近年、工務店を取り巻く環境は転換期を迎えており、動向が気になるという方は多いはずです。
少子高齢化による働き手の減少、ウッドショックによる資材調達難など、工務店経営が抱える悩みは尽きません。
弊社は、1997年から25年以上システム開発を専門に業務効率化や生産性の向上、近年ではDX化のお手伝いなど住宅・建設業界に限らず多くの企業をサポートしてきました。工務店と共同でシステムを開発・運用している経験やノウハウ・実績をもとに、わたくし、DXサービス事業推進部 佐々木舞美が工務店経営が抱える課題4つと、課題を克服した工務店経営の共通点6つを深掘りして解説します。
「集客を見直して経営を改善したい」「顧客と信頼を築き失注をなくしたい」という経営者はぜひご覧ください。
業務のムダをなくし、顧客満足度の向上や失注率改善を実現する、おすすめツールも紹介します。
工務店経営の課題

【工務店経営の課題①】集客できない、失注、クレーム多い
集客できない
「集客方法がわからない」「地域の紹介だけを頼りにしている」など、集客を活用できていない工務店は意外と多いものです。
集客ができなければ当然工務店の収益は減りますし、工務店の存続にも関わります。
まずは自社の状況をしっかりと把握して、集客の目標や理念を学び実践し続けることが大切です。
また、顧客管理も忘れずに行ない、個人個人に当てはまる集客方法を取り入れてください。
失注
接客マナーはもちろんのこと、ちょっとした仕草や表情の変化、言動というのは顧客から見られています。
細かいところでは「タバコ臭いから嫌だ」という理由だけで、失注した事例があるのです。
ムダな失注を避けるためにも「相手がどう思うのか」を先回りして考える力が求められます。
クレーム多い
返信・対応遅れや発注商品のミスなどは、工務店の信頼度を大きく下げてしまいます。
大きなクレームとなれば口コミで広がることもあり、経営できるか否かに関わることさえあります。
顧客との間で必ず起こるクレームが「言った言わない問題」です。
打ち合わせ中にすべて議事録を取るのは難しいですし、記憶力にも限界があります。
意見の食い違いが起きないように、一つひとつ確認しながら打ち合わせをすることが望まれます。
【工務店経営の課題②】集客方法・イベントアイデアを企画する時間がない
顧客を何人も抱えていたり人材不足で業務過多になっていたりする場合、集客やイベントを企画する時間がありません。
企画する時間がなければ新規顧客の獲得は難しいですし、非効率な集客方法に頼ることになります。
マーケティングの世界には「顧客の感情(心)を動かすことが集客につながる」という考えがあります。
工数管理ツールやプロジェクト管理ツールなどを活用して、業務のムダを省き「時間」を確保してください。
【工務店経営の課題③】集客した見込顧客も営業工程で失注する
苦労してようやく集客できた見込み客も、営業工程で失注することがあります。
失注する原因はいくつか考えられますが、代表的なものは「他のハウスメーカーや工務店も検討している」というものです。
ここで大事になるのが「選ばれる工務店」になるための経営戦略を立てること。
例えば住宅建設だけにこだわらず、技術力を駆使した自社ブランド家具を販売してみてもいいでしょう。
「独自性」を確立できれば、他のハウスメーカーや工務店と大きな差別化を図ることができます。
【工務店経営の課題④】高齢化と人材不足
日本が抱える少子高齢化の課題は、工務店や建築業界にも大きな影響を与えています。
さらに工務店や建築業界独自の課題となっているのが「離職率の高さ」です。
社員が入社しても一人前になる前に辞めてしまうため、人材育成ができずに慢性的な人材不足が起こっています。
高齢化を止めることは難しいですが人材不足を少しでも解消できるように、働きやすい環境づくりや待遇の見直しなどを検討してください。
課題を克服している工務店経営の共通点

【工務店経営の共通点①】Web集客に力を入れている
現代の集客はホームページやSNS、口コミサイトなど「Webメディア」が中心となっています。
そのため「Web集客に力を入れること」が、集客できている工務店経営の一番の共通点と言えます。
特に工務店は高齢化や旧態依然とした組織が多いことから、デジタルスキルの浸透が進んでいません。
例えばWebマーケティングスキルを身につければ、他の地域工務店と大きく差を広げられる可能性が高まります。
【工務店経営の共通点②】自社の強み弱みを理解している
自社の強み弱みを理解していると、強みを活用した経営戦略や弱みをどう克服したらいいのかが明確になります。
自社の強み弱みを把握するには「SWOT分析」がおすすめです。
SWOT分析とは工務店を取り巻く内部要因と外部要因を洗い出し、経営戦略を立てる手法です。
・SWOT分析の活用事例

自社の分析に役立つ以外にも、社員の目標設定や新規事業のターゲット選定などに幅広く活用できます。
【工務店経営の共通点③】リスキリングによる新たなスキル・資格の取得
リスキリングとは人材を再教育して、新しいスキルや資格を獲得すること。
経営者を含め全社員で取り組めば、学習モチベーションを維持できますし年収アップも狙えます。
ここでは「経営者のコミュニケーションスキル」を例に、リスキリングによる効果を解説します。
スキル名 | スキルが必要な理由 | 取得による効果 |
---|---|---|
コミュニケーションスキル | 顧客や社員と信頼関係を築きたいから | (顧客)注文住宅の契約 将来的なリフォーム依頼 (社員)離職率の低下 |
【工務店経営の共通点④】コスト削減と利益率の改善
経営がうまくいっている工務店は、コスト削減と利益率の改善を行なっています。
具体的には資材の仕入れ先の見直しや業務工数のムダ削減、品質を均一化して利益につなげます。
生産性の向上は工期の短縮となり、結果的にユーザー満足度を高めることができるでしょう。
【工務店経営の共通点⑤】本を読んで経営力をアップデートしている
経営力を磨いたり資金力を鍛えたりする、おすすめの書籍3冊を紹介します。
- あなたの会社が90日で儲かる! 神田 昌典(著)
- 企業存在価値の創造 品質経営 竹中工務店TQM推進室(編)
- 2代目工務店社長の住宅イノベーション 瀬口 力(著)
現代に合わせた集客方法から顧客の感情の動かし方まで、経営戦略に活用できる書籍ばかりです。
自社の状態と照らし合わせながら、今後の経営戦略に活用してください。
【工務店経営の共通点⑥】打ち合わせ時間を短縮するアプリの導入で「失注減少」
現代人の多くは仕事や子育てなど「時間」に追われた生活を送っています。
一部アプリの導入で、打ち合わせ時間を大幅に短縮し営業中の失注を防げます。
新築住宅の打ち合わせ回数は個人個人で異なりますが、およそ10回〜30回ほどです。
期間にすると3ヶ月〜6ヶ月という長さとなり、人によっては長いと感じる方も多いでしょう。
専用アプリは顧客と工務店が図面にコメントを残せるため、オンライン上で打ち合わせを進めることができます。
隙間時間にやり取りを行えば顧客側のストレスが減り、失注しにくいところがメリットです。
工務店向けコミュニケーションツールつながる家づくり‐plantable‐の詳細はこちら
小規模経営にオススメのWebマーケティング活用方法

ホームページに強みを掲載(エリアで上位表示)
小規模工務店のホームページには「継続的」に強みを掲載していく必要があります。
継続的に情報発信することで、ブランディングにつながりますし顧客が求める情報にフィットしていきます。
建築実例や施工事例は工務店の魅力がより伝わりやすくなるので、忘れずに掲載してください。
SEO対策とMEO対策も実施して、ぜひエリア上位表示を目指してください。
問い合わせがきたら「アプリ」から受注につなげる
問い合わせが来たら、アプリを活用して受注につなげるのがポイントです。
アプリでは打ち合わせから連絡・相談、過去の記録の確認まで、家づくりのすべてを完結できます。
スマホで気軽に確認できるうえ余計な手間や時間を省けるため、失注を防ぐことにもなります。
アプリを活用して失注機会を減らし、スムーズな打ち合わせを実現してください。
工務店向けコミュニケーションツールつながる家づくり‐plantable‐の詳細はこちら
顧客と工務店の課題を解決するアプリ『plantable』
『plantable(プランテーブル)』は施主との新しいコミュニケーションの場を提供する、メッセジャーアプリです。
「言った言わないをなくしたい」という工務店と施主の声をもとに生まれ、施主とのつながりをより強固なものにします。
プランテーブルを活用するメリットは、大きく3つです。
- 図面とコメントの連動・イメージ共有で、認識のズレをなくす
- 「連絡未返信」などのお知らせ機能により、返信の遅延や対応遅れを防げる
- 必要書類や情報を一元管理して、業務工数を減らし社内共有がスムーズになる
状況把握がしやすく工務店が課題としていた業務を改善できることから、営業・工務店経営を強力にサポートします。
さらに「図面ごとに話題展開」「図面とコメントの連動」「対応済みか否かのステータス管理」は、プランテーブル独自の強み。
打ち合わせ時間の短縮や認識のズレを改善しスムーズな提案につなげたい方は、導入を検討してみてください。
まとめ
【工務店経営の悩みを5分で解決!注文住宅営業なら◯◯集客!】
この記事では、工務店経営の課題と経営戦略についてお伝えしました。
旧態依然としたやり方を見直し、現代に合わせた集客方法にシフトしていくことが求められます。
WebメディアやITツールをフル活用して、選ばれる工務店を目指してください。
弊社工務店、住宅メーカー向けコミュニケーションアプリ『つながる家づくり-plantable- 』は、社員同士・お施主様間の情報共有・コミュニケーションの全てを1つのプラットフォームに集約しているため、別途仕組み作りをする必要がありません。資料をご確認ください。