1.excelでの要員管理ツールで四苦八苦でした。
要員計画の失敗事例2.salesforceでの要員管理
結論は、流行りのクラウドDX、Saasで業務効率化という広告コピーに流されて、「とにかく導入しよう!」と自社の業務課題にミスマッチなツールを導入している、非常に惜しい事例です。

sfaセールフォースなどを要員管理ツールとして導入し、失敗するケースは非常に多い要員計画失敗事例になります。
なぜ、salesforceなどの営業支援ツールsfaでは、うまくいなかないのか?
その原因は、製造業やシステム開発業界特有のニッチな要員管理に特化したsfaではないから…となります。
その理由は、システム開発業界のSES営業や製造業の要員管理という業務は、一般的な営業業務で使用する営業支援ツールや顧客管理ツール、MAツール、タレントマネジメントツールとは、管理する対象が違う、ということです。
管理運用する項目や統計データ分析をしてレポートで可視化して改善していく項目が違うため、一般的な営業支援ツールを導入して、要員計画を管理運用しようとすると、むしろ、生産性が低下して、途中からやりたいことができず、使いにくいほしい情報を出力できず、使用しなくなった…というケースもよく聞きます。
以上が、要員計画の失敗事例でした。
要員計画の失敗事例3.ツールの使い分けができていない
プロジェクト管理をするにあたっては、要員管理ツールだけではなく、いくつかのプロジェクト管理ツールを使い分ける必要があります。

例えば、 システム開発現場や製造業でのよく使用されているWBS(work breakdown structure、ガントチャート、作業分解図、作業工程表)というツールでは、PMBOKの中のスコープマネジメントとタイムマネジメントの知識エリアが管理できます。
・各工程の成果物や作業範囲を明確にして必要な作業を洗い出すスコープマネジメント
・作業工程やスケジュールを調整し、プロジェクトを一定期間内に完了させるタイムマネジメント
以上の管理をするにあたって有名なツールは、backlog、redmine、teams、などがあります。
またスラックやチャットワーク、LINE Worksなどのコミュニケーションツールでは、PMBOKの中のコミュニケーションマネジメントという知識エリアが管理できます。
これらを知識エリアごとに使い分けて管理できていない場合、要員計画も失敗に終わっているケースをよく見かけます。
要員管理ツールを使用した要員戦略・要員計画の作り方
要員計画3つの失敗事例や原因が要員管理ツールにあることは、理解したけど、改善するにはどうしたら良いのか?
その答えは、非常に簡単で「2つの条件をクリアした要員管理ツールの導入して要員戦略を立て、要員計画を実行する」となります。
製造業やSES企業が成果を上げる要員管理ツールには、2つの条件があります。
クラウドで要員の可視化と一元管理が可能な要員管理ツールの導入
これは、絶対譲れない条件です。 クラウド版の要員管理ツールを導入されてください。
説明は不要かもしれませんが、リアルタイムで可視化、共有できるメリットはプロジェクトの数や規模に比例して増加します。

自由な設定カスタマイズが可能な要員管理ツールの導入
エンジニアのスキル管理に最適なシステム構成、管理項目や登録データ、データ集計の設定が自由にカスタマイズできるツールを選択されてください。

弊社は、IT製造業というとで、SES・受託開発の課題を25年にわたり解決してきましたが、この自由な設定カスタマイズができる要員管理ツールでない場合、導入する必要はないと思います。
正直なところ、各企業様ごとに設定管理したい項目は異なりますので、「クラウドなこと」と「自由な設定カスタマイズができること」は絶対条件となります。
150名の要員管理に成功したSES事業者が提案する要員管理ツールとは
クラウド版で自由な設定カスタマイズができるという2つの条件を満たした要員管理ツールを導入することで150名以上の要員管理も成功します。
弊社のfapiもこの2つの条件をクリアしておりますので、この機会に製品ページをご確認ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回の内容をまとめます。
・製造業、SESの経営者や管理職の方からよくある相談は、要員管理ツールについてでした。
・要員管理とは、プロジェクトに必要なスキルを保有する要員をアサイン(要員の割り当て)すること、になります。
・要員管理の目的は、事業の中にいくつも存在する「プロジェクト」の目的を達成すること、になります。
・人員管理との違いは、達成する目的・目標が違います。
・プロジェクトの要員戦略・要員計画がうまくいかない原因は、既存の要員管理ツールに問題がある、ということになります。
・要員計画の失敗事例1.excelでの要員管理でした。
・要員計画の失敗事例2.salesforceでの要員管理でした。
・要員計画の失敗事例3.ツールの使い分けができていない。
・要員管理ツールを使用した要員戦略・要員計画の作り方は、2つの条件を満たした要員管理ツールを導入して戦略・計画を立てる。
以上、本当は教えたくない内容をお届けいたしました。
要員管理ツールfapiについてのご相談はお気軽にお問合せください。
