深刻な人手不足や集客の伸び悩み、若手が育たないなど多くの課題が残る建設業界。
工務店は早急に「見える化」を行なって、業務を効率化し利益の確保につなげる必要があります。
この記事では見える化の概要と工務店が取り組むべき理由、メリットについて解説します。
工務店の業務を効率化するポイントやおすすめツールもお伝えするので、経営者や担当者の方は参考にしてください。
見える化とは
見える化とは、目で見えにくいものを見える状態にすることです。
例えば個人のスキル・能力を見える化すれば、効率的な人員配置が可能になったり評価基準が定まったりします。
見える化の起源は、1950年のトヨタ自動車における製造管理です。トヨタ生産方式では、自動化の仕組みづくりと社員の安全を守るために「アンドン」というランプを導入しました。従業員はアンドンの光り方で正常か異常かを瞬時に把握でき、業務管理のしやすさが格段に向上したのです。
このような背景から、見える化は業種や職種を問わず、企業に欠かせない取り組みとして浸透しています。
見える化と可視化の違い
見える化と混同しやすい言葉に「可視化」があります。
可視化とは、見たい人が見たいときに見える状態にすることです。
見える化も可視化も目で見えにくいもの、あるいは見えないものを見える状態にする、というのは共通しています。
つまり、両者の違いは「自分の意思に伴って見えるようになっているか」と言えます。
工務店で見える化を実施する際は、認識にズレが生じないように「わかりやすく全員が同じ認識を持てること」を意識してください。
工務店で見える化すべき理由・目的
- ムダな業務をなくすため
- 業務量を把握するため
- 暗黙知を共有するため
- 建設DXへ対応するため
- 顧客や売上の状況を共有するため
ムダな業務をなくすため
業務を見える化すれば「どの工程にどれほど時間がかかっているか」を把握できます。時間がかかる原因を特定することで、改善案を検討して業務のムダを減らせます。
また、工事期間にゆとりが生まれたり受注機会を増やせたりすることから、工務店が見える化する意味は大きいです。
業務量を把握するため
工務店の見える化で一人ひとりの業務量を把握すると、業務の負担率が理解できます。
そのため、従業員に合わせて仕事の割り振りを変更したり、誰かをサポートに入れたりできます。
ただし、業務量の見える化を「監視されている」と感じる従業員もいるので、あらかじめ目的やメリットを説明し許可を得ることが大切です。
暗黙知を共有するため
暗黙知の共有は、スムーズな業務進行や若手の人材育成に活かせます。
暗黙知とはノウハウやカン、経験など、言葉や図で表現するのが難しい知識です。
職人の暗黙知を見える化することで、工務店全体の技術レベル向上に期待ができます。
建設DXへ対応するため
工務店をはじめ建設業界では、特に「人手不足」と「生産性の低さ」が課題となっています。
建設DXへの対応は、自社の仕事の流れを見える化するところから始まります。
建設DXとはデジタル技術で業務効率化や製品の質を向上し、顧客や自社の利益につなげることです。工務店の課題をクリアするためにも、1日でも早いDX化が望まれます。

顧客や売上の状況を共有するため
顧客や売上の状況を共有するためにも、工務店は見える化に取り組むべきでしょう。
顧客情報の見える化は、営業活動の進捗を把握したり各担当者の役割分担や準備期間を明確にできたりします。
また、どんぶり勘定や資金繰りに頭を悩ませる、工務店経営者も多いはずです。経費をきちんと管理して利益を確保するためにも、工務店が売上を見える化する意味は大きいと言えます。
見える化するメリット

速やかに問題に対処できる
作業工程や情報を見える化するとミスやトラブルに気づきやすくなり、早急に対処が可能です。工程進捗を例にすると、見える化によって作業者の進捗を詳しく把握できます。
スケジュール通りに進まない事態に陥っても、作業工程と情報をもとに問題に合わせて適切に対処できます。
適切なタイミングで発注をかけられる
進捗工程の見える化で、内装工や左官工といった協力業者、資材に対しての発注タイミングが掴みやすくなります。
住宅工事は「人」を中心に動くため、日程がずれ込んだり施工の順番が変わったりすることも多いです。
正確な進捗データをもとに発注をかければ、スムーズで効率的に工事を進められます。
コストを削減できる
工務店の見える化はコスト削減にも期待できます。スムーズに業務が進めば残業時間を減らして人件費を削減できますし、従業員の負担も軽減可能です。
働き方改革関連法や2024年問題もあることから、工務店はなるべく少ない時間で生産性を高める必要があります。
工務店の業務効率化につながるポイント

クラウドサービスを活用すること
工務店の業務効率化につながる一つ目のポイントは、クラウドサービスの活用です。
クラウドサービスとはオンライン上に書類データや顧客管理データを保管して、いつでもどこでも確認・編集ができる仕組みのことです。
顧客管理やスケジュール管理をクラウドサービスで行えば、オフラインと違ってムダなやりとりを省いてリアルタイムで進捗管理できます。現場、管理者、工務店のやりとりが円滑になり、ペーパーレス化によるコスト削減も実現します。

工務店DXにおけるクラウドサービスの重要性・課題やおすすめのサービスをご消化します。
業務効率化システムを活用すること
業務効率化システムは顧客情報や進捗状況、工事関連の資料などをシステム内で一元管理できます。
工務店向けの業務効率化システムは見やすいレイアウトと直感的な操作性が特長で、ITツールに抵抗がある人でも使いやすい設計になっています。紙やExcel、電話でのやり取りは、時間がかかり非効率な部分があったのではないでしょうか。
顧客管理やスケジュール管理を見える化して、限られたリソースで効率よく業務を進めることが求められます。
コミュニケーションツールを導入すること
コミュニケーションツールも工務店の見える化に貢献します。
連絡手段がいまだにメールや電話、という工務店は多いことでしょう。メールや電話の内容をメモに書き残すのは面倒ですし、漏れや抜けが起こりやすいのはご存知の通りです。
コミュニケーションツールは情報共有が簡単な上、堅苦しい挨拶も必要ありません。
ただし情報が埋もれやすいため、重要度の高い図面や工程表などは送らない方が無難です。
『plantable』は工務店におすすめのクラウドツール
『plantable』は工務店の業務を効率化する、新しいチャットツールとして活躍するクラウドツールです。工務店と施主間の「言った言わない問題をなくしたい」という声から生まれ、施主とのつながりを強める役割があります。
plantableを活用して見える化するメリットは、大きく3つです。
- 図面とコメントの連動・イメージ共有で、認識のズレをなくす
- 「連絡未返信」といったお知らせ機能により、返信の遅れや対応漏れを防げる
- 必要書類や顧客情報を一元管理して、工務店での共有がスムーズになる
施主とのやり取りが見える化するので、社内共有や情報管理が容易になり業務工数を大幅に削減できます。顧客からの要望をリアルタイムで共有し、スムーズな施工から顧客満足度の向上を目指してください。
料金プラン | |
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基本料金 | 30,000円/月(ユーザー5名まで) |
追加料金 | 1,000円/月(ユーザー1名につき) |
初期費用 | 300,000円 |
サポート内容 | 導入サポート、使い方説明会、定期面談、電話・メール・ZOOMでの質問対応(随時) |
まとめ
工務店の見える化とは?メリットや効果、おすすめの管理ツール
今回は見える化の概要と工務店が見える化すべき理由、メリットについて解説しました。工務店の業務効率化につながる方法もお伝えしたので、ぜひクラウドツールの導入を検討してみてください。
『plantable』は顧客情報や要望を見える化して、業務効率化と打ち合わせのムダを改善するツールです。建設DXによって働き方改革や2024年問題に備えつつ、地域で信頼される工務店を目指してください。
弊社工務店、住宅メーカー向けコミュニケーションアプリ『つながる家づくり-plantable- 』は、お施主様とのつながりをより強いものに、理想の家づくりの打合せをひとつのtableを囲んでお話しするように気軽に、工務店、住宅メーカー様に寄り添い課題解決をお手伝いします。お気軽にご相談ください。
