住宅建築に必要な図面の種類は多岐にわたります。

なかでも平面図と立面図は打ち合わせでも使用されるため、目にする機会が非常に多いです。

図面の理解は空間把握能力や数学の得意不得意によって、難しい部分もあるかと思います。

今回は、平面図や立面図を含めた各種図面の基礎知識から違いまでを解説します。

設計図書や図面の基礎知識を学びたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

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設計図書の種類

設計図書の種類

ここでは各設計図書の意味や用途を解説します。

住宅建築には工事内容を指示する設計図書が必要です。

記載ミスや伝達漏れは施工ミスなどの問題につながる恐れがあるため、注意しなければなりません。

着工後は設計図書の変更が困難なので、住宅メーカー・工務店の担当者は、施工業者および施主に丁寧に説明することが大切です。

意匠図

意匠図(いしょうず)とは建物の形態や間取りなど、デザインを表した図面のことです。

平面図や立面図が含まれ、注文住宅の打ち合わせ中に目することが多いです。

意匠図は建築に詳しくない人や図面の見方がわからない人でも、理解しやすいという特徴があります。

他にも配置図や展開図、屋根伏図なども意匠図の1種です。

設備図

設備図は電気配線やインターネット回線、水道管、ガス管などの位置を記した図面です。

一般的に縮尺は1/100で、次の4つに大別できます。

  • 電気設備図
  • ガス設備図
  • 給排水衛生設備図
  • 空調換気設備図

設備図では配線・配管の取り付け位置に加えて、コンセントの位置や数も明らかにします。

外構図

外構図は建物を除く造作物や設置物を示した図面のことで、エクステリア図とも呼ばれます。

外構図に記される造作物や設置物は以下のとおりです。

  • フェンス
  • 門灯
  • テラス
  • 駐車スペース
  • 通路

構造図

構造図はその名のとおり、建物の構造に関する情報を記載した図です。

梁・柱・床・壁の種類や寸法などが記載されています。

なお、建物を建てるにあたって必要な建築図面は「意匠図」「設備図」「構造図」に大別できます。

配置図

敷地に対して住宅を配置した図面のことを配置図といいます。

縮尺は1/100で描かれており、以下の要素を盛り込みます。

  • 敷地の形状・方位
  • 接する道路の位置・幅
  • 敷地内外の高低差
  • 境界線
  • カーポート・車庫の位置

断面図

断面図は、建物の内部を縦方向に分断して横から見た図面です。

住宅や各階の高さが明確になるので、家具を配置した際のイメージが湧きやすくなるでしょう。

断面図のおかげで天井やロフト、スキップフロアの位置なども把握できます。

矩計図

矩計図(かなばかりず)は、断面図をより詳細に記載した図面です。

縮尺は1/30や1/50など断面図より更に拡大され、細かなイメージを伝えやすくなります。

基礎の形状や高さ、天井裏や床下の状態、階段の蹴上げなど、建物の構造がよくわかります。

仕上げ表

仕上げ表は建物各所に使用する、製品の品番や種類、色などを表にまとめたものです。

外壁・屋根の仕上げをまとめた外部仕上げ表と、各部屋の壁や床の仕上げをまとめた内部仕上げ表が存在します。

仕上げとは目にみえる部分を意味し、住宅がどのように仕上がるかを決めるものです。

仕様書

仕様書は建物の規模や構造、材料、設備などを明記した図面です。

仕様書には仕上げ表や設計概要書などが含まれ、品質や性能、施工方法などが記されています。

細かい仕様は住宅建築ごとに異なりますが、一般的には大きなズレが発生しないように標準仕様書を活用します。

基礎伏図

基礎伏図(きそふせず)とは、住宅の基礎を平面図で表した構造図面のことです。

基礎の高さや幅、形状、アンカーボルトの位置などを確認できます。

平面図と立面図の意味

平面図と立面図の意味

住宅建築や打ち合わせで活用される、平面図と立面図について紹介します。

平面図や立面図は手描きで作成できますが、現在はCADソフトの使用が主流です。

平面図とは?

平面図とは建物の各階を水平面に切断して、真上から見た投影図のことです。

平面図は間取り図とも呼ばれ、もっとも目にする機会が多い基本的な設計図書になります。

真上から見下ろした視点で見ることができるので、住宅の間取りや部屋の用途、生活動線をイメージしやすいです。

平面図の縮尺は、一般的に1/50もしくは1/100を用います。

立面図とは?

立面図は住宅を真正面から見た投影図のことで、正面図や側面図とも呼ばれます。

住宅建築においては、東西南北4方向から住宅を描きます。

建物や屋根の形状、外壁、窓、バルコニーなどの位置や構造を把握できるのが特徴です。

他にも住宅の高さや幅、、屋根の勾配、軒の出を理解することができます。

立面図は平面図と同様に、住宅の打ち合わせで見る機会が多い重要な書類です。

書き方はパースと違い遠近法を使わずに製図を行い、一般的な縮尺は1/100です。

平面図と断面図の違いは?

平面図は建物を水平面に切断して真上から見た投影図で、立面図は住宅を真正面から見た投影図です。

平面図は建物を水平方向に切断して「真上」から見た図面で、断面図は建物を垂直方向に分断して「真横」から見た図面です。

つまり、平面図と断面図は見る視点が違うということです。

平面図は水平に切断した断面図であり、平断面図と呼ばれることもあります。

平面図と立面図の違いは?

平面図と立面図は建物を上から見るか横から見るかという違いに加えて、記載される情報も異なります。

立面図は建物の内部を上から見下ろすため、平面図では気づかなかった要素に気づきやすいのです。

以下では図形を例にした、平面図と立面図における見方を解説します。

例①円柱
平面図
立面図長方形
例②三角錐
平面図三角形
立面図三角形

このように、一つの図形でも見方によって見え方はまったく異なります。

図面に置き換えると、次のようなことがわかるでしょう。

  • 建物の高さや形状
  • 間取りや動線
  • 窓や扉の位置
  • 建物の凹凸

平面図と立面図は視点や記載される情報が異なりますが、住宅建築に欠かせないという点は同じです。

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家づくりで担当者の頭を悩ますのが、情報の伝達ミスや漏れ、言った言わない問題ではないでしょうか。

plantableは図面にコメントを残したり解決済みの話題を把握したりできるので、家づくりに関わるすべての人が共通の認識を持てます。

打ち合わせ回数の減少や施工トラブルを防ぐことで、新規受注を増やして利益の増加が見込めます。

「全員で共通の認識を持ちたい」「言った言わない問題をなくしたい」という担当者の方は、日々の業務にぜひお役立てください。

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まとめ

この記事では平面図や立面図を含む、各種図面の基礎知識から違いまでを解説しました。

平面図は住宅を真上から見た投影図で、立面図は住宅を真正面から見た投影図という違いがあります。

家づくりで図面の伝達ミスや漏れを防ぎ、打ち合わせ回数を減らしたいという方はplantableをお役立てください。

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