経営陣がどれだけ「仕組み化」を叫んでも、実際にそれを使う現場が納得していなければツールは形骸化してしまいます。

スキル管理・アサイン管理支援ツール「fapi」の導入において、現場のメンバーは当初どう感じ、どのようなプロセスを経て組織を変革していったのか。

今回は、変化の最前線にいた開発本部の輿石氏、営業本部の齋藤氏の2名に、「理想論ではない、現場のリアルな本音」を語ってもらいました。

プロフィール

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株式会社エフ・ディー・シー 開発本部
輿石氏

技術者のアサイン調整やスキル管理、メンバーの育成を現場視点で牽引。
2016年の本部制移行に際し、それまでの「縦割り」による人材管理の限界を実感。
fapi導入当初は「管理業務が増えるのではないか」という戸惑いを抱くも、仕組みの目的が腹落ちしてからは運用の主軸として活用。
現在はfapiに蓄積された客観的データを1on1面談に落とし込み、メンバーが自らの現在地を俯瞰し、【成長を楽しみながら仕事ができる環境】の実現に向けて現場をリードしている。

株式会社エフ・ディー・シー 営業本部
齋藤氏

顧客の要望を最前線でヒアリングし、最適な技術者の提案・体制構築を担当。
事業部制時代は営業でありながら部門長を兼任し、部員のアサインを決定する立場でもあった。
当時は自身の「記憶と印象」を頼りにしたアサインを行っており、提案スピードを最優先するあまり「本当に最適なのか」と確信が持てないプレッシャーを経験。
fapi導入後は、客観的なデータを武器に顧客への「圧倒的なスピード感」と「提案の質」を両立させ、自信に満ちた営業スタイルを確立している。

記憶とエクセルに頼った「感覚的アサイン」のプレッシャー

――ツール導入前の「事業部制」だった頃、現場はどのような方法でアサインを決めていたのでしょうか?

齋藤(営業): 当時の営業は(基本的には)「会社全体の技術者のアサイン」ではなく「自分が所属する事業部の部員のアサイン」を任されていました。

対象となる技術者が比較的少なかったため、「誰がどんな経験を持っているか」は大まかに頭の中で記憶できていたんです。

そのため、アサインを考えるときも過去の印象を頼りに「おそらくあの人に任せて大丈夫だろう」という、良くも悪くも感覚的な判断をしていました。

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――「記憶頼み」のアサインに、不安やプレッシャーはありませんでしたか?

齋藤(営業): 常に「間違えられない」という緊張感はありましたね。

もちろん、提案前にお客様が求めるスキルの習熟度や経験値の細かい部分をSE本人や上長に確認したかったのですが、すぐに回答がもらえないケースも多くて…。

営業としては提案までのスピードが命なので、記憶を頼りに「できます」とお客様に回答、提案してしまう場面もありました。

また、どの部員をアサイン・提案するのが最適なのか、確信が持てない場面もありました。

――経営層は「情報の属人化」に強い危機感を持っていましたが、現場としてはどう捉えていましたか?

齋藤(営業): 正直なところ、自分の事業部のメンバーのことは理解していても、他の事業部のことは全く分からない状態でした。

ただ一方で、「アサインについてはあの人に聞けば一発で分かる」という安心感や効率性があったのも事実です。
属人化があったからこそ回っていた部分もあり、今振り返ると「中小企業あるある」だったなと思います(笑)。

輿石(SE管理): メンバーの育成という観点では、完全に「縦割り」でしたね。

エクセルの業務経歴書には過去のプロジェクト名こそ書かれていましたが、実際にどんなスキルを持っているかという深いレベルまでは見えません。

自分の部下のことは分かっても、他部門のメンバーのことは全く分からないという状況でした。

「業務が増える?」戸惑いから目的の腹落ちへ

――「fapi」による仕組み化の話が出たとき、率直にどう思われましたか?

輿石(SE管理): システム会社として仕組み化の必要性は理解しつつも、正直に言うと「あー、管理業務(入力負担)が増えるな…」というのが第一印象でした(笑)。

最初にツールに触れたときは、確かにモダンなUIだなとは思いましたが、それまでのやり方と違っていたので、使い方や考え方に慣れるまではどうしても違和感がありましたね。

当時は決して否定的だったわけではないのですが、どこか「やらされ感」があって、まずは様子見というスタンスでした。

齋藤(営業): 営業の立場からすると、直感的にすぐ情報が分かるUIは良いなと思いましたし、「データが一つのシステムに集まっているなら、絶対にあった方が良いよね」と、比較的最初から必要性はスムーズに理解できました。

お客様に必要な情報をすぐに集めて、スピーディーに提案・回答する上で、fapiのようなツールは確実に武器になると思ったからです。

ただ一方で、「データの鮮度をどうやって保ち続けるのか」「データの更新といった運用面が、本当に社内に浸透していくのだろうか」という不安はありましたね。

「確認のための確認」が激減し、提案スピードが向上

――fapiが定着した今、実務レベルで「確実に変わった」と実感する瞬間はどこですか?

輿石(SE管理): 使い方や仕組みを覚えていく中で、「なぜこのデータを入力する必要があるのか」という目的が理解でき、自分の中で腹落ちした瞬間ですね。

ちょうどその頃、組織改編によってアサイン決定の主体が営業から私たち開発(現場)へと移行しました。
それまでは、アサインを検討する際にも他メンバーの細かいスキルが分からず、「社内の詳しい人に聞いて回る」しかありませんでした。

それが、fapiというシステム上で一目で分かるようになった時、「なるほど、だからこの仕組みが必要だったのか!こういうことか」と、確実な変化を実感しました。

齋藤(営業): 私は、「実際の正確なデータや情報を元に、お客様に対して提案や回答ができるようになった時」です。

これまでは記憶や印象に頼らざるを得ない部分もありましたが、fapiがあることで、客観的な根拠を持って自信と責任を胸にお客様へ提案できるようになりました。

この安心感を得られた瞬間に、「fapiはうちの組織に絶対必要なツールだ」と強く実感しましたね。

組織管理や顧客対応における具体的な効果

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――fapiの導入によって、組織管理や顧客対応において、具体的にどのような変化が現れましたか?

輿石(SE管理): 最も変わったのは、メンバーとの「1on1面談」の質です。

これまでは感覚的な話になりがちでしたが、今はfapiに確かなデータが蓄積されているため、「なぜこのアサインなのか」「今どのスキルが伸びているか」の理由を明確に説明でき、非常にクリアで納得感のある対話ができるようになりました。

細分化されたスキル表によって、部下自身も「今の自分の立ち位置」を客観視し、俯瞰して考えられるようになっています。

「今のスキルがこうだから、次はこういう領域に挑戦できたらいいね」と、未来のポジティブな目標設定ができるので本当に助かっています。
仕事の振り方も、過去の実績を見ながら無理なくステップアップできるよう配慮できるようになり、まさに【成長を楽しみながら仕事ができる環境】が現場に整ったと感じています。

齋藤(営業): 営業側としては、お客様に対する「圧倒的なスピード感」を担保できるようになったことが最大の変化です。

「いつでも、最新のデータを確認できる環境」が手に入ったため、顧客からの問い合わせや体制構築の打診に対して、社内確認で引き延ばすことなく即座に動けるようになりました。

さらに、ただ速いだけでなく、客観的なデータを基にロジカルに会話ができるようになったため、提案や回答の「質」も格段に向上したと実感しています。

管理業務の効率化。「誰が詳しいか」を探す時間がゼロに!

――管理業務の面で、導入前と比べて「確実に違う」と実感するポイントはどこですか?

輿石(SE管理): 確認するまでの「時間(距離)」が大きく変わりました。

今まではアサインを検討する際、「この人について誰が一番詳しいかな」と考えて、その人に聞きに行くというアクションが必要でした。

しかし、今はそのデータがすべてfapiの中にあるので、自分で画面を開けばすぐに確認ができます。
そこのスピーディーさが圧倒的に違いますね。

齋藤(営業): 輿石さんと同じで、確認の手間と時間を大幅に短縮できています。

どのメンバーで体制を組むかを決める際、以前なら手当たり次第に確認していましたが、今はまずfapiで条件に合う候補者を絞り込んだ上で、開発本部に具体的な確認ができるようになりました。

このワンクッションがあるだけで、お互いの業務効率が劇的に向上しています。

これからの人材管理:データと対話を両立し、「挑戦」を後押しする組織へ

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――仕組みを整えて終わりではなく、使い続ける中で見えてきた「今後の課題」は何でしょうか?

輿石(SE管理): 「入力データの質をどう保つか」は常に考えています。
せっかく素晴らしい仕組みがあっても、データの精度や鮮度が伴わなければ意味がありません。

齋藤(営業): 同感です。
「なぜこの情報を入力するのか」という目的や現場の意識が薄れてしまうと、入力される内容が単調な情報になってしまい、ツールとしての意味が薄れてしまいます。
目的の共有は常に発信し続ける必要がありますね。

――今後のさらなる進化に向けて、fapiの開発チームへ一言メッセージをお願いします。

輿石(SE管理): スキル管理はデータが命なので、データの更新頻度のサイクルをさらに上げていけるような仕組みを期待しています。

現状は一年に1回ほどの更新サイクルになっている部分もあるので、ここがよりリアルタイムに近づくとありがたいです。

齋藤(営業): 実際に現場で使い続ける中で初めて感じる部分や、「もっとこうしたい」という要望は今後もたくさん出てくると思います。

そうした現場のリアルな声を定期的に見直していただき、どんどんブラッシュアップして、より良いfapiを目指して一緒に走ってもらえると嬉しいです。

――最後に、お二人が目指す「これからの理想の組織像」を教えてください。

輿石(SE管理): 組織の形態によって正解は異なると思いますが、共通して言えるのは、
「データによってバイアス(主観)を排し、特定の個人に頼らず依存せず、データによって人を活かせる組織」が理想だと考えています。

齋藤(営業): 私は、fapiという確かな土台があるからこそ実現できる、「新しいことへの挑戦を、会社全体が根拠を持って後押しできる体制」ですね。
これからも仕組みを武器に、メンバーの挑戦を支えていきたいです。

YouTube動画で公開中

記事でお届けした内容の元となった、インタビュー動画をYouTubeで公開しています。

テキストだけでは伝えきれない、当時の生々しい葛藤や、仕組み化によって現場が活気づいていく様子を、ご本人の「生の声」と「リアルな表情」でぜひご覧ください!

FDCLab_fapi開発秘話vol.3


――スキル管理・アサイン管理支援ツールfapiのよくある質問

Q
Excel®(エクセル)でのスキル管理からfapiへの移行はスムーズにできますか?
A

はい、スムーズに移行可能です。既存のExcel®フォーマットを活かしたインポート機能があり、現場の運用を変えずにデータの一元化を実現します。

Q
アサイン管理ツールとして、どのような検索や抽出が可能ですか?
A

「スキル」「経験年数」「過去のプロジェクト実績」などを組み合わせた複合検索が可能です。Excel®では難しかった組織横断での「隠れたスキル」の可視化により、最適な要員アサインを支援します。

Q
スキル管理・アサイン管理支援ツールfapiの推奨される導入規模は?
A

数十名から数千名規模まで対応しています。Ver. 3へのアップデートにより、膨大なデータを持つ大規模組織でも高速かつ柔軟に運用できる基盤を整えています。

執筆・監修:株式会社エフ・ディー・シー DX事業推進部 佐々木 舞美

私たちは「現場で使い続けられる」をモットーに、設立30年以上にわたるシステム開発の知見をプロダクトに凝縮しています。
『スキル管理・アサイン管理支援ツールfapi』は単なるツール提供に留まらず、PM経験豊富なコンサルタントによる運用設計サポートをセットでご提供しています。


開発実績:設立以来30年以上にわたり、金融、流通、製造など多岐にわたる業界のシステム開発を支援。

現場主義のサポート:ツールを売って終わりではなく、PM経験者がお客様の現行フローを分析し、最適な運用設計をコンサルティングします。

セキュリティ:ISMS認証取得済み。大手企業・官公庁基準の厳しいセキュリティ要件にも対応。