理想通りの注文住宅を完成させるために大切なのが、間取りと予算です。

特に間取りは施工から竣工までを決める土台になるため、要望書を使ってきちんと工務店に伝える必要があります。

この記事では工務店が要望書を利用するメリット・デメリット、実際の書き方について解説します。

要望書をクラウド管理して営業効率化につなげる、おすすめツールも紹介します。

住宅業界・工務店DXコミュニケーションアプリplantable

要望書とは?

要望書とは?

要望書とは「こんな家にしたい」という要望をまとめたヒアリングシートのことです

一般的に要望書には間取りや家族構成、採用したい仕様などを記載します。

特に間取りは家づくりが始まると変更が難しいので、きちんと精査する必要があります。

要望書の書式や内容に決まりはなく、近年は顧客が自ら作成して提出するケースが増えています。

工務店が要望書を利用するメリット・デメリット

工務店が要望書を利用するメリット①施主の要望を言語化できる

要望書を利用すると、工務店と施主間で家づくりの方向性が明らかになります

施主の中には建てたい家のイメージすら浮かんでおらず、「会社に丸投げされて苦労した」という担当者もいらっしゃるでしょう。

施主の要望が言語化されているので、その後の打ち合わせがスムーズに進むというメリットもあります。

工務店が要望書を利用するメリット②打ち合わせで抜けや漏れがなくなる

要望を用紙やWordなどを使って文字にすることで、抜けや漏れを防ぐことができます。

工務店で家づくりを進めるうえで必ず起こるのが、言った言わない問題でしょう。

口頭で要望を伝えた場合は、どうしても抜けや漏れが発生してしまいます。

工事の進み具合によってはやり直せない場合があるので、要望書を利用する意味は大きいといえます。

工務店が要望書を利用するデメリット①会社の強みが伝わりにくい

要望書がガチガチに固められていると、工務店側の提案がしにくくなります。

顧客の要望を明確化できるものの、他の工務店・ハウスメーカーと似たり寄ったりな内容になるのが理由です。

もちろん物理的・予算的に難しい要望に対しては、きちんと無理と伝えなければなりません。

顧客は建築・設計のプロではないので、要望書が間違っている箇所も多いものです。

その際は顧客の要望を尊重しつつ、工務店独自の強みを伝えるようにしましょう。

要望書の作成方法

要望書の作成方法

顧客向けの要望書の作り方・書き方を、各項目ごとに解説します。

難しい内容ではなく形式も自由なので、依頼する工務店に合わせて調整・対応してください。

なお、工務店の方は、要望書テンプレートの作り方の一例として活用してみてください。

家族構成の記入欄の作成

顧客の基本情報となる家族構成は、以下のようになります。

家族構成氏名年齢職業趣味ペットバイク・自転車

家族構成の記入欄にはペットや車の項目も加えておくと良いでしょう

車やバイクの所有台数がわかれば、駐車場のスペースが明確になります。

土地情報の記入欄の作成

家族構成の基本情報を記入した後は、土地情報を作成します。

土地情報
住所
土地面積
セットバック面積
建蔽率%
容積率%
用途地域
地域・地区
接面道路
接道間口
側溝
現況
その他

建蔽率とは建築敷地面積に対する、建築面積の割合のことです。

建築率が高すぎると防災や風通しに悪影響が出るため、ある程度の空地が必要なのです。

採用したい仕様・設備を書き出す

「床暖房をつけたい」「食洗機は深型(大型)にしたい」など、仕様・設備を要望書に書き出します。

採用したい仕様・設備
キッチン
洗面所
浴室
トイレ
畳コーナー
床材
耐震性能
断熱性能

仕様・設備によって住宅の価格が大きく変わるため、予算と一緒に考える必要があります。

各部屋・各スペースごとの要望を書き出す

各部屋・各スペースごとの要望は、一番こだわりたい部分ではないでしょうか。

【1F】
玄関・ポーチ
リビング
ダイニング
キッチン
畳コーナー
洗面所
浴室
トイレ
収納スペース
【2F】
主寝室
ウォークインクローゼット
子供部屋1
子供部屋2
トイレ
収納スペース
【外構】
駐車場
宅配ボックス

「子供部屋の2部屋はイメージを正反対にしたい」「キッチンはステンレスにしたい」など、生活をイメージしながら記入するのがポイントです。

家具・家電のサイズを書き出す

ソファやベッド、冷蔵庫といった家具・家電のサイズを書き出します。

大型の搬入品は搬入経路を確保するために、掃き出し窓の位置やサイズも考える必要があります。

ソファならば「3人掛けのカウチソファ」、冷蔵庫ならば「370L」など、サイズや仕様も提出するのがベストです。

収納予定のモノの数を書き出す

かなり面倒ですが、服や靴、おもちゃなどの数を記載しましょう。

なぜならば、実際に住み始めた際に「収納スペースが足りない!」という事態を回避できるからです。

モノの数を書き出すことで、収納スペースを確保したプランを提案してもらえる確率が高まります。

参考画像等をまとめる

必須ではありませんが、写真や画像を使って住宅のイメージを伝えることもおすすめです。

工務店側に住宅のコンセプトや生活のイメージを伝えると、理想に近いプランが提案されやすくなります。

参考画像はInstagramやPinterest、カタログなどなんでもかまいません。

写真は文字よりもイメージを伝えやすいので、日頃から参考にしたい写真・画像を保存しておきましょう。

要望書を作成する時の注意点

要望書を作成する際には以下の2つを意識しましょう。

  • 理由を添えて「ほしい暮らし」を記載する
  • 予算の5〜10%程度の余裕を持たせる

理由を添えて「ほしい暮らし」を記載する

工務店や設計士が要望書で知りたいのは、なぜその間取り、サイズ、位置にするのかということです。

例えば要望書に「リビングは20畳以上を希望」と記載したとしましょう。

しかしながら、工務店・設計士側は「リビングは20畳以上」と書かれてもピンときません。

なぜ20畳以上必要なのかという「理由」が知りたいからです。

要望書に記載する際には「ペットが走り回れるように」「大型のソファを置きたいから」など、理由を添えるようにしましょう。

予算の5〜10%程度の余裕を持たせる

予算の5〜10%程度の余裕を持たせておくと、後々プラン変更や設備のグレードアップに対応できます。

初めて工務店から提案される仕様・設備は最低限のものが多く、グレードアップできる可能性が高いです。

打ち合わせが進んで住宅の知識が蓄積されると、設備を変更したいといった思いが出てきます。

理想の家づくりができるように、予算に余裕を持たせることを忘れないようにしましょう。

無料で使える要望書テンプレート

無料で使える要望書テンプレート

ここでは、すぐに使える要望書テンプレートを3つ紹介します。

要望書をイチから作成するのは大変なので、テンプレートを活用するのがおすすめです。

工務店に合わせて様式・書き方を変更して、理想の家づくりに近づきましょう。

要望書テンプレート①提案依頼書テンプレートのダウンロード

要望書テンプレート②ぽより謹製!(?)注文住宅要望書テンプレート

要望書テンプレート③要望書テンプレート

要望書はクラウドツールで管理「つながる家づくり‐plantable‐」

つながる家づくりplantable_紹介動画

「plantable」とは、工務店と顧客間で起こる言った言わない問題をなくしたいという声から生まれた、メッセンジャーアプリです。

要望書の内容をアプリに落とし込むことで、認識のズレをなくしたり提案工数を削減したりする効果が見込めます。

plantableでは言った言わない問題を防ぐことを目的とした、3つの機能を備えています。

機能の種類効果
図面を見ながらのコメント登録どの話題かを明確にして、工務店と施主間の認識のズレをなくせる
コメントに写真を添付イメージや設備サンプルを確認して住宅をイメージしやすくする
コメントの要望管理話題ごとに「検討中」「対応済」「見送り」に分類して、話題を混同させない

家づくりでは、工務店と施主間のイメージの擦り合わせが欠かせません。

そのためにも要望書はクラウドで管理して、リアルタイムで変更・追加できる状況が望まれます。

plantableで顧客の要望をリアルタイムで共有して、スムーズな施工から顧客満足度の向上を目指しましょう。

住宅業界・工務店DXコミュニケーションアプリplantable

まとめ:【営業効率化】工務店が要望書を利用するメリット・デメリットを解説

要望書には顧客の要望と予算を明らかにして、家づくりの方向性を決める重要な意味があります。

顧客の理想の家づくりのために、じっくりと煮詰めていくことが大切です。

要望書を工務店と顧客間でリアルタイムに共有して営業を効率化したい方は、ぜひ一度plantableの資料をご覧になってみてください。