企業の競争力を高め必要とされるITエンジニアを目指すためにも、スキルの可視化は欠かせません。
業務を遂行するうえで、誰が何のスキルを備えているか一目でわかるのが「スキルマップ」です。
当記事ではITエンジニアを200名以上抱え、日々エンジニアのスキル管理を25年経験してきて効率化し、スキル管理ツールを開発・運用している弊社、DXサービス事業推進部 佐々木舞美がITエンジニアがスキルマップを作る重要性と、各種ITエンジニアのスキルマップ6例を紹介します。
ITエンジニアとして成長するために必要なスキルや技術もお伝えするので、業界で活躍できるIT人材を目指す方は参考にしてください。

詳細は弊社コーポレートサイトをご確認ください

ITエンジニアのスキルマップとは?作ることの重要性

ITエンジニアのスキルマップとは?作ることの重要性

スキルマップとは、ITエンジニアのスキルをリストアップした評価シートを意味します。
ITエンジニアのスキルは把握できないものが多いため、可視化することが重要です。
なぜなら、誰が見ても保有スキルと熟練度を理解でき、アサイン検討から人事評価まで幅広く活用できるからです。
一般的に、スキルの評価は「数字」を用いて5段階で評価します。
スキルマップは力量管理表、スキルマトリクス、力量表ともいわれるため、覚えておくと良いでしょう。
ここでは、ITエンジニア向けスキルマップの活用例を3つ紹介します。

スキルマップの活用例1.プロジェクトメンバーのアサイン検討がスムーズに行える

ITスキルや習熟度が一目で判断できるので、アサイン検討がスムーズになります。
「プロジェクトAにはスキルBを保有するAさんを配置しよう」など、効率的かつ精度の高いアサインが実現できます。
また、タスクやプロジェクトが急に追加されても、メンバー調整をしやすいのもメリットです。

スキルマップの活用例2.炎上プロジェクトの回避

炎上プロジェクトとは予算やエンジニアが足りなくなり、プロジェクトが納期に間に合わなくなることです。
あらかじめスキルマップでスキルを把握しておけば、予算や納期を見越してアサインを検討できます。
炎上プロジェクトはクライアントからの信頼低下やエンジニアの離職を招くので、未然に防ぐことが大切です。

スキルマップの活用例3.プロジェクトメンバーの評価管理

スキルマップで可視化したスキルは、ITエンジニアの評価に活用できます。
スキルは最新の状態かつ細分化して管理することで、より正確な評価が可能となります。

アサイン管理ツールfapi

各種ITエンジニアのスキルマップ6例

各種ITエンジニアのスキルマップ6例

システムエンジニア

システムエンジニア(SE)はシステム開発をするエンジニアの総称です。
主に上流工程に携わりますが、クライアントと共に要件定義やプロジェクト管理を行うこともあります。

システムエンジニアに必要なスキル・知識

ヒアリング
問題解決能力
プログラミング
要件定義
設計
コミュニケーション能力

インフラエンジニア

インフラエンジニアはサーバーやネットワークの構築から、運用・保守までを担うエンジニアの総称です。
担当する技術領域によってサーバーエンジニア、ネットワークエンジニアなどに分かれます。

インフラエンジニアに必要なスキル・知識

サーバーの知識(Linux、Unixなど)
セキュリティの知識
プログラミング
ネットワークモニタリング
ヒアリング
提案

クラウドエンジニア

クラウドエンジニアはインフラエンジニアの中でも「クラウド」に特化しています。
インフラエンジニアの基礎を押さえた上で、クラウドサービスのスキル・知識が求められます。

クラウドエンジニアに必要なスキル・知識

プログラミング
サーバーの知識
ネットワークの知識
オンプレミスの知識
AWS、Azure、GCPの知識
Docker、Kubernetesの知識

ebエンジニア

WebエンジニアはWebサイトやWebアプリケーションの開発に関わり、フロントエンドエンジニアとバックエンドエンジニアに分かれます。
ユーザーが見たり触れたりする部分をフロントエンド、ユーザーが入力したデータを処理する仕組みがバックエンドです。

フロントエンドエンジニアに必要なスキル・知識

プログラミング言語(JavaScript、HTML、CSS)
フレームワーク(React、Vue)
プロジェクトマネジメント

バックエンドエンジニアに必要なスキル・知識

プログラミング言語(PHP、Ruby)
データベース管理
サーバー管理
チームマネジメント

AIエンジニア

AIエンジニアはAI(人工知能)の開発・運用を担います。
AIの進化と普及率は非常に早く、最新の機械学習やアルゴリズムの知識は必須条件といっても良いでしょう。

AIエンジニアに必要なスキル・知識

機械学習やアルゴリズムの知識
プログラミング言語(Python)
コンピュータサイエンス
数学・統計の知識

セキュリティエンジニア

セキュリティに配慮したシステム設計などを担い、ここまで紹介したITスキルを応用します。
企業に対するサイバー攻撃が増えていることから、セキュリティエンジニアの需要は高まっています。

セキュリティエンジニアに必要なスキル・知識

セキュアプログラミングの知識
サーバー・ネットワークセキュリティの知識
法律関連の知識

成長するために必要な共通スキル・技術

成長するために必要な共通スキル・技術

新しい技術・スキルを学び続けること

IT技術の進歩に遅れを取らないように、常に新しいIT知識・IT技術を学ぶ姿勢が重要です。
自身の市場価値が高まれば、プロジェクトに参画する機会が増え収入アップにつながります。

マネジメントスキルを身に着けること

ITエンジニアのマネジメントスキルでは、目的に対してメンバーの方向性を揃えたり成果を上げる手法を考えたりします。
また、チームの結束力を高めて生産効率を高める力も必要です。
近年のITエンジニアには、マネジメントスキルに加え「リーダーシップ」も求められています。

コミュニケーションスキルを身に着けること

コミュニケーションスキルは、IT知識・IT技術以上に身につけたいスキルともいえます。
なぜなら、クライアントのニーズを理解する力や、メンバー間で意思疎通できる力が重視されているからです。

スキルマトリクス(力量管理表)の作り方とポイント解説

スキルマトリクス(力量管理表)の作り方とポイント解説

ITエンジニアのスキルアップの作り方を3ステップで解説します。

  1. Excel or スキル管理ツールを活用する
  2. スキルツリーの作成
  3. 段階評価の導入

スキルマップはExcelかスキル管理ツールで作成します。
エンジニア初心者は、Excelで「スキルマップテンプレート」を使って作成すると良いでしょう。
スキルマップを開いたら最初の1列目から順に、メンバーの名前を入力します。
スキルマップに名前を入力したら、2列目以降に「プログラミング」「コミュニケーション」「設計」といった、各種スキルを入力してください。
最後に、スキルの習熟度に応じて1〜5段階評価を入力して完成です。

【スキルマップ作成のポイント①】ITスキルが検索しやすい仕組みをつくる

ITスキルはアサイン検討から人事評価まで活用されるため、スキルマップで検索しやすくしておくのが理想的です。
「スキル管理ツール」なら部門をまたいでスキル検索ができるので、業務効率が飛躍的にアップします。

【スキルマップ作成のポイント②】定期的な更新を行う

アサイン検討や提案業務を行う際は、ITエンジニアの保有スキルを最新にしておく必要があります。
そのため半年ごとや人事異動ごとなど、スキルマップの更新タイミングを決めておくと良いでしょう。

ITエンジニア向けのスキルマップ作成ツール【fapi】

スキル管理・アサイン管理支援ツールfapi 紹介動画

fapiはITエンジニアのスキルマップが簡単に作成できる、スキル管理アサイン管理支援ツールです。
Excelでスキルマップを作成した方はご存知でしょうが、スキル情報の集計には非常に時間と手間がかかります。
fapiはフォーマットが統一されているため集計が簡単で、業務工数を大幅にカットできます。
登録情報からスキルマップを自動で作成できるうえ、Excel形式で出力が可能です。

アサイン検討からITエンジニアの提案業務、多能工の育成に経営の情報分析と幅広く応用できるでしょう。
正確なスキルマップでアサイン検討を行いたいPM・SES営業の方は、ぜひ一度資料をダウンロードしてみてください。

まとめ

この記事ではスキルマップの重要性と作り方、ポイントを解説しました。
ITエンジニアの能力向上に必要なスキル・技術もお伝えしたので、ぜひアクションに落とし込んでみてください。
スキルを把握しておけばアサイン検討から多能工の育成、人事評価まで幅広く活用できます。
ぜひこの記事を参考にスキルマップを導入し、業界で活躍できるITエンジニアを目指してください。

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