ITエンジニアや社員のスキル管理ツールfapi(ファピ)を提供する(株)FDCの佐々木舞美が、アサイン管理ツール選びに悩む企業担当者の皆様へ、実務経験を基にした具体的な選び方とおすすめツールを解説します。

目次
  1. アサイン管理ツールの選び方3つのポイント
    1. 選びかたのポイント①自社に必要な機能を明確にする
    2. 選びかたのポイント②導入コストと運用コストを考慮する
    3. 選びかたのポイント③カスタマイズ性とサポート体制を確認する
  2. おすすめアサイン管理ツール6選を徹底比較
    1. fapi(ファピ)- スキル管理とアサイン管理に特化
      1. fapiの主な機能
      2. fapiの料金プラン
      3. fapiが向いている企業
    2. ようかん – SES事業者向け特化型ツール
      1. ようかんの主な機能
      2. ようかんの料金プラン
      3. ようかんが向いている企業
    3. Co-Assign(コーアサイン)- アサイン最適化に特化
      1. Co-Assignの主な機能
      2. Co-Assignの料金プラン
      3. Co-Assignが向いている企業
    4. チームスピリット – バックオフィス統合型ツール
      1. チームスピリットの主な機能
      2. チームスピリットの料金プラン
      3. チームスピリットが向いている企業
    5. Time Krei(タイムクレイ)- 三者視点の管理ツール
      1. Time Kreiの主な機能
      2. Time Kreiの料金プラン
      3. Time Kreiが向いている企業
    6. カオナビ – タレントマネジメント統合型
      1. カオナビの主な機能
      2. カオナビの料金プラン
      3. カオナビが向いている企業
  3. アサイン管理ツールの比較表
  4. アサイン管理ツール導入の成功事例
    1. IT企業での導入事例
    2. SES企業での導入事例
  5. アサイン管理ツール導入時の注意点
    1. 現場の巻き込みと運用ルールの策定
    2. 段階的な導入とトライアル活用
    3. データ移行と初期設定のサポート
  6. まとめ:自社に最適なアサイン管理ツールを選ぼう

アサイン管理ツールの選び方3つのポイント

アサイン管理ツールを選ぶ際には、自社の課題や業務フローに合った機能を持つツールを選択することが重要です。

ここでは、現役アサイナーの視点から、失敗しない選び方のポイントを解説します。

選びかたのポイント①自社に必要な機能を明確にする

一口にアサイン管理ツールといっても、提供される機能は製品によって大きく異なります。まず自社の業務において何が課題なのかを洗い出し、それを解決できる機能を持つツールを選びましょう。

  • スキル管理機能:社員のスキルを体系的に管理し検索できるか
  • 稼働状況の可視化:リアルタイムでアサイン状況を把握できるか
  • 業務経歴表の自動作成:営業提案に必要な資料を簡単に出力できるか
  • 予実管理機能:プロジェクトのコストと工数を管理できるか
  • 外部連携機能:既存の勤怠管理システムやグループウェアと連携できるか

選びかたのポイント②導入コストと運用コストを考慮する

ツールの選定では、初期費用だけでなく月額料金や保守費用を含めた総コストを検討する必要があります。多くのツールは従量課金制を採用しており、登録するユーザー数によって料金が変動します。

また、無料トライアル期間を設けているツールも多いため、実際に使用感を確かめてから導入を決定することをおすすめします。トライアル期間中に、現場の担当者に操作してもらい、使いやすさを確認しましょう。

選びかたのポイント③カスタマイズ性とサポート体制を確認する

企業ごとに管理したい項目や運用フローは異なります。そのため、自社の業務に合わせて項目をカスタマイズできるツールを選ぶことが成功のカギとなります。

また、導入後のサポート体制も重要です。操作方法の質問に迅速に対応してくれるか、定期的な改善提案や活用支援があるかなど、ベンダーのサポート品質を事前に確認しましょう。

おすすめアサイン管理ツール6選を徹底比較

ここからは、2025年時点で高い評価を受けているアサイン管理ツール6選を、現役アサイナーの視点から詳しく解説します。

それぞれの特徴や料金、向いている企業タイプを紹介しますので、自社に最適なツール選びの参考にしてください。

fapi(ファピ)- スキル管理とアサイン管理に特化

スキル管理アサイン管理支援ツールfapi

エンジニアのアサイン管理ツールといえばfapi一択です。
fapiは、株式会社エフ・ディー・シーが提供するスキル管理・アサイン管理に特化したクラウドサービス
20年以上のシステム開発実績を持つ専門家が、自社の課題解決のために開発したツールという背景があります。

fapiの主な機能

  • スキル管理:導入企業ごとに管理項目を自由にカスタマイズ可能で、スキル情報を体系的にツリー形式で登録
  • アサイン管理:リアルタイムでアサイン状況を管理し、スキルと稼働状況を基に候補者を検索
  • 業務経歴表の自動作成:アサイン情報から業務経歴を自動登録し、Excel形式で出力可能
  • データ分析:スキルやプロジェクト情報を自由に集計し、グラフで可視化
  • 権限設定:ユーザーや項目ごとに細かく閲覧・編集権限を設定可能

fapiの料金プラン

プラン名 月額料金 最低契約人数 備考
Minimumプラン 300円/人 制限なし 小規模企業に最適
Standardプラン 400円/人 100名から 中規模企業向け
Premiumプラン 800円/人 100名から 全機能利用可能
その他費用
初期費用 500,000円(導入サポート・項目設定・レクチャー含む)
無料トライアル 1ヶ月間

fapiが向いている企業

fapiは、IT業界やSES企業でエンジニアのスキル管理とアサイン業務を効率化したい企業に最適です。管理項目の柔軟性が高く、自社独自の管理体制を構築できる点が特徴です。ASPIC IoT・AI・クラウドアワード2022を受賞し、ISO9001認証も取得している信頼性の高いツールです。

公式サイト:https://www.fdc-inc.co.jp/fapi/

ようかん – SES事業者向け特化型ツール

ようかんは、株式会社エス・ジーが提供するSES営業に特化したクラウド要員管理アプリケーションです。Salesforce Platform上で動作し、SES事業者が必要とする機能を集約しています。

ようかんの主な機能

  • 要員稼働状況確認:空き要員をリアルタイムで把握可能
  • 売上状況確認:要員ごとの売上と粗利を可視化
  • 要員マッチング:案件に最適な要員を検索
  • 技術経歴書作成:営業提案用の技術経歴書を効率的に作成
  • 請求書作成:稼働情報から請求書を自動生成

ようかんの料金プラン

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項目 内容
月額料金 7,000円/ユーザー(最小2ユーザーから)
初期費用 30,000円〜
最低契約期間 1年

ようかんが向いている企業

ようかんは、SES事業を営む企業で、要員の稼働管理と売上管理を一元化したい企業に最適です。特にSalesforceを既に利用している企業であれば、スムーズに連携できます。

公式サイト:https://www.sgnet.co.jp/yokan/

Co-Assign(コーアサイン)- アサイン最適化に特化

Co assign

Co-Assignは、株式会社アイリッジが提供するアサイン管理に特化したクラウド型ツールです。Excelでの管理から脱却し、チーム横断的なリソース管理を実現します。

Co-Assignの主な機能

  • リソース管理:チーム全体の稼働状況を一元管理し可視化
  • アサイン調整:スキルや役割で仮アサインを行い、最適な配置を検討
  • 予実管理:プロジェクトのコスト予定と実績を数値とグラフで可視化
  • スケジュール共有:メンバーの稼働予定をカレンダー形式で表示
  • アサイン履歴管理:過去のアサイン実績を蓄積し分析

Co-Assignの料金プラン

項目 内容
月額料金 30,000円〜(1〜39人まで)
初期費用 0円
従量課金 登録ユーザー数による
無料トライアル 30日間(全機能利用可能)

Co-Assignが向いている企業

Co-Assignは、複数のプロジェクトを並行して進めており、部門を越えたアサイン調整が必要な企業に最適です。アサイン調整にかかる時間を大幅に削減できます。

公式サイト:https://www.co-assign.com/

チームスピリット – バックオフィス統合型ツール

チームスピリットは、株式会社チームスピリットが提供する勤怠管理・工数管理・経費精算を統合したクラウドサービスです。アサイン管理だけでなく、バックオフィス業務全般を効率化できます。

チームスピリットの主な機能

  • 勤怠管理:出退勤の打刻、休暇申請、残業管理
  • 工数管理:プロジェクトごとの作業時間を記録し原価管理
  • アサイン管理:メンバーのスキルと実績をもとに最適配置を支援
  • 経費精算:交通費や経費の申請・承認をデジタル化
  • 分析レポート:稼働率やプロジェクト収益性を可視化

チームスピリットの料金プラン

プラン名 月額料金 初期費用
TeamSpirit勤怠 400円/人 150,000円
TeamSpirit工数 600円/人 200,000円
その他条件
最低利用人数 50名
基本サポート費 月額料金の20%

チームスピリットが向いている企業

チームスピリットは、勤怠管理と工数管理を統合し、従業員の働き方全体を可視化したい中堅〜大企業に最適です。特に50名以上の組織で、包括的な業務管理を求める企業に向いています。

公式サイト:https://www.teamspirit.com/

Time Krei(タイムクレイ)- 三者視点の管理ツール

Time Kreiは、株式会社テンダが提供する経営者・管理職・従業員の三者の視点で情報を管理できるプロジェクト管理ツールです。1,100社以上の導入実績があります。

Time Kreiの主な機能

  • 予定・実績管理:WBS形式でタスクを管理し予定と実績のギャップを把握
  • アサイン管理:メンバーの稼働状況を可視化し適切に配置
  • コスト管理:プロジェクトの原価と収益を自動集計し可視化
  • グループウェア機能:スケジュール共有、掲示板、電子申請
  • 分析機能:部署別・期間別で稼働状況を分析

Time Kreiの料金プラン

項目 内容
クラウド版月額料金 29,800円(10ユーザーまで)
追加1ユーザーにつき2,980円
初期費用 要問い合わせ
無料トライアル 1ヶ月間
最低利用期間 3ヶ月

Time Kreiが向いている企業

Time Kreiは、プロジェクトのコスト管理と工数管理を詳細に行いたい企業に最適です。経営層が経営判断に必要な情報をリアルタイムで把握できる点が特徴です。

公式サイト:https://timekrei.tenda.co.jp/

カオナビ – タレントマネジメント統合型

スキル管理ツール「タレントパレット」の評判や評価は?機能も交えて紹介

カオナビは、株式会社カオナビが提供するタレントマネジメントシステムのシェアNo.1ツールです。人材情報を一元管理し、戦略的な人事を実現します。

カオナビの主な機能

  • 人材データベース:社員の顔写真付きで経験・スキル・評価を一元管理
  • タレント分析:AIを活用して最適な人材配置をサポート
  • 人材配置シミュレーション:組織変更の影響を事前にシミュレーション
  • 評価ワークフロー:目標管理や人事評価をクラウド化
  • アサイン管理:プロジェクトへの最適配置を支援

カオナビの料金プラン

項目 内容
料金 要問い合わせ(企業規模や利用機能により変動)
初期費用 要問い合わせ
無料トライアル あり

カオナビが向いている企業

カオナビは、アサイン管理だけでなく、採用・育成・評価・配置まで人事業務全般を統合管理したい大企業に最適です。経済産業省をはじめ、多くの大手企業が導入しています。

公式サイト:https://www.kaonavi.jp/

アサイン管理ツールの比較表

各ツールの特徴を一覧で比較できるよう、主要な項目をまとめました。自社のニーズに合ったツールを選ぶ際の参考にしてください。

ツール名 主な機能 月額料金(目安) 初期費用 無料トライアル 特徴・強み
fapi スキル管理、アサイン管理、業務経歴表作成、データ分析 300円〜800円/人 500,000円 1ヶ月 管理項目の柔軟性が高く、IT・SES企業に最適
ようかん 要員稼働管理、売上管理、技術経歴書作成、請求書作成 7,000円/人 30,000円〜 あり SES事業者向けに特化、Salesforce連携
Co-Assign リソース管理、アサイン調整、予実管理、スケジュール共有 30,000円〜 0円 30日間 アサイン調整の効率化に特化、初期費用無料
チームスピリット 勤怠管理、工数管理、経費精算、アサイン管理 400円〜600円/人 150,000円〜 あり バックオフィス業務を統合管理、50名以上推奨
Time Krei 予定実績管理、アサイン管理、コスト管理、分析機能 29,800円〜 要問合せ 1ヶ月 三者視点での管理、詳細なコスト分析
カオナビ 人材データベース、タレント分析、評価管理、配置シミュレーション 要問合せ 要問合せ あり タレントマネジメント統合、シェアNo.1、大企業向け

アサイン管理ツール導入の成功事例

実際にアサイン管理ツールを導入し、業務効率化に成功した企業の事例をご紹介します。導入前の課題と導入後の効果を確認することで、自社での導入イメージを具体化できます。

IT企業での導入事例

ある中堅IT企業では、エンジニア約200名のスキル管理とプロジェクトアサインがExcelで管理されていました。その結果、以下のような課題を抱えていました。

  • アサイン担当者が情報を把握しておらず、最適な人材配置ができない
  • 営業提案時に必要な業務経歴書の作成に1件あたり2時間かかる
  • エンジニアの稼働率や空き状況がリアルタイムで分からない

fapiを導入した結果、業務経歴書の作成時間が10分に短縮され、営業提案のスピードが大幅に向上しました。また、スキル検索機能により、案件に最適なエンジニアを即座に見つけられるようになり、アサイン業務の工数が7割削減されました。

SES企業での導入事例

あるSES企業では、複数のプロジェクトマネージャーがそれぞれ独自の方法で要員管理を行っており、属人化が進んで全社的なリソース最適化ができない状態でした。

ようかんを導入することで、要員の稼働状況と売上情報がクラウド上で一元管理され、空き要員をリアルタイムで把握できるようになりました。その結果、稼働率が85%から92%に向上し、営業機会の損失を防ぐことに成功しました。

アサイン管理ツール導入時の注意点

アサイン管理ツールを導入する際には、以下のポイントに注意することで、導入後の定着率を高め、効果を最大化できます。

現場の巻き込みと運用ルールの策定

ツール導入が成功するかどうかは、現場の担当者が積極的に使ってくれるかどうかにかかっています。導入前に現場の意見を聞き、業務フローを整理した上で、誰が何を入力するのか明確なルールを策定しましょう。

段階的な導入とトライアル活用

いきなり全社展開するのではなく、まずは一部の部署やプロジェクトでトライアル導入を行い、実際の業務で使いながら課題を洗い出すことが重要です。多くのツールは無料トライアル期間を設けているため、積極的に活用しましょう。

データ移行と初期設定のサポート

既存のExcelやスプレッドシートに蓄積されたデータをツールに移行する作業は、想像以上に労力がかかります。ベンダーの導入サポートを活用し、初期設定やデータ移行を支援してもらうことで、スムーズな立ち上げが可能になります。

まとめ:自社に最適なアサイン管理ツールを選ぼう

本記事では、アサイン管理ツールの選び方と、2025年時点でおすすめのツール6選を詳しく解説しました。自社の業務課題を明確にし、それを解決できる機能を持つツールを選ぶことが成功の鍵です。

fapi、ようかん、Co-Assign、チームスピリット、Time Krei、カオナビは、それぞれ異なる強みを持っています。IT・SES企業でスキル管理とアサイン効率化を重視するならfapi、SES特化型ならようかん、アサイン調整の効率化ならCo-Assign、バックオフィス統合ならチームスピリット、コスト管理重視ならTime Krei、人事業務全般を統合するならカオナビがおすすめです。

まずは無料トライアルや資料請求を活用し、実際の画面を確認しながら、自社に最適なツールを見つけてください。適切なアサイン管理ツールの導入により、プロジェクトの成功率向上と業務効率化を実現しましょう。

アサイン管理ツールfapi