ブランディングに成功すれば、集客コストの削減と利益率アップが実現します。
その理由はファンを獲得すれば集客に力を入れなくても、商品が売れるようになるからです。
この記事では工務店がブランディングをするポイントやメリット・デメリット、コンセプト事例を紹介します。
中小工務店がしかけるべきブランディング戦略と集客方法をお伝えするので、集客の見直しや利益率を上げたい方は参考にしてください。
ブランディングで軸を築き、最小限のコストで最大限のパフォーマンスを獲得してください。
ブランディングとは?マーケティングとの違い

「ブランディング」とは自社の強みを明確化して競合他社と差別化を図り、顧客から信頼を獲得することです。
「マーケティング」は、商品やサービスを売るための戦略を意味します。
ブランディングはマーケティングの一部といわれ、ブランディング力を高めることでマーケティングの効果も高まります。
なぜならブランドのイメージや商品・サービスの信頼が高まると、自然と商品やサービスが売れるようになるからです。
ブランディングの成功事例としては、ニトリの「お、ねだん以上。ニトリ」、カルピスの「カラダにピース。」など、数多く存在します。
大手企業と違って中小工務店でも、市場に自社ブランドを浸透させて差別化を図ることは十分に可能です。
ここから、工務店のブランディングを高める工務店のコンセプト例を紹介します。
工務店のブランドコンセプト例
例えば、工務店のブランドコンセプトには以下のようなものがあります。
- 世代を超えて暮らせる高性能な家づくり
- 20代・30代の若い夫婦に向けたミニマムハウスの提供
- 和モダンと北欧をミックスした唯一無二のコンセプトハウス
ブランディングを成功させる秘訣は「コンセプトに一貫性を持たせて信頼を蓄積すること」です。
訴求ポイントを一つに絞ることで、顧客の心に刺さりやすくなりファンを獲得できます。
工務店の場合は一定数の顧客を獲得するだけで、経営が安定しやすくなるということを覚えておいてください。
一つの訴求ポイント(独自性)を伸ばすブランディングを設計し、徐々にファンが増やしていきましょう。
工務店がブランドを構築する手順とポイント
- 工務店の強みやこだわりを探す
- ターゲットを明確にする
- ブランドの信頼と実績を積み上げる
工務店のブランディングは強みやこだわり、会社を取り巻く環境の分析から始めます。
現状を詳細に把握するために役立つ手法が「SWOT分析」です。
SWOT分析とは工務店を取り巻く「内部要因」と「外部要因」を洗い出し、分析する作業をさします。
SWOT分析の一例 | ||
内部要因 | 強み「技術力の高さ」 | 弱み「職人の高齢化」 |
外部要因 | 機会「エコ住宅に対する手厚い補助」 | 脅威「新築住宅の需要減少」 |
強み、弱み、機会、脅威を洗い出すことで「ブランディングの方向性」を決めるヒントになります。
ブランディングの方向性が決まったら、ターゲットの明確化です。
例えば「子育て導線を意識した20代の夫婦」と「ミニマムに暮らしたい50代の夫婦」では、住宅に求める要件は異なるはずです。
自社の強みとコンセプトにターゲットのニーズをすり合わせ、イメージに沿うようにブランディングを進めてください。
ターゲットを広げすぎるとブランドイメージがぼやけてしまい、誰にも刺さらなくなるので注意しましょう。
最後に、ブランドの信頼と実績を積み上げながら、時間をかけてブランディングを構築していきます。
Webメディアと新聞広告で施工事例・口コミを公開することで、認知度と信用は高まります。
分析も並行して行い、ブランディングが狙い通りに進んでいるか確認・調整をしていくことが大切です。
工務店がブランディングを行うメリット

メリット1.マーケティングの効果が高まる
ブランディングで工務店の信頼を積み上げることで、マーケティングにも良い効果がでます。
「信用」という揺るぎない土台を築けば、顧客は他社と比較をせずに自社商品を買ってくれるようになるのです。
衣服は「ユニクロ」、車は「トヨタ」といったように、比較せずに購入した経験が一度はあるのではないでしょうか。
逆に言えば、どれだけ集客にお金と時間をかけても、ブランドが定着しなければ購入にはつながりません。
工務店の強みとブランディングの目的を明確にして、絶えず分析・施策を講じることが重要になります。
メリット2.従業員のモチベーションが向上する
ブランド企業といわれる企業で働くことは、従業員の帰属意識を高めモチベーションの向上に効果があります。
周りから「良い会社で働いているな」と言われて、嬉しい気持ちになった経験が誰にでも一度はあるでしょう。
ブランド力がある企業は、離職率が低く意欲的な求職者が集まりやすい傾向にあります。
工務店のブランディングは従業員を育てるという観点からも、積極的に推進したい取り組みといえます。
メリット3.コストを抑えて利益をアップできる
ブランディングに成功した工務店は、集客に費用をかけなくても自然とお客様が集まります。
なぜなら、商品の価格や性能だけではなく「信頼」と「実績」で意思決定をしているからです。
その結果TVCMや新聞広告などにコストをかけなくて済み、利益率アップも見込めます。
また価格ではなく価値で判断されることで、値下げの必要がなく価格競争の回避にもつながります。
メリット4.採用時にプラスに働くことがある
ブランディングで工務店の良いイメージが浸透すれば、採用面でもプラスに働きます。
求職者はブランド企業で働きたいと思う人が多く、入社後も意欲的に業務に取り組むことが多いです。
ブランド企業は収入面が安定し休暇も取得しやすいことから、離職率の低さにもつながります。
全国規模でブランディングを行うには多くのコストを要しますが、中小工務店の場合は比較的安価でブランディングが可能です。
会社を長く存続させるため、積極的なブランディング施策が重要となります。
工務店がブランディングを行うデメリット

デメリット1.ブランディングが確立するまで時間がかかる
会社のブランド力は、一朝一夕で成り立つものではありません。
長い時間をかけて信用を獲得することがブランディングの本質であり、ブランド企業に成長するまでには相応の時間を要します。
商品力や接客、サービスを毎日少しずつ高めていき、企業の認知度を広めていく姿勢が求められます。
デメリット2.不祥事が起こると信頼が崩壊する
不祥事が起こるとブランドの信頼力は一気に崩壊し、最悪の場合、会社が倒産の危機に瀕することもあります。
SNSや口コミサイトなどWebメディアの影響は計り知れず、悪いときにも大きな力を発揮するようになりました。
情報が広がるのは一瞬ですし、何気ない投稿が炎上することもあります。
信頼の回復は簡単ではありませんが、常に真摯な気持ちで応対する姿勢が大切です。
中小工務店のブランディング戦略と集客方法
中小工務店がブランディングを進める場合は、ホームページから着手するのがおすすめです。
ホームページは工務店の顔であり、ブランドコンセプトや理念、施工事例などを伝える大切な場所。
まずはレイアウトを変更したり読みやすい文章に整えたりするところから始めてください。
注意点として外注にレイアウトやロゴデザインを依頼したとしても、工務店の魅力は伝わらないということです。
従業員も自社ブランドに愛着が湧きにくくなるので、全従業員でブランディングに取り組むようにしてください
ブランディングで重要なのは、良い家を作る会社が売れるわけではなく、伝え方がうまい会社に顧客は集まるということ。
費用対効果の高いホームページを活用して、徐々にブランディングと集客を推し進めてください。

工務店の集客方法
工務店の集客方法はいくつかありますが、費用対効果の高いデジタルマーケティングから始めます。
- ホームページ
- SNS(インスタグラム、X)
- YouTube
- SNS広告
デジタルマーケティングのメインターゲットとなるのは、20代〜30代の若年層です。
特にインスタグラムは写真と動画で視覚に訴えられるので、家づくりのイメージが湧きやすく記憶に残りやすいです。
ルームツアーやインスタライブで質問会を開催して、少しずつブランドイメージを浸透させていきます。
まとめ ブランディングで工務店の利益率UP&コスト削減!メリットや集客事例
この記事では工務店にとってブランディングが欠かせない理由と進め方、メリット・デメリットをお伝えしました。
ブランディングは最小限のコストで最大限のパフォーマンスを獲得するための重要な施策です。
まずはホームページの体裁を整えるところから始めて、インスタグラムやYouTubeで工務店の魅力を伝えましょう。
工務店の信用を積み上げることで自然と商品が売れるようになるので、ぜひそこを目指して突き進んでください。
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