この記事ではビジネスにおける「人的リソース」の意味や使い方、活用するメリットについてITエンジニアを200名以上抱え、日々エンジニアのリソース管理を25年以上経験してきて効率化し、リソース管理ツールを開発・運用している弊社が解説します。
人的リソース管理が重要な理由と人手不足の解決策についてもお伝えするので、経営者やPMの方はこのまま読み進めてみてください。
人的リソース管理を効率化して利益につなげる、おすすめの管理ツールも紹介します。
人的リソースとは?

ビジネスにおける人的リソースとは従業員を意味します。
従業員は雇用形態に関わらず、業務委託(外部リソース)も含まれます。
人的リソースは英語で「Human Resources(HR)」と表し、リソースは資源という意味です。
リソースは他にもカネ・モノ・時間・情報・知的資産がありますが、経営リソースに一緒くたにされることが多いです。
人的リソースは経営資源の中でもっとも重要といって間違いありません。
なぜならヒトだけがカネ・モノ・情報を動かせる存在で、企業目標やプロジェクトの達成に欠かせないからです。
また、感情や経験、発言ができるのはヒトだけです。
業務効率を見直して改善につなげられるのも、人的リソースが重要な理由のひとつと言えます。
人的リソース管理が重要な理由

人的リソースの有効活用には「人的リソース管理」が用いられます。
人的リソース管理とは従業員のスキルや実績などを管理することで、人的資源管理、英語ではHuman Resource Management(HRM)と言い換えられます。
人的リソース管理が重要な理由は次の3つです。
プロジェクトや部署に適切な人材を配置できるから
スキルや業務経験をもとにした人材配置は、仕事の効率を高めます。
プロジェクトに最適な人的リソースを配置すれば、スムーズな業務進行、短納期化、成果物のクオリティアップが狙えるからです。
経営にも大きく左右することから、人的リソース管理を行う意味は大きいといえます。
人材育成につながるから
人的リソース管理で、不足しているスキルや業務に必要なスキルを把握できれば、人材育成を効率的に進められます。
また、人的リソース管理ではナレッジ(知識やノウハウ)共有が可能です。
ナレッジの有効活用で一から十まで教える必要がなくなり、人材育成の最適化が実現できるでしょう。
適切な人材の確保につながるから
仮に○○スキルを持った人材が欲しいとなった場合、データを参照すれば必要な人材をスピーディーに補充できます。
人材を採用する場面でも、応募者のスキルマップと照らし合わせれば必要なスキルを瞬時に判断可能です。
人的リソース管理を行うことは、採用ミスを防ぎ採用コストを抑えることにもなります。
人的リソース不足による問題点

人的なリソース不足は「人手不足」を意味します。
ここでは、人手不足がもたらす問題点についてお伝えします。
生産性と売上が低下する
人手不足は企業の競争力が下がることを意味します。
なぜなら、働き手がいないことで必然的に生産性や売上が落ちてしまうからです。
企業を支えるのは、間違いなく「ヒト」です。
従業員が少しでも長く定着できるように、希望や特性を活かした人材配置を心がけてください。
離職率が増加する
人的リソースの低下は、離職率の増加を促してしまいます。
その理由は一人ひとりの業務負担が増えてしまい、「仕事が辛い」「転職したい」と考える人が増えるからです。
また若年層の従業員は、給料よりもワークライフバランスを重視する傾向が強いです。
人手不足は、事業そのものの継続が難しくなる可能性が高まる、とも言えます。
人材リソース管理によるメリット

最小限のメンバーで業務をこなせる
人的リソース管理をすることで、最小限のメンバーで業務を回せるようになります。
スキル情報や稼働状況をもとに最適なメンバーを選出できますし、人員過多になることもありません。
どの業界も人材が不足している以上、最小限のメンバーで利益を確保することが重要です。
業務配分の最適化
しっかりと人的リソース管理を行えば、業務の隔たりをなくして業務の負担を軽減できます。
稼働状況やタスク配分を把握していないと「一人に業務が集中している」なんて事態に陥りかねません。
人的リソース管理は空き要員をゼロにするだけでなく、とりあえず空き要員をアサインする、といった工数のムダも削減できます。
炎上プロジェクトを回避できる
炎上プロジェクトはクライアントからの信頼低下や従業員の離職を招くため、未然に防ぐことが重要です。
炎上プロジェクトとは予算や人員が足りなくなり、プロジェクトが納期に間に合わなくなることを意味します。
リソース管理でスケジュールや勤怠状況、予実管理を把握しておけば、人員が足りないという事態を防げます。
もちろん急な欠勤や退職もあることから、スケジュールや予算は余裕を持たせておく必要があるでしょう。
人材リソース管理によるデメリット
ヒトの管理は難しい
経営リソースの中でも「人的リソース」の管理がもっとも難しいと言われています。
なぜならヒトのみが感情や意欲を持っていて、想定通りに動かせるとは限らないからです。
一方、物的リソースや金銭的リソースは感情がなく管理自体は簡単です。
人的リソース管理に絶対的な手法は存在しませんが、経営者には従業員が主体的に動きたくなるような環境づくりが求められます。
人的リソースの管理方法
人的リソースを管理する方法はExcelやマネジメントシステム、要員管理ツールがあります。
従業員が少ないうちはExcelでも管理できますが、従業員が増えるとデータが膨大になり、複数人での入力・編集は困難になります。
Excelの課題を払拭して、人員配置や人材育成、人事評価に人材採用を一括管理したい場合は、マネジメントシステム・要員管理ツールの利用がおすすめです。
人材リソース管理にクラウドサービスを利用するメリット

リアルタイムで状況を把握できる
クラウドサービスを利用する一番のメリットは、最新の情報にアクセスできることです。
プロジェクトやタスクと同様に、ヒトは常に動いているものです。
リアルタイムで状況を把握できれば、タスクやプロジェクトが追加されても稼働状況などから適材適所の人員配置が可能となります。
なお、ツールがモバイル対応ならいつでもどこでもデータ編集・共有ができ、テレワークにも柔軟に対応できます。
導入コストを抑えられる
クラウドサービスは、オンプレミスタイプと比較して導入コストが低いです。
初期設定もほとんど必要なくすぐに使えるので、導入にかかる時間や手間といったコストも抑えられます。
人材リソース管理にクラウドサービスを利用するデメリット
セキュリティ面に不安がある
クラウドサービスのデメリットはセキュリティ面の不安でしょう。
セキュリティの高さはサービス提供会社に依存するため、導入前に確認することが大切です。
また、データの保存場所はクラウド上なので、定期的なバックアップが必要となります。
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fapiはスキル管理・アサイン管理に特化した、人的リソース管理ツールです。
スキル管理およびプロジェクトのアサイン検討を効率化する機能を搭載し、主にIT/ソフトウェア業界で活用されています。
読者の中には、Excelでのリソース管理に限界を感じている方も多いのではないでしょうか。
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まとめ
今回は経営リソースの中でもっとも重要な、人的リソースについて解説しました。
企業を支える土台はヒトであり適切にスキル管理・アサイン管理を行うことで、最小限のメンバーで最大限の利益をあげられます。
ぜひリソース管理ツールを活用して、戦略的に事業を推し進めてください。