家づくりは「引き渡し後から本当の付き合いが始まる」と言われるほど、工務店・ハウスメーカーとの付き合いは長く続きます。注文住宅にしろ建売住宅にしろ、施主は生涯安心して暮らせる住まいを求めているものです。
場合によっては、自分だけではなく次の世代が住むこともあるでしょう。

この記事では工務店のアフターフォローに焦点を当てて、重要性と保証内容、ハウスメーカーとの違いを解説します。家づくりのトラブル解消に役立つおすすめクラウドサービスも紹介しますので、工務店選びの参考にしてみてください。

工務店がアフターフォローを行う重要性とは?

ほとんどの顧客にとって、住宅は人生で一番大きな買い物になります。

工務店のアフターフォローは、顧客と長期的な関係を築くために欠かせない活動です。継続的なサポートで顧客と良好な関係を築ければ、安心感や信頼感が生まれます
信頼感は増改築やお友達紹介など、長期的な案件獲得につながる可能性が高いです。

また、施主から良い評判や口コミを流してもらうことで、新規案件が舞い込むチャンスが広がります。
工務店のアフターフォローは、長期的な視点で見ると売上アップや経営の安定化など多くの効果をもたらすのです。

アフターフォローとアフターサービスの違い

アフターフォローとアフターサービスは混同されやすい用語ですが、基本的に意味は変わりません。
とはいえ、会社によっては以下のように使い分けるケースもあります。

  • アフターフォロー:顧客との良好な関係の継続、顧客満足度の向上を重視
  • アフターサービス:製品の機能や性能を維持することを重視

このほかアフターサービスには、修理や不具合の対応以外に使い方のレクチャーも含まれます。

工務店のアフターフォローの内容と特徴

工務店のアフターフォローの内容と特徴

基本構造部分は最低10年間保証される

瑕疵(かし)担保責任保証により、引き渡しから10年間は住宅の基礎構造部分が保証されます
瑕疵は欠陥という意味で、瑕疵担保責任保証は構造上の主要部分と雨水の侵入を防止する部分の不都合を保証するものです。

他にも、工務店は独自の基準で、シロアリ保証や地盤保証、設備・内装に関する保証を設けています。
また施工後の定期点検も3ヶ月や半年、1年と、メンテナンスの頻度に違いがあるのも特徴です。

施工者とメンテナンス者が同じ

営業から建築、アフターフォローまでを自社で行う工務店は多いです。
そのためメンテナンスの際には住まいの詳細情報を確認しながら、無駄なくスピーディーに作業を進められるでしょう。
地域密着型の工務店なら気候や風土も熟知しており、柔軟な対応にも期待できます。

きめ細かく親身なサポートで安心感がある

工務店は一貫した業務体制を敷いており、最初から最後まで担当者が変わらないことも珍しくありません。
付き合いが長くなるほど施主や住宅に対する理解が深まりやすく、きめ細かい親身なサポートが可能になります。

ハウスメーカーは部門ごとに担当者が違うことが多く、顧客のニーズを汲み取りにくいのが難点です。
工務店なら電話1本で駆けつけてくれるので、迅速な対応に期待ができるでしょう。

工務店選びの決め手になるポイント【最新ランキング】

SUUMOリサーチセンターの「2024年 注文住宅動向・トレンド調査」によると、「住宅建築時の重視点 建築者(全国)」のランキングTOP10は次のとおりです。

1位間取り・プランが良いこと45.4%
2位断熱性・気密性に優れていること38.2%
3位耐震・免震性に優れていること36.0%
4位収納が充実していること33.7%
5位家事・子育てがしやすい間取りであること32.9%
6位耐久性に優れていること(住宅の寿命が長い)30.0%
7位アフターサービス及び保証制度が良いこと29.1%
8位外観のデザインが良いこと26.8%
9位内装・インテリアのセンスが良いこと26.4%
10位設計の自由度が高いこと26.0%

出典:2024年 注文住宅動向・トレンド調査|SUUMOリサーチセンター

「アフターサービス及び保証制度が良いこと」は2023年の25.5%から大きく増加しており、住宅に安心感・信頼感を求める人が増えているのがわかります。24時間365日サポートに対応していれば、緊急時にも迅速にサポートを受けられるでしょう。

最近ではLINEや専用アプリを用いて、不具合部分の写真を共有してやり取りする工務店・ハウスメーカーが増えています。

アフターフォローで失敗しない工務店の選び方

定期点検を自ら行う工務店を選ぶ

定期点検は外部委託ではなく、工務店が自ら行うほうが安心です。外部委託は審査基準や点検プロセスが工務店と異なる可能性があり、品質にバラツキが出る恐れがあります

工務店は基本的に打ち合わせからアフターフォローまで一貫して行いますが、人手不足を理由に外部委託を利用することもあるでしょう。アフターフォローも工務店にお願いしたい人は、打ち合わせの際に打診したり審査基準を聞いてみたりすることをおすすめします。

メンテナンス内容や期間を伝えてくれる工務店を選ぶ

メンテナンス内容や期間を提示してくれる工務店なら、信頼感があります
住宅は非常に高額かつ長く住み続けるので、メンテナンス内容や期間はぜひ知っておきたいポイントです。

明確な答えが得られなかったりうやむやにされたりする場合は、アフターフォローには期待できないでしょう。瑕疵担保責任保証以外にどのようなサポートがあるのか、工務店のホームページやSNSで情報収集するのもおすすめです。

コミュニケーションを深められる工務店を選ぶ

工務店とコミュニケーションを深められると、理想の住まいに大きく近づきます。
担当者のコミュニケーション能力が高いということは、住宅に求める条件や要望を徹底的に聞いてくれる可能性が高いからです。注文住宅の場合は打ち合わせが進んでいくたびに、理想やこだわりが膨らみやすい傾向にあります。

理想の住まいを実現するためには、自身に寄り添いコミュニケーションを円滑に進められる担当者が欠かせないのです。

認識のズレをなくして関係性を強化する!つながる家づくり-plantable-

つながる家づくりplantable_紹介動画

plantable(プランテーブル)は、住宅業界の現場から生まれた、工務店やハウスメーカー向けの打ち合わせ支援ツールです。

家づくりにおいて、打ち合わせはとても重要なプロセスですが、「言った・言わない」「伝えたつもりが伝わっていなかった」といったすれ違いは、信頼関係を損ねるだけでなく、再施工や工期の遅延といったリスクにつながります

plantableは、図面上にピンを立ててコメントをやり取りできる機能をはじめ、要望や仕様の変更履歴をしっかり記録できるしくみを提供。メールや電話、LINEでは流れてしまいがちな情報も、簡単に確認・共有できます。

また、打ち合わせの合間にもお客様とやり取りできるため、話が前に進みやすくなり、打ち合わせの回数を減らしながら内容をより濃くすることが可能です。

お施主さまとの信頼を高め、業務の効率化を図りたい工務店さまにとって、頼れるパートナーとなるツールです。

料金プラン
基本料金30,000円/月(ユーザー5名まで)
追加料金1,000円/月(ユーザー1名につき)
初期費用300,000円
住宅業界・工務店DXコミュニケーションアプリplantable

まとめ

アフターフォローは、工務店と施主双方にとって非常に重要な要素です。

工務店側は長期的な売り上げにつながり、施主側には長く暮らせるという安心感をもたらします。
アフターフォローを充実させるためには、密なコミュニケーションと継続的なサポートが欠かせません。

最近は工務店やハウスメーカーが施主とのコミュニケーションを円滑にするために、plantableを導入する会社が増えています。工務店、ハウスメーカー選びの際には、plantableのようなツールを導入しているか聞いてみるのも良いでしょう。