属人化している業務を整理して、誰でも同じように成果を出すことを目的とした「業務標準化」。
工務店で業務標準化をすることで「属人化の解消」「業務の効率化」「品質の統一」が可能となります。
この記事では工務店で業務標準化をするメリットや進め方、注意点についてわたくしDXサービス事業推進部 佐々木舞美がこの機会に解説します。
人手不足や非効率な業務に悩まされる工務店の方は、参考にしてみてください。
記事の最後に業務効率化のためのおすすめサービスも紹介しています。

詳しくは、弊社コーポレートサイトをご覧ください。

業務標準化とは

業務標準化とは

業務標準化とは属人化している業務を整理して、誰でも同じような成果を出すことができる共通の基準です。
業務標準化には、工務店における作業フローを決めたり再現可能なマニュアルを作成したりします。
業務プロセスの課題を洗い出せるため、業務の改善や効率化につなげられます。
一度標準化されても、より最適な業務フローが見つかればその都度修正してくことが大切です。

工務店が業務を標準化する目的と理由

工務店が業務を標準化する目的と理由

工務店が業務標準化する目的は、属人化を減らして業務の効率化と品質の安定化です。
工務店をはじめ建築業界は、見積もりをとったり現場管理をしたりとやることが多く、属人化しやすい傾向にあります。
仮に担当者が会社を休んでしまうと、仕事が回らないという事態に陥ってしまい効率的とは言えません。
業務標準化を活用して「ヒト」ではなく「仕組み」で属人化の問題を解消し、品質の安定化を目指してください。

工務店の業務標準化のメリット・デメリット

工務店の業務標準化のメリット・デメリット

工務店の業務標準化のメリット

業務を効率化できる

業務標準化は属人化を減らして時間配分を考えながら仕事できるため、業務を効率化できます。
業務が非効率だと感じる工務店の場合、属人化しているケースがほとんどでしょう。
どの従業員でも作業を行えるようになるので、業務が分散して負担を軽くすることができます。
また、簡単な業務は「アウトソーシング」が可能となり、人件費を抑えたり人手不足に対応できたりします。

組織全体の安定性が向上する

業務標準化により、組織全体の安定性が向上します。
なぜなら、マニュアルを元に作業することで、保有スキルや知識からくる品質の違いが少なくなるからです。
仕事のミスも減らせますのでやり直しの回数が減って、生産性の向上につながります。

目的達成までのステップが明確になる

工務店で業務標準化を運用すれば、目的達成までのステップが明確化します。
ステップの明確化によって仕事の進捗度合いや課題が簡単に把握でき、フォローアップも可能です。
また、仕事のゴールが見える化してモチベーションを保ちながら業務を進行できます。

適切な人事評価をおこなえる

工務店の業務は多岐にわたり、人事担当者が一人ひとりの業務を把握・採点するのは難しいです。
業務標準化を運用すれば「仕事に要した時間」「どれほどの成果を出したか」が見える化します。
業務内容や成果物が見える化することで、客観的な目線での人事評価が可能です。

工務店の業務標準化のデメリット

マニュアル作成に時間と労力がかかる

業務標準化のためのマニュアル作成には、膨大な時間と労力がかかります。
マニュアルは業務標準化に必要不可欠なので、時間を見ながら少しずつ作成していきましょう。
なお、工務店向けの「業務標準化ツール」を導入すれば、工事の進捗管理や見積もりの作成などが簡単に行えます。

工務店向けコミュニケーションツールつながる家づくり‐plantable‐の詳細はこちら

業務標準化に適さない業務がある

工務店の業務標準化の中には、採用に適さないものがあります。

  • 専門性や難易度の高い業務
  • 高度なスキルや知識を要する業務
  • センスが必要な業務

このような業務はマニュアルを作成してもうまく改善できないことが多いです。
業務標準化は担当従業員が一定のレベルで行える、請求対応や発注処理、見積もり作成にとどめておいてください。

工務店の業務標準化の手順

工務店の業務標準化の手順

工務店の業務を標準化する方法は、以下の流れを参考にしてください

  1. 対象業務を選定する
  2. 業務フローを整理する
  3. 業務内容の標準化を図る

1.対象業務を選定する

請求対応や発注処理、見積もり作成といった全従業員が対応できる業務を選定します。
対象業務を選定するため「属人化している業務はないか」「効率が悪い業務はどれか」を把握してください。
成果が見えやすい業務標準化を優先して実行し、社内全体のモチベーションアップを図りましょう。

2.業務フローを整理する

業務を担当している従業員から情報を集めて、業務フローを整理してください。
ヒアリング中に作業のコツや注意点を教えてもらうことで、内容の深い業務標準化が作成できます。
マニュアルは専門用語を減らしたり写真を挿入したりして、理解しやすい内容に仕上げてください。

3.業務内容の標準化を図る

業務フローを整理してマニュアル作成と共有を行ったら、実際に業務標準化を行なってださい。
運用開始後は従業員へヒアリングを重ねて、マニュアルの見直しや改善をし続けることが大切です。
マニュアル改善によって、さらなる業務効率化と品質の統一を目指しましょう。

業務標準化のポイント・注意点

業務標準化のポイント・注意点

務フローは内容もしっかり決める

業務フローはあくまで進め方であり、内容が充実していないと高い効果は見込めません。
例えば「見積もり作成にどのファイルを使うか」「請求書はいつ作成するか」など、具体的に内容を盛り込むことが大切です。
マニュアルを作成する際は内容をしっかり決めて、情報共有も忘れないようにしてください。

現場の意見を取り入れる

効率的な業務標準化を作るためには、現場のリアルな声が欠かせません。
従業員から要望を細かくヒアリングすることで、より質の高い業務標準化に仕上がります。
初めから完璧を目指すのではなく、継続的に改善を続けることが大切です。

ITシステムを導入する

工務店の業務標準化に関連するITシステムの導入で、簡単かつ効率的に仕事が進められます。
ほとんどの工務店は、マニュアル作成の時間が足りないのではないでしょうか。
ITシステムの導入でワードやエクセルで一からマニュアルを作る必要がなく、従業員の負担軽減にもなります。
慣れるまで時間はかかりますが、手順通りに進めるだけで工務店の業務フローが劇的に改善することを実感できるはずです。

業務効率化のためのオススメツール「plantable」

つながる家づくりplantable_ご紹介資料

「プランテーブル」はシステム開発会社と工務店の共同開発から生まれた、工務店・住宅ビルダー向けコミュニケーションアプリです。
顧客と工務店の間で起こる「言った言わない問題」を解消するため、図面へのコメント機能が双方の認識のズレを無くします。
プランテーブル導入のメリットは次の3つです。

  • 図面とコメントの連動・イメージ共有で誤解を防ぎ、認識のズレをゼロに!
  • リアルタイムで要望を管理し未対応事項を明確に!
  • 必要書類・情報を一元化。業務工数を短縮し社内共有もスムーズに!

必要な書類や情報を一元化することで、属人化を防いで仕事の成果を安定化します。
また、コメント機能に力を入れており、従業員同士の認識のズレをなくして対応漏れや返信遅れを予防できます。
特に、図面とコメントの連動機能や未読コメントのリスト化(顧客側)は、プランテーブル独自の強みです。
実際に、プランテーブルの導入によって「失注率80%減」や「打ち合わせ回数50%減」といった成果報告もあります。

家づくりに関わるすべての人が「共通の情報・認識」を持つために、業務標準化に役立ててください。

工務店向けコミュニケーションツールつながる家づくり‐plantable‐の詳細はこちら

まとめ

この記事では「属人化の解消」「業務効率化」「品質統一」が可能になる、工務店での業務標準化について解説しました。
建築業界は属人化や人材不足が深刻なため、早急に業務を改善することが求められます。
業務標準化を活用して「ヒト」ではなく「仕組み」で問題を解消し、品質の安定化を実現してください。