HRM(Human Resource Management)とは、適切な人材マネジメントによって従業員と企業の成長を目指すことです。
ITエンジニアを200名以上抱え、日々エンジニアのリソース管理を25年経験してきて効率化し、リソース管理ツールを開発・運用している弊社、DXサービス事業推進部 佐々木舞美が、システム開発企業が抱える課題と解決策、HRM(Human Resource Management)の重要性について解説します。
システム開発企業の業務効率を劇的に改善する、おすすめクラウドツール3選も紹介します。

詳細は弊社コーポレートサイトをご確認ください

HRM(HumanResourceManagement)の意味と重要性とは

HRM(HumanResourceManagement)の意味と重要性とは

HRM(Human Resource Management)とは「人的資源管理」「人材マネジメント」と呼ばれます。
従業員一人ひとりの「スキル」「仕事の目標」「モチベーション」などを把握し、向上させるために仕組みのことです。
近年は、ヒト(従業員)こそがもっとも重要な経営資源と、考えが変わりつつあります。
その理由は「モノ」「カネ」「情報」などの経営資源を、ヒトのみが活用できるからです。
ヒトの成長は企業が成長することを意味し、企業は従業員の成長につながる仕組み作りに舵を切っています。

HRM(Human Resource Management)とHCM(Human Capital Management)の違いとは?

HRM(Human Resource Management)と類似する言葉に、HCM(Human Capital Management)があります。

用語日本語訳意味
HRM
(Human Resource Management)
人的資源管理経営資源の中で「ヒト」が最重要という考え方。
管理や支援を効率的に行いビジネスを良好な状態で進めることが目的
HCM
(Human Capital Management)
人的資本管理「ヒト」ではなくスキルや業務経験が最重要という考え方。
業務遂行に必要なスキルや業務経験を伸ばすことが目的

HRMとHCMは人材の有効活用が目的ですが、重きをおいているポイントが違うため、マネジメント方法や企業戦略が異なる点に注意してください。

HRM(Human Resource Management)で有名なフレームワーク2選

HRM(Human Resource Management)で有名なフレームワーク2選

HRM(Human Resource Management)に役立つ有名なフレームワークを2つ紹介します。

ミシガンモデル(michigan model)

ミシガンモデルとは1980年代に発表された著書「戦略的人的資源管理(Strategic Human Resource Management)」で記載されました。
「戦略的人的資源管理(Strategic Human Resource Management)」では以下の4要素をHRM(Human Resource Management)の基本機能と定義しています。

サイクルの順番HRM(Human Resource Management)の基本機能意味
1採用と選抜最適な人材を組織に取り込む
2人材評価人材を適切に評価する
3報酬業績に応じた報酬で個人のモチベーションを最大化する
4人材開発1〜3のサイクルが回るように人材の能力を伸ばす

上記の順番でサイクルを回すことで、従業員と企業のパフォーマンスを向上させることが目的です。
SHRM(Strategic Human Resource Management)には人材が働きやすい環境を提供し、無理なく生産性アップが狙えるというメリットがあります。

ハーバードモデル(harvard model)

ハーバードモデルとは、1980年代にハーバード大学で行われた研究を基に生まれたHRM(Human Resource Management)のことです。
ハーバードモデルでは以下の4要素をHRM(Human Resource Management)の基本要素として定義。

HRM(Human Resource Management)の基本要素
従業員の影響
人的資源のフロー
報酬システム
職務システム

4要素を効果的に機能させることで、従業員のコミットメントと能力を向上させ、組織の有効性を高めることが目的です。

システム開発企業のHRM(Human Resource Management)失敗例とは?

システム開発企業のHRM(Human Resource Management)失敗例とは?

システム開発企業のHRM(Human Resource Management)失敗例を3つ紹介します。

属人化状態の組織

属人化とは特定の個人しか業務が行えない状態を意味し、急な退職などで仕事が回らなくなるリスクがあります。
個人で業務を抱え込むことで「解決策がわからない」「生産性が上がらない」といった問題が発生します。
属人化が起こる一番の原因が「人材不足」です。
システム開発企業は慢性的なエンジニア不足問題を抱えており、属人化が起こりやすい環境といえます。

Excelでの管理・運用(マネジメント)

ExcelによるHRM(Human Resource Management)は少人数には向いていますが、要員数が100人を超える企業には不向きです。
データ容量や複雑な関数が増えることで処理速度が遅くなり、作業効率の低下や工数の増加を招くでしょう。
例えばCOUNTIF(S)やVLOOKUPといった関数は、検索範囲が広がるに連れて計算に時間がかかってしまいます。
さらにExcelは複数人での同時編集ができず「いつ・誰が・どの端末で」ファイルを編集したかわからないという問題があります。

人材の力量管理(スキル管理)が定義されていない

力量管理とは人材の技能、知識、資格などの能力を「把握」して、会社の運営に「活用」することです。
一人ひとりのスキルを把握できていないと、的確な人材配置や人材教育、正当な人事評価ができません。
スキル管理ができていなければ「モチベーション」や「仕事の目標」などを含む、HRM(Human Resource Management)は難しいです。
また、力量管理が定義されていないことで、人材のスキルを補ったり人材育成の機会を提供したりすることが困難になります。

【ポイント解説】システム開発企業が取り組まないといけないHRM(人的資源管理)とは?

【ポイント解説】システム開発企業が取り組まないといけないHRM(人的資源管理)とは?

システム開発企業がHRM(Human Resource Management)を導入することで、どんな課題を解決できるか解説します。

人材の脱属人化

HRM(Human Resource Management)で適切な人材配置と人材育成を行えば、属人化のリスクを下げられます。
人材のスキルや経験をもとにバランスよく配置することで、業務の隔たりをなくして効率的に業務を回せます。
従業員に「頼られている」「会社の役に立ちたい」という意識が芽生えれば、離職率の低下にも効果的です。

クラウドツールで情報の横断や共有ができる環境

クラウドツールでHRM(Human Resource Management)を行えば、チームや部署をまたいだ情報共有が可能です。
常に最新のスキル・アサイン状況を確認できまし、閲覧権限を使って必要な相手にだけ情報を公開することもできます。
クラウドツールの導入で「社員同士のコミュニケーション活性化」「思い違いを減らしてムダな工数カット」など、多くのメリットが生まれます。
コミュニケーション不足で業務に支障が出ている企業は、導入を積極的に検討してみてください。

定義された力量管理(スキル管理)

スキルマップの作成は、HRM(Human Resource Management)に活かせます。
スキルマップとは従業員のスキルレベルや理解度に応じて、段階的に評価してまとめたものです。
従業員一人ひとりの能力を可視化・評価することで、得意分野の仕事に活かしたり学び直しを行ったりできます。
システム開発エンジニアの場合は「設計スキル」や「プログラミングスキル」をリスキリングすることで、業務に活かすことが可能です。

システム開発企業向けおすすめツール3選

システム開発企業向けおすすめツール3選

企業のHRM(Human Resource Management)をサポートする、おすすめツール3選を紹介します。

スキル管理・アサイン管理支援ツールfapi

従業員やエンジニアのスキル管理・アサイン管理を可視化して、HRM(Human Resource Management)や提案スピード向上に寄与します。
スキルマップ化やアサイン管理が簡単に行えるので、システム開発企業が抱えるExcelの課題を劇的に改善できます。

料金プラン
ミニマム300円/月・人
スタンダード400円/月・人
プレミアム800円/月・人
お試しプラン1か月無料

スキル管理・アサイン管理支援ツール fapi の詳細はこちら

スキルナビ

スキル管理や目標管理、人材情報の見える化や分析など、人事戦略の立案と実行に役立つクラウドシステムです。
「Good Product2022」の人事システム大規模部門を受賞しており、HRM(Human Resource Management)を簡単に構築できます。

料金プラン要問い合わせ

COCOREPO

申込数が1,000社を突破(2023年8月時点)し、低価格で導入しやすいクラウド型スキル管理サービスです。
スマホアプリのような操作感と画面遷移の少なさが、旧来のWebシステムにはない使いやすさを実現しています。

料金プラン
ライト20,900円/月額
スタンダード39,600円/月額
エンタープライズ99円/人・月

まとめ

この記事ではHRM(Human Resource Management)の重要性と、システム開発企業が抱える課題と解決策をお伝えしました。
従業員は企業の未来を決める重要な資源であり、一緒に成長することが求められます。
属人化や非効率化したExcel業務を卒業し、クラウドツールでHRMを最適化してください。