あらゆる業界で取り組みが進んでいる「DX」、業務効率化や利益につながることから工務店でも徐々に導入が進んでいます。
深刻な人材不足や職人の高齢化、顧客のライフスタイルの変化など、工務店を取り巻く環境は絶えず変化しています。
この記事では、DX化で効率化できる業務事例工務店DXにおすすめのクラウドツール5選を徹底解説。
ツールを選ぶポイントや注意点も解説しますので、工務店DXを学んで時代の波にうまく乗ってください。

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住宅業界・工務店のDX(デジタルトランスフォーメーション)とは?

DX(デジタルトランスフォーメーション)の定義

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは

住宅業界・工務店DXの前に「DX」の意味について解説します。
経済産業省ではDXを次のように定義しています。

DX(デジタルトランスフォーメーション)の定義
企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること

参考:DXレポート2 中間取りまとめ(概要)|経済産業省

ポイントは「デジタルツールを導入するだけでなく、ツールを使ってビジネスモデルに変革を起こすこと」ということです。
身近なDXの成功事例では、AmazonのECサイトやAmazon Echo、AppleのiPhoneなどが挙げられます。
DXは人々の生活を一変する力があり、企業に多くの利益をもたらすことが可能です。

住宅業界・工務店のDX(デジタルトランスフォーメーション)とは?

住宅業界・工務店のDXは顧客管理や業務効率化を行うDXツールにより、顧客満足度の向上売上アップが期待できます。
住宅業界・工務店において、DXの推進が必要となった理由は以下の4つです。

住宅業界・工務店がDXを推進すべき理由
  1. コロナ禍で住宅業界・工務店のオンライン化が加速したため
  2. 業界全体の人材不足に対応するため
  3. 顧客のライフスタイルの変化に対応するため
  4. 経営コストを抑え利益を残すため

この中でも特に深刻な問題とされているのが「人材不足」です。
帝国データバンク調べでは、深刻な職人不足により建設業の倒産が、前年比4割増というデータが発表されています。(2023年8月帝国データバンク「建設業の倒産件数推移」より)
前述した課題をクリアするため会社を存続するためにも、1日でも早い住宅業界・工務店のDX化が望まれます。

参考:建設業の倒産件数推移|帝国データバンク

工務店DXツールの導入で効率化が期待できる業務事例

工務店DXツールの導入で効率化が期待できる業務事例

顧客管理

顧客管理システムは顧客情報を一元管理することで、工務店内で情報の把握がしやすくなります。
家族構成や来店履歴、営業の進捗度合いなどを一元管理できるため、一人ひとりに合わせて適切な提案を行うことができます。
フォーマットを統一することで、紙やExcelでの管理と異なり属人化(ある業務の手順や進捗状況などを特定の担当者しか把握しておらず、社内に情報が行き届いていない状況のこと)が起こりにくいところがメリットです。

Web集客

Web集客はホームページやSNSといったWebメディアを使った集客方法で、効果の高さに期待できます。
Web集客の優れているところはデメリットがほとんどなく、低コストで多くの利益を残せることです。
顧客のほとんどがWebメディアの情報を元に工務店やハウスメーカーを決めるように、工務店のDXには欠かせない手段といえます。
ホームページやSNSを開設したら、見やすいデザインに整えたり役立つ情報を発信したりするなど、できることから始めてみてください。

オンライン商談

オンライン商談は、Web会議ツールを使って商談を行う営業方法です。
コロナ禍で人と接触する機会が減った際には、多くの工務店で取り入れられました。
顧客は気軽に商談を行えますし、工務店は時間やコストを抑えられるところがメリットです。
営業だけではなく会議などにも使われるようになったことから、DXの典型的な成功事例といえるでしょう。

バーチャル展示場

バーチャル展示場はスマホやパソコンから住宅見学ができるツールです。
顧客は実際に住宅で生活しているかのような目線で、部屋の間取りや導線を確認できるという利点があります。
導入コストが比較的低く商談に進めるチャンスもあるため、積極的に導入したい工務店DXの一つです。

工務店DXにおすすめのクラウドツール5選!

plantable(プランテーブル)

『plantable』は工務店と共同開発した、工務店向けのコミュニケーションアプリです。
工務店専用ゆえに実現できた独自機能の中には、以下のようなものがあります。

図面を見ながらコメント登録「どの場所についての話題か」を明確にして
工務店と施主間で認識のズレをなくす
コメントに写真を添付デザインイメージや設備サンプルを添えることで
適切な提案と要望対応ができる
コメントの要望管理話題ごとに「検討中」「対応済」「見送り」に分けることで、
複数の話題でも混同しない

打ち合わせ時間の短縮や意見の食い違いの改善、スムーズな提案で顧客満足度の向上につなげたい方は導入を検討してみてください。

料金プラン
基本料金30,000円/月(ユーザー5名まで)
追加料金1,000円/月(ユーザー1名につき)
初期費用300,000円
サポート導入サポート、使い方説明会、定期面談、電話・メール・ZOOMでの質問対応(随時)
※中小工務店向け新プランのご用意がございます。詳しくはお問い合わせください。
住宅業界・工務店DXコミュニケーションアプリplantable

AnyONE(エニワン)

営業から現場、経理までの工務店業務をDXで効率化する顧客管理システムです。
工務店の規模を問わず導入企業数は3,300社を突破、さらにお客様継続率は「99.4%」という高い水準をキープしています。
サポート面では業務状況やオペレーションに合わせた解決策を提案してくれるなど、時間に比例した効果に期待できます。

料金プラン要問い合わせ

Aippear(アイピア)

業務効率と生産性の向上をサポートするDXツールで、ストレスフリーの操作性が特徴的です。
使いやすさを重視した画面レイアウト・ボタン配置をはじめ、不要な機能を非表示にすることで作業に集中できる環境を提供します。
集計データの作成や帳票変更など要望に沿ったカスタマイズも可能で、ユーザーに寄り添ったDXツールと言えます。

料金プラン
ライト初期導入費用:120,000円、最低月額利用料金:10,000円(5ユーザーまで)
ベーシック初期導入費用:420,000円、最低月額利用料金:20,000円(5ユーザーまで)
プロフェッショナル初期導入費用:510,000円、最低月額利用料金:30,000円(5ユーザーまで)
ユーザー追加料金1ユーザーにつき2,000円

ダンドリワーク

『ダンドリワーク』は建設現場に必要な情報や図面を、クラウドで一元管理できるDXツールです。
建築現場で起こる時間と労力のムダ、コミュニケーション不足による施工の食い違いをなくすことを目的に開発されました。
現場の写真をアップロードしたり図面・仕様書などを全員で確認したりして、連絡の手間をなくして情報を共有します。

料金プラン
初期費用200,000円〜
月額利用料19,800円/月〜
※詳しくは要問い合わせ

SAKSAK

リフォーム・建築業に特化したDX統合管理システムで、以下の機能を標準搭載しています。

  • 営業進捗管理
  • 工事管理
  • 入金・支払い
  • 原価管理
  • 見積り作成
  • 顧客管理
  • カレンダー機能

見積り作成から請求発行、顧客管理まですべての業務を連動することで、情報を調べる手間や転記する手間を大幅に低減します。

料金プラン
リミテッド15,000円、初期費用:378,000円
スタンダード22,000円、初期費用:578,000円
プレミアム26,000円、初期費用:778,000円

ツール選定のポイント

DXツールを選ぶポイント

DXツール選定のポイント1. 自社の目的に沿って選ぶ

DXツールを導入する前に「工務店が効率化したい業務」を明確にしてください。
DXツールの機能は「顧客管理」「コミュニケーション機能」など、製品によって解決できる業務内容が異なります
そのため、効率化したい業務が無明瞭なまま導入しても、効率化はおろか使われなくなる事態も起こりうるのです。
目的を明確にすることは導入コストを抑えることにもつながるため、先ずは社内のヒアリングから始めてみてください。

DXツール選定のポイント2. 操作性で選ぶ

DXツールの操作性の良さ使い勝手の良さは長く使っていくうえで非常に重要です。
スマホや家電を例にしても「使い勝手が悪くて使わなくなった」という経験が、誰にでもあるのではないでしょうか。
そのため、無料トライアルを利用したり操作説明会に参加したりして、工務店の「全員」が使えるDXツールの導入が大切です。

DXツール選定のポイント3. 工務店(建築業)向けの機能性があるかで選ぶ

工務店と顧客との間でもっとも起こりやすいトラブルが「言った言わない問題」です。
顧客も営業担当者もすべての話を覚えられないとはいえ、大きなお金が動く家づくりでは無視できない問題です。
例えば、顧客と工務店が情報をミスなく共有できる、工務店に特化した機能が求められます。
また、工務店向けの機能が充実していれば、下請け業者とのコミュニケーションも円滑になります。

ツール選定の注意点

DXツール選定の注意点

DXツール選定の注意点1. 導入費用がかかる

工務店のDXツールは初期費用と維持費用がかかります。
無料のDXツールもありますが、機能に制限がついたりサポート内容が異なったりするので内容をよく確認してください。
なおDXツールを導入する際は最大350万円の補助が受けられる、政府の「IT導入補助金(2023年)」が便利です。
「工務店の資本金と従業員数が対象内」など、いくつか適用条件があるので併せて確認してみてください。

参考:IT導入補助金2023

DXツール選定の注意点2. 全社で取り組む必要がある

せっかくDXツールを導入したとしても、社員が使ってくれない・一部の社員だけが使っているという状況では根本の課題解決には至りません。そのため、全社員に対してDXツールを導入する目的・メリットを浸透させ、積極的に利用してもらう必要があります。

しかし、新しい方法(デジタルツール等)を導入することは、従来の仕事の進め方・やり方に慣れている社員にとってはめんどうであり、必要ないと反対されてしまう可能性があります。

それらを避けるためには、経営層が率先して利用・使い方をレクチャーする機会を設けなくてはなりません。
ツール導入の際には、導入前後のサポートが充実しているかという観点も判断材料にしましょう。
また、浸透するまでに多少時間がかかることも想定しておく必要があるかもしれません。

住宅業界・工務店のDXまとめ
【工務店DXにおすすめのクラウドツール5選!比較と選び方解説】

工務店にDXツールを導入すると顧客管理からWeb集客まで、あらゆる業務を効率的・効果的に実施できます。
例えば情報の事前共有のおかげで打ち合わせ回数が半分になったり、顧客接点の強化で失注率を下げたりできるのです。
社会環境や顧客のニーズが大きく変化する日本において、工務店が生き残るためには早急なDX化が求められます。
この記事を参考にDXツールの資料をダウンロードして、業務効率化と生産性の向上を目指してください。

弊社工務店、住宅メーカー向けコミュニケーションアプリ『つながる家づくり-plantable- 』は、お施主様とのつながりをより強いものに、理想の家づくりの打合せをひとつのtableを囲んでお話しするように気軽に、工務店、住宅メーカー様に寄り添い課題解決をお手伝いします。お気軽にご相談ください。

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