社会情勢も相まって、工務店様から打ち合わせの効率化や多岐にわたる図面・契約書類の管理などを楽にするシステム構築の相談や工務店向けのコミュニケーションツール(つながる家づくり‐plantable‐)のお問合せを多くいただきます。

そのため、今回は身近でかつ利用ユーザーが最も多いコミュニケーションアプリLINEを工務店さんが上手く活用する方法顧客接点(タッチポイント)の強化方法にはどのようなものがあるのかなど、工務店さん・住宅営業の担当者さんの疑問・不安を少しでも解消の為、今回の記事を作成致しました。

弊社は、1997年から25年以上システム開発を専門に業務効率化や生産性の向上、近年ではDX化のお手伝いなど住宅・建設業界に限らず多くの企業をサポートしてきました。

工務店と共同でシステムを開発・運用している経験やノウハウ・実績をもとに、わたくし、株式会社エフ・ディー・シー DXサービス事業推進部、佐々木舞美がこの機会に解説します。

詳しくは、弊社コーポレートサイトをご覧ください。

工務店市場の3つの動向(住宅ビルダー・ハウスメーカー含む)

工務店市場の3つの動向(住宅ビルダー・ハウスメーカー含む)

背景には、少子高齢化や新型コロナウイルス感染症の拡大、新規着工数減少に伴う市場の縮小、ウッドショックやウクライナショックによる資材の高騰などの環境の変化があります。

工務店経営の課題は、ハウスメーカー・住宅ビルダーに限らず、社員数が少ない、あるいは個人経営の工務店も同様です。

今回は工務店市場の3つの動向をもとに「顧客接点(タッチポイント)をLINEなどのコミュニケーションアプリを活用する事で業務効率を高める方法を紹介致します。

広告の競争の激化

Cookieの規制

DX化

【工務店市場の3つの動向①】広告の競争激化

【工務店市場の3つの動向①】広告の競争激化

社会情勢の影響によりネット広告に出稿する企業数(工務店・ハウスメーカー・住宅ビルダーを含む)が増加したことにより、広告費が急高騰している。
株式会社電通の日本の総広告費と、媒体別・業種別広告費を推定した「2022年 日本の広告費」によると、インターネット広告費 3兆912億円前年比となり、前年比114.3%の二桁成長となっているそうです。
インターネット広告制作費の合算の構成比は43.5%となり、2兆円超えの2019年よりわずか3年で約1兆円増加し、3兆円規模の市場となっているそうです。

典:2022年 日本の広告費|株式会社電通

【工務店市場の3つの動向②】Cookieの規制 

【工務店市場の3つの動向②】Cookieの規制 

リターゲティングの精度が大きく落ち、顕在層への訴求が困難に

現在はネット広告・SNS広告などからホームページもしくはランディングページなどのサイトに来訪させる動きがあります。来訪情報をもとにリターゲティングをかけ、資料請求や展示場などへの来場(コンバージョン)を促していました。
しかし、cookieが規制される事で再来訪を促すリターゲティングが出来なくなり、資料請求・展示場への来場率に大きく影響がでると考えられています。そのため、工務店は代替え策の新しい1手の検討が必要になります。

【工務店市場の3つの動向③】顧客接点のDX化

ネット広告の高騰・cookie規制など工務店がより新規集客が困難になる為、獲得できた新規顧客・準顕在層・顕在層に効果的にアプローチする事が重要になります。
その為には、インサイドセールス部隊の立ち上げや、LINEなどのコミュニケーションアプリを活用した顧客接点(タッチポイント)の強化など、事業全体をDX化する事がポイントになります。

下記に記載する階層・図解を参考にしてください。

【工務店市場の3つの動向③】顧客接点のDX化
工務店DXに関して詳しく知りたい方はコチラ

【工務店アプリ活用事例】顧客接点(タッチポイント)の強化(LINEの優位性)

・日本のSNS利用者で一番多い
・月間アクティブユーザー数の多さ(9,200万人)
・LINEは初期費用がかからずに気軽に始められる
・契約前の接触手段としては現在のSNS中では、一番使い勝手のいいツール

【工務店アプリ活用事例】顧客接点(タッチポイント)の強化(LINE活用の現状)

メイン機能メリットデメリット
チャット機能簡単にコミュニケーションが取れる要望の管理が難しい
グループ機能担当者達でチャットルームが作れるグループ検索が難しい・管理が大変
ファイル添付機能画像の添付でイメージ共有ができる一定期間で自動削除されてしまう

休日、時間に関係なくやり取りを行うことにストレスを感じている…

・顧客からの質問ポイントが整理されず見落としや未回答による満足度低下を懸念している…

・営業マン毎にやり取りの仕方は任せているため、問題が顕在化した時に対応が遅れる…

【工務店アプリ活用事例】顧客接点(タッチポイント)の強化(業務効率化できない理由6選)

個人利用でのコミュニケーションは最適だが業務の効率化に繋がらない。

退職した従業員の情報管理ができない

退職した社員の携帯に業務情報が残り続けます。情報漏洩が発生した場合、流出元の特定はできず、トラブルの回避ができません。


公私混同による離職リスク

プライベートのスマートフォンでLINEを使うと、休日や業務時間外に来たメッセージに対してストレスを感じる方も多く、公私の区別がつきにくくなります

「既読スルー」「グループ」「未読」のストレス 

グループでやり取りをすると、誰が何を言ったのか分からなくなります。
その中で個別に返信となると、収拾がつかない状況になります。
誰が何を言っているのか把握できないことや、やりとりについていけない、既読スルーといったストレスがあります。

情報の蓄積ができない 

新しいメッセージが追加されることでやりとりが進み、内容が埋もれてしまいます。検索機能はテキストでの絞り込みができない為、ピンポイントのメッセージを探すのには時間がかかります。

なりすまし

なりすましが怖いのは、自分は乗っ取られていないのに、乗っ取られた同僚を友だちに追加したことで、情報漏洩してしまうことです。機密事項・個人情報などについてやりとりするのは向いていません。


情報の横展開ができない

社内での情報の横展開ができません。現場・顧客から上がってきた提案や指摘が、上層部まで上がっていきにくくなります。
情報の共有が出来ない事は、会社にとって大きな損失となります。

【工務店アプリ活用事例】顧客接点(タッチポイント)の強化(LINE+αでの運用)

【工務店アプリ活用事例】顧客接点(タッチポイント)の強化(LINE+αでの運用)

LINE+クラウドストレージの活用+表ソフトの活用

※Google Apps Script (GAS) でLINEに送った画像をドライブに保存なども可能に

メイン機能メリットデメリット
チャット機能簡単にコミュニケーションが取れる要望の管理が難しい
クラウドストレージで案件をフォルダ化
グループ機能担当者達でチャットルームが作れるグループ検索が難しい・管理が大変
スプレッドシートで案件の管理
ファイル添付機能画像の添付でイメージ共有ができる一定期間で自動削除されてしまう
画像をクラウドストレージに保存

【工務店アプリ活用事例】顧客接点(タッチポイント)の強化(工務店専用アプリの活用)

工務店に特化したアプリで顧客接点(タッチポイント)の強化

工務店向けコミュニケーションツールつながる家づくり‐plantable‐の詳細はこちら

脱ブラックボックス化

多岐に渡る連絡ツール・情報を一元化することで、要望管理や進捗共有を効率化します。

脱ブラックボックス化

商談工数の効率化

対面での打ち合わせ効率化・仕様決めの短縮を実現します。

商談工数の効率化

図面×コメントの連動でイメージの共有を強化

登録された図面とコメントが連動している為、要望の意図が分かりやすい事や、要望の整理や管理が簡単にできます。

図面×コメントの連動でイメージの共有を強化

情報の横展開が可能

社内での情報の横展開が可能です。
現場・顧客から上がってきた提案や指摘を全員で共有でき、スピード感のある対応ができる為、顧客接点(タッチポイント)を強化する事が出来ます。

まとめ【工務店がLINEなどのアプリを活用して顧客接点を強化】

いかがでしょうか。

今回の内容をまとめます。

工務店の顧客接点(タッチポイント)の強化方法は、

・市場動向による集客の難航に伴う、準・潜在顧客獲得の為の顧客接点(タッチポイント)の強化

LINE+αのクラウドサービスの活用による顧客接点(タッチポイント)の強化

工務店専用アプリの活用による顧客接点(タッチポイント)の強化

特に工務店の顧客接点(タッチポイント)の強化では、社会情勢による来場率の低下やネット広告の高騰やcookie規制による集客の課題があります。

準・潜在顧客獲得の為の顧客接点(タッチポイント)の強化は重要であり、お施主様とのやり取りを円滑化させるコミュニケーションアプリや、クラウドサービスを活用した工務店・住宅DX化への取り組みは必須になってくるのではないでしょうか。

以上、工務店市場の3つの動向から読み解く工務店の顧客接点(タッチポイント)の強化をまとめてみました。
参考にしていただけますと幸いです。

つながる家づくりplantable_紹介動画