- スキル管理の課題・問題
- アサイン検討の属人化問題
- プロジェクト動向やスキル取得状況の視える化
という悩みを、システムコンサルティング業務をされているステムコンサルティング企業様から多くご相談されています。
今回は弊社、株式会社エフ・ディー・シーの事例をもとに、スキル管理・アサイン管理支援ツールfapi導入前はどんな問題・課題を抱えていたのか、そして導入することで体感したSES企業での導入事例や活用のコツをご紹介します。
脱Excelで社員のスキルを「管理された状態」に
導入前の状況
弊社では長年にわたり、エンジニアのスキルを一人ずつのExcelファイル(業務経歴表と呼んでいます)で管理してきました。派遣やSESの技術者提案の際にも、この業務経歴表をお客様に提示し、エンジニアの技術力や経験を評価いただいてきました。
しかし、社員の増加に伴う部門の増設や営業社員の増員により、たくさんの独自ルールが生まれることになってしまいました。
例えば、過去に従事した業務の記入欄に「OS」という項目がありましたが、開発環境のOSを記載するケースと実行環境のOSを記載するケースがありました。他にも、独自の項目が追加されている部門もありました。
そのため、営業社員は同時に提案を行うエンジニアの業務経歴表が、同じレベルで記載されているかをチェックする必要がありました。もしズレがあった場合には、各エンジニアに情報を聞いたり、場合によっては本人に修正をしてもらったりする手間があり、余計な時間の浪費、提案スピードの低下といった事態を招いていました。
またエンジニアが増加し、各エンジニアの経験業務が多岐に渡ってきたことにより、エンジニアのスキルを各営業社員や部門長がすべて把握することができなくなってきました。
しかし、一人ずつの業務経歴表では横断的に検索することもできず、記憶の中である程度目星をつけたエンジニアについて、業務経歴表を確認して裏付けを取るといった程度の使い方になることが多くなっていました。本来であれば適任のエンジニアが居たにも関わらず、そのスキルが見落とされ、提案機会を喪失しているケースもありました。
導入に向けて
このような状況を改善するため、スキル管理業務のシステム化の検討が始まりました。
この時に重視したのは、今まで蓄積してきた情報を欠落させないということでした。ある部門が独自に追加した項目であっても、そこに記載されている情報は有意義なものであることも多く、無駄にはできないという判断でした。
また、業務経歴表には記載できなかった本人希望に関する情報など、提案時に必要な新たな情報の追加も必要でした。
fapiによる改善
スキル管理業務をfapiで行うことに決定した最大の要因は管理項目の柔軟性でした。fapiでは管理項目をすべて自由に設定できるため、業務経歴表に載せていない多くの情報を追加することができました。また、新たに追加したい項目が出てきた際にも、いつでも簡単に追加ができるため、情報の充実度が格段に増加しました。
また、システム化したことで横断検索も可能になり、今まで見落とされてきてしまったスキルも含めてしっかりと簡単に確認できるようになり、提案のスピードと精度向上に大きく寄与しています。これらの情報は新しく入社した営業社員であっても同じように確認ができますので、営業社員による情報量の差を埋める助けになっています。
さらに弊社では、fapiに登録された情報を基に、エンジニアのキャリアプランに関する面談を実施しています。自分の現在地と目指したい方向性から、お手本になるような上司、先輩を提示したり、近い年代のエンジニアと比較して、自分の強み・弱みを確認したりなど、参考になる重要な情報がたくさん蓄積されていると感じています。
このように、Excelで運用をしていた頃と比較すると、しっかりと「管理された状態」を作り出すことができ、工数削減だけに留まらず、社員の意識改革、売上の向上など多くの効果を得ることができています。
アサイン状況がより具体的に把握できるように
導入前の状況
弊社ではエンジニアのアサイン状況を全社的に共有する仕組みがありませんでした。
アサイン状況は各部門で管理されており、全体の状況を把握する必要が生じたときにだけ、情報を持ち寄って整理するということが行われてきました。
また、それ以外にアサインされている業務が終了したりすると、空き要員リストという管理表に掲載し、営業社員が提案できるエンジニアを把握できるようにするようになっていました。
しかし、この運用ではアサイン状況が不鮮明で、詳細なアサイン状況は部門長しか把握していない属人的な状態でした。
課題1.リアルタイムにアサイン状況を把握できない
上述の通り、アサイン状況の管理が属人化していたため、アサイン状況の確認が必要になったときには、その部門長に問い合わせを行う必要がありました。すぐにアサイン状況を知りたいときであっても、部門長が不在の場合には確認するすべがなく、リアルタイムの状況把握ができていない状態になってしまっていました。
課題2.意図的に空き要員リストに掲載しない
現在従事しているプロジェクトの終了に伴い、エンジニアが空き要員となってくる場合に、本来であれば空き要員リストに掲載することになっていました。しかし、そのあとに提案したい案件があった場合には、意図的に空き要員リストに掲載しないケースがありました。これにより、エンジニアのスキルや希望に、よりマッチする案件があった場合でも、その案件へのアサインが提案できない状況がありました。
課題3.将来的な空き要員が見えない
空き要員リストに掲載がされていない、将来的なある時点での空き要員を知るには、各部門長に問い合わせをおこなっていく作業が必要でした。そのため、案件を受注した際にプロジェクトチームを作れるのかなど、未来のアサインを検討するには管理が不十分でした。
fapiを導入して
アサインの情報はすべてfapiに集約することができました。fapiに登録するのはそのプロジェクトの情報とアサインメンバーになり、更新の手間を大きく削減できるようになりました。社内手続きの一環に組み込むこともできたため、更新の遅延は発生せず、常に最新の状況を確認できるようになりました。
fapiでは各プロジェクトのアサインメンバーから空き要員を検索することができるため、空き要員を正確に把握できるようになりました。また、日付を指定した空き要員検索もできるため、将来的なアサイン検討に役立てられるようになりました。 もう一つ大きな点として、引き合いのあった案件を管理でき、そこに候補者としてエンジニアを登録しておけるようになったことがあります。これにより、実際の空き要員と、提案可能なエンジニアを分けて考えることができるようになりました。
プロジェクト動向や得意分野の把握
導入前の状況
fapiを導入する以前は、分析するために一つ一つのプロジェクトの情報やエンジニアの情報を集めることから始めなくてはならず、膨大な時間がかかってしまう状態でした。また、情報の不足などがあれば関係者にヒアリングするなどをしなくてはならず、数日がかりの仕事になっていました。
なかなかそれだけの時間を使うことは頻繁には出来ず、年に1、2回程度の分析が限界でした。
fapiによる改善
fapiにはエンジニアに関する情報、プロジェクトに関する情報が集約されています。それらの情報は統計情報として、プロジェクト動向や現状分析に活用することができます。
fapiでは登録された情報を簡単に集計できるため、いつでも見たいときにすぐに統計情報を見ることができます。そのため定期的に開催されている開発部門会議、営業会議、経営会議など、その会議ごとに必要な情報を毎回確認することができるようになりました。 また、その会議の場で集計条件を変えたりすることもできるので、充実した議論を行えるようになりました。
【まとめ】スキル管理・アサイン管理支援ツールfapiで課題解決!
いかがでしたでしょうか?
今回ご紹介した事例をまとめます。
・脱Excelで社員のスキルを正確に管理
・アサイン検討の脱属人化
・プロジェクト動向や得意分野の可視化
以上が、脱Excel化を実現して大幅に業務工数を削減した、弊社(株式会社エフ・ディー・シー)の導入事例についてでした。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
スキル管理・アサイン管理支援ツール fapi の詳細はこちら
企業名 | 株式会社エフ・ディー・シー |
設立 | 1997年2月7日 |
従業員数 | 194名 |
事業内容 | システム開発 コンサルティング業務 情報処理サービス ネットワークサービス システム製品の販売・導入 |