工務店・建設業務において、紙の図面管理を脱したいと考える方は多いでしょう。
「最新の図面か判断しづらい」「現場や取引先とスムーズに共有できない」という悩みは、早急に解決したい課題といえます。
この記事では手書き図面アプリの概要から、図面管理の重要性までを解説します。
手書き図面アプリを選ぶポイントや無料のおすすめアプリも紹介するので、管理責任者の方は導入の参考にしてみてください。
手書き図面アプリとは?
手書き図面アプリとは図面をデータで管理して、紙と同様に手書きやメモなどができるアプリのことです。
従来の図面アプリは間取り図などへコメントを残せなかったため、どの部分の話かわからないという状態でした。
手書き図面アプリでは図面や間取りに対してコメントできるので、「どのことを言っているのか」が明確です。
また、タブレットやスマートフォンから作成・編集が可能で、作業中に気になるポイントもすぐに記載できます。
手書き図面アプリは無料のものもあり、近年は個人のDIYから建築現場、住宅メーカーまで幅広く使われています。
図面管理をおこなわないデメリット

ここでは、図面管理をおこなわないデメリットをみてみましょう。
そもそも図面管理とは、作図した設計図面や建築図面などを適切に管理することを指します。
図面管理の主な方法は、紙・表計算ソフト・システムの3種類です。
図面管理をおこなわないと最新の図面か判断ができず、現場・取引先とのコミュニケーションがもたついてしまいます。
以下のように紙での図面管理はデメリットが多いので、早急な改善が必要です。
- 過去の図面を探すのに時間がかかる
- 現場や取引先とスムーズに共有できない
- 同じ図面を何枚も作成してしまう
- 最新の図面か判断しづらい
- 図面を削除したり紛失してしまう
- 保管スペースが圧迫される
図面管理をおこなうメリット
図面管理は離れた現場にいる関係者と注意点や連絡事項を共有できるので、トラブルを未然に防げます。
さらに、建設業における業務効率や生産性の大幅な向上が見込めます。
適切に図面・間取り図が管理されている状態は、次のようなメリットを生み出すのです。
- 同様の図面・間取り図を何度も作成しなくて済む
- 過去の図面を参考にしてスムーズに見積もりを作成できる
- 図面・間取り図の視認性が高く、手戻りや修正が減る
- 図面を探す時間・労力を削減できる
- データの紛失・改ざんリスクを回避しやすい
図面管理アプリの重要性
図面管理アプリは最新の図面・間取り図を関係者間で共有でき、プロジェクトをスムーズに進めたりミスを防止したりします。
紙での図面管理は図面・間取り図のコピーを取り直す必要があり、時間や手間がかかります。
また表計算ソフトだと、複雑なバージョン管理やリアルタイムで情報を共有できないといった課題が気がかりです。
図面・間取り図の更新や共有をリアルタイムでおこない、コスト削減やコミュニケーションを効率化するために、図面管理アプリは建設業に欠かせないのです。
「図面作成アプリ」と「図面管理アプリ」の違い

図面作成アプリと図面管理アプリは一緒くたにされることもありますが、大きな違いは「業務に活かせるか」という点です。
図面作成アプリは図面・間取り図の作成や修正を簡単におこなえる、初心者向けのアプリです。
図面作成にだけ目を向ければ、指やタッチペンで線を引いたり絵を描いたりできるなど、両者に大きな違いはありません。
紙に手書きするような感覚で操作ができるので、構想やアイデアの具現化にも有用でしょう。
「電子小黒板を使って工事写真を作成したい」「BIMモデルも閲覧したい」といった方は、図面管理アプリを選ぶのがおすすめです。
手書き図面アプリを選ぶポイント

ここから、手書き図面アプリを選ぶポイントについて解説します。
- 手書きできる図面の種類はどれくらいか
- 手書き以外で便利な機能はあるか
- 導入費用はどれくらいか
手書きできる図面の種類はどれぐらいか
手書き図面アプリを検討する際は「どの図面に手書きできるか」「手書き以外の書き込み方法」を確認しましょう。
アプリによってはメモや写真を挿入できるため、現場の連絡業務を効率化したい方はぜひ比較したいポイントです。
手書き以外で便利な機能はあるか
手書き図面アプリによっては、手書き以外の機能が充実しています。
機能 | できること |
アクセス制限機能 | アクセスの権限者を指定して、情報漏洩や不正アクセスのリスクを減少する |
検索機能 | 設定した図面名や日付などから瞬時にファイルを見つけられる |
計測機能 | 図面・見取り図に矢印や計測などの注釈を追加できる |
チャット機能 | 現場関係者とチャットができる |
手書き図面アプリで図面の作成・編集以外の機能が充実していると、複数のシステムを使い分ける必要がありません。
そのため余計な手間や労力がかからず、組織全体の業務を効率化できます。
導入費用はどれくらいか
手書き図面アプリは現場の生産性向上に役立ちますが、導入費用が気になる方も多いでしょう。
「機能が多すぎて使いこなせない」「データ拡張で思わぬ出費になった」となっては、目をそむけるわけにはいきません。
手書き図面アプリに無料トライアルがある場合は、業務にマッチするか試してみることをおすすめします。
無料から利用できるおすすめ手書き図面アプリ|スマホ(iPhone・iPad・android)
ここでは、無料から利用できるおすすめの手書き図面アプリを紹介します。
- 【完全無料】DWG FastView
- 【完全無料】もでりんクラウド
- 【無料版あり】EdrawMax
【完全無料】DWG FastView
DWG FastViewは、完全無料で利用できる手書き図面アプリです。
AutoCADと互換性が高く、3Dモデルと2Dベクトル画像どちらも表示できて便利です。
「.dwgファイル」は「PDF」や「PNG」で出力・印刷できるので、大きな紙で確認したいときにも役立つでしょう。
【完全無料】もでりんクラウド
もでりんクラウドは、会員登録のみで手軽に始められる手書き図面アプリです。
木工に必要な機能に絞っていて、図面の参照・編集がワンクリックできるなど、使いやすさに優れています。
また、ペイント機能で出来上がりをイメージしたり、スマホ・タブレットを持ち出してホームセンターで買い出しできたりもします。
【無料版あり】EdrawMax
EdrawMaxは図面の編集から共有まで、オールインワンの機能を搭載した手書き図面アプリです。
取り込んだ図面も編集できるので、手書き図面アプリへの切り替えを検討している方にもおすすめできます。
無料版は15日間試せるため、自社の業務にマッチするか確かめてみると良いでしょう。
建築業・工務店におすすめの手書き図面アプリ「つながる家づくり‐plantable‐」

plantableは図面とコメントの連動・イメージ共有で、認識のズレをなくすことを目的にした手書き図面アプリです。
工務店と施主間で図面を共有して、ひとつのテーブルを囲んで気軽に話せるように仕上げられています。
図面とコメントの連動では、次のような機能を備えます。
図面ごとに話題を展開 | 話題が図面ごとに表示されるので、話題を確認する際に見比べが可能 |
話題の位置を指定して誤解を防ぐ | 話題と図面が紐づいて表示されるので、一目で理解でき誤解も防げる |
さらに話題ごとに「検討中」「対応済」「見送り」とステータスを分類でき、複数の話題でも混同しにくいのが特長です。
「言った言わない問題をなくしたい」「打ち合わせ時間を短縮したい」という方は、ぜひplantableの資料をダウンロードしてみてください。
まとめ
手書き図面アプリは最新の図面・間取り図を共有して、プロジェクトのスムーズな進行、ミスの防止に貢献します。
手書き図面アプリを選ぶ際は、以下の点に注目して無料から試してみるのがおすすめです。
- 手書きできる図面の種類はどれくらいか
- 手書き以外で便利な機能はあるか
- 導入費用はどれくらいか
すでに手書き図面アプリを導入済みで事業拡大・大規模なプロジェクトが控えている方は、ぜひplantableの資料をダウンロードしてみてください。