「膨大なデータ集計が憂鬱」「同時編集できずに業務を後回し」など、Excelを使っているとどうしても不便な点に気付かされます。参照元が見つからず、またファイルを作り直すという作業を、誰しも経験したことでしょう。
近ごろ、DX化に伴って騒がれているのが「脱Excel」です。
当記事ではITエンジニアを200名以上抱え、日々エンジニアのスキル管理を25年経験してきて効率化し、スキル・アサイン管理ツールを開発・運用している弊社、DXサービス事業推進部 佐々木舞美が脱Excelが求められる理由や、マクロ・VBAが抱える課題について解説します。
システム開発・ソフトウェア開発企業で脱Excelが重要な理由と脱Excel後に最適なツールについても紹介します。

詳細は弊社コーポレートサイトをご確認ください

脱Excelとは?

脱Excelとは?

脱Excelとは、Excelで行なっていた表作成やデータ集計といった業務を他のツールで行うことです。
脱Excelの目的は「効率が悪い」「煩雑化してしまう」といった業務の効率化を図ることです。
注意点として、業務をすべて切り替えるというわけではないので、覚えておきましょう。
扱うデータが少ない場合、脱Excelのメリットがあまりないため状況に応じて使い分ける必要があります。

脱Excelが求められる理由

脱Excelが求められる理由

脱Excelが求められる背景にはいくつか理由があります。
ここでは、脱Excelが必要な5つの理由についてお伝えします。

データの集計が大変だから

Excelのフォーマットは担当者や部署によって変わることが珍しくなく、データの集計が大変になる原因の一つです。
取引先ごとに請求書や資料などのフォーマットが異なることも多いため、データ集計が憂鬱になる社員も多いでしょう。
また、Excelの入力は基本的に手作業なので、入力ミスが起こりやすいのも問題です。

データ数が多ければ多いほど、集計業務には時間がかかりミスも起きやすくなります。

複数人での同時編集が難しいから

Excelでは複数人で同時編集を行うのが難しく、脱Excelが進む大きな理由の一つになっています。
あなたも「読み取り専用で開いてください」というメッセージを、何度も見た記憶があるのではないでしょうか。
Excelの「共有ブック機能」を有効にすれば同時編集は可能となりますが、一部の機能に制限がかかったり設定が煩わしかったりと課題は多いです。

DX化が加速したため

DX化と脱Excelが進む背景には、レガシーシステムからの脱却があります。
レガシーシステムとは経済産業省の「DXレポート〜ITシステム「2025年の壁」克服とDXの本格的な展開〜」に登場する、複雑化・ブラックボックス化された古いシステムのことです。
多くの企業でExcelを使っていますが「維持管理費の高騰」「セキュリティリスクの不安」「最新の業務に対応できない」など、問題が山積みです。
2025年以降から年間最大12兆円(現在の約3倍)の経済損失が発生するという警鐘を受け、脱Excelを進める企業が増えています。

ファイルやPCによっては動作が重くなるから

Excelのワークシートは最大行数が1,048,576、最大列数が16,384となっていますが、大量のデータを扱えば動作が著しく重くなります。
読み込みや検索に時間がかかる、フリーズしてやり直しになるという経験に、誰しも億劫になったはずです。
10年以上同じPCを使っている企業も珍しくなく、頻出するトラブルは生産効率を下げる原因になっています。

最悪の場合はデータの破損につながることから、ファイルの状態は留意しておかなければなりません。

リアルタイムな情報を反映できないから

Excelではリアルタイムで情報を反映できません。
そのため、進捗管理や在庫管理など瞬時にデータを確認したい業務には不向きといえます。

脱Excelするメリット・デメリット

脱Excelするメリット・デメリット

脱Excelで生まれるメリット・デメリットを一覧にまとめました。

脱Excelするメリット

複数人で同時編集できる
属人化を防げる
ヒューマンエラーが起こりにくい
大容量のデータを扱える
権限設定でセキュリティが上がる

脱Excelするデメリット

新しいツールの教育に時間がかかる
ツールの導入費用が必要

脱Excelするメリットから分かるように、脱Excelによって業務効率が向上し、セキュリティリスクに備えられます。
脱Excelで別のツールに移行した場合は、慣れるまでの時間や導入費用が懸念されます。
ツールによってはExcel同様に使えますし、無料ツールも存在します。

機能を比較したり自社の業務に合わせたりして、適切な選択をすることが大切です。

参照:Microsoft|Excelの仕様と制限

クロがダメな理由!データ管理の移行先はどこ?

「エクセルといえばマクロとVBA!」というイメージですが、大きなデメリットもあります。
それが「マクロの属人化」です。
マクロの属人化とはマクロを組み込んだ社員が休んだり退社したりした際に、ファイルが動作せずメンテナンスも不可能になることを意味します。
元ファイルから枝分かれするファイルがいくつも存在し、参照できない、最新バージョンかわからないといった「ブラックボックス化」が起こります。
属人化やブラックボックス化が起きずに、脱Excelの移行先に最適なのが「クラウド」によるデータ管理です。
クラウドを利用した代表的なツールには、以下の3つがあります。

  • Googleスプレッドシート
  • WEBデータベースソフト
  • 専用ツール

システム開発・ソフトウェア開発企業の脱Excelが重要な理由4選

システム開発・ソフトウェア開発企業の脱Excelが重要な理由4選

これまでの話を踏まえて、システム開発・ソフトウェア開発企業で脱Excelが必要な理由を、管理項目ごとに解説します。

エンジニアのスキル管理の脱Excel

エンジニアのスキル管理は最新のデータを参照することが重要です。
DX化の流れからエンジニアに求められるスキルや資格は絶えず変化しており、エンジニアもスキルを伸ばし続けています。
プロジェクトを発足する際にはエンジニアのスキルや業務経験を考慮しますが、情報が古いままだと適材適所のアサインを実現できません。

他のツールでスキル管理を行えば、最新の情報を参照できますしスキルの横断検索も容易に行えます。

エンジニアのアサイン管理の脱Excel

エンジニアは職業の関係上、どんなスキルがあるか、何の業務をやっているかが見えにくいです。
したがって、 Excel以外のツールでスキルやアサイン状況を可視化して、的確なアサインにつなげる必要があります。
Excelは進捗状況がすぐに把握できなかったり対応履歴の分析に時間がかかったりするため、アサイン管理に不向きといえるでしょう。

プロジェクト管理の脱Excel

プロジェクト進行にはスキル管理とアサイン管理が密接に関わるため、脱Excelが急務です。
システム開発・ソフトウェア開発におけるプロジェクト管理では、人員や予算、期間など限られた条件で効率的に業務を回す必要があります。
そのため、人員管理や予実管理などを一元管理できる、クラウドツールへの移行が望まれます。
クラウドツールならリアルタイムで状況を確認できるため、プロジェクトやタスクが急に追加されても柔軟に対応可能です。

売上管理の脱Excel

脱Excelで専用ツールに移行すれば、業務管理と売上管理を一本化して業務工数を大幅にカットできます。
さらに、アクセス制限機能により情報流出のリスクを抑えられるのもメリットです。

【IT企業向け】スキル・アサイン管理におすすめのクラウドサービス『fapi』

スキル管理・アサイン管理支援ツールfapi 紹介動画

『fapi』はクラウド上でスキル管理・アサイン管理ができる、IT企業向けのクラウドツールです。
エンジニアのスキル管理やITプロジェクトのアサイン検討・管理に必要な機能を備えており、Excelの課題だったスキル管理業務や営業提案業務を効率化します。
エンジニア数が100人を超えても動作は重くなりませんし、スキルの横断検索で瞬時に適任者を探し出せます。
また、スキルの更新通知機能で、手間をかけずに集計・分析業務の半自動化を実現。
アサイン状況はリアルタイムで把握できるため、顧客提案のスピードが向上し受注の確度を高められるのもメリットです。

導入企業の事例を紹介すると、30分かかっていたエンジニア情報の更新作業を「10分」にまで短縮しています。
改善率は67%にも上り、IT企業の業務効率化の大きな成果となりました。
脱Excelでスキル管理やアサイン管理、予実管理をサクサク進めたい方は、ぜひ1ヶ月間の無料トライアルを試してみてください。

料金プラン
ミニマム300円/月・人
スタンダード400円/月・人
プレミアム800円/月・人
初期費用500,000円(全プラン共通)
初期費用に含まれるもの・初期設定の管理項目のご相談および決定した項目の設定・一括登録用Excelフォームのご提供・業務経歴表出力設定・利用方法レクチャー
アサイン管理ツールfapi

まとめ

この記事では脱Excelが進む背景と、システム開発・ソフトウェア開発企業こそ脱Excelが重要な理由について解説しました。
結論から言うと脱Excelが重要な理由は、Excelより業務効率化に優れたツールが存在するからです。
時代の流れが一気に進むのと同様に、仕事のスピードも早めなければなりません。
クラウドツールを活用して、Excelでは難しかった業務効率化・生産性向上を実現してください。