見込み客は「今すぐ住宅を建てたい人」から「可能なら住宅を建てたい人」まで様々です。
現代はWEBやSNSから簡単に住宅関連の情報を仕入れられるので、顧客になるまでの検討期間が長期化しています。
どんな人でも工務店の顧客になる可能性がありますが、そのためにはユーザーに沿った営業戦術が必要です。
この記事では工務店の経営に大きな影響を与える、育客の重要性と具体的な育客方法について解説します。
「なかなか契約につながらない」「育客って何?」という工務店の悩みを解決する内容です。
育客とは?集客との違い
育客とは見込み客を「顧客」に転換するためのマーケティング活動です。
見込み客は、商品(住宅)やサービスを購入する可能性がある人を意味します。
育客で購買意欲を高めると商品(住宅)購入や契約につながるうえ、工務店の利益に直結します。
顧客になる可能性がある見込み客は4段階の意識レベルに分類でき、それぞれのレベルに合わせて効果的に育客していくことが大切です。
意識レベル | 全体に占める割合 | ニーズ(必要性) | ウォンツ(欲求) |
---|---|---|---|
今すぐ客 | 全体の1% | 高い | 高い |
お悩み客 | 全体の9.5% | 高い | 低い |
そのうち客 | 全体の9.5% | 低い | 高い |
まだまだ客 | 全体の80% | 低い | 低い |
ニーズとウォンツを理解して、少ない時間と労力を使って効率的に育客を進めましょう。
なお、育客は「リードナーチャリング」と呼ばれ、住宅営業のなかでも非常に重要な要素となります。
集客との違いは?
集客とは「お客様を集めるためのマーケティング活動」です。
新規顧客の獲得から契約、お友達紹介まで関係が長く続くことから、工務店の利益に大きく影響します。
集客の方法はいくつかありますが、チラシや広告ではなく現代ではWEBやSNSによる集客が主流になっています。
【工務店向け】住宅営業において育客が重要な理由
工務店・ハウスメーカーのコストを抑えられる
育客は新規顧客の獲得に比べて、人的・金銭的コストがかかりません。
新規顧客の獲得は育客の5倍もコストがかかるといわれ、その大変さもよくご存知かと思います。
見込み客である以上、意識レベルを高めていくことができれば、顧客になる可能性は十分にあります。
効率的かつ効果的な育客とリソース配分によって、工務店に利益を生み出してください。
ユーザーの意図を把握できる
育客で見込み客とじっくり向き合うなかで、徐々にニーズやウォンツを理解できるようになります。
ニーズやウォンツに合わせた対策を講じることで、無駄なコストを削減できますし契約につながる確率が高まるでしょう。
安定した売上に結びつけるためにも、工務店は育客に存分に力を注いでください。
現代の住宅購買プロセスに対応できる
現代の住宅購買プロセスは、じっくりと比較検討するのが一般的です。
なぜならWEBサイトや口コミサイト、SNSなど、大量の住宅情報を検索できるようになったからです。
住宅購入は人生でもっとも大きな支出になるので、購入に慎重になることも考えられます。
したがって、育客ではじっくりと信頼関係を構築し、購買意欲を徐々に高めていくことが大切になります。
【工務店向け】住宅営業における顧客育成の方法
メールマガジンの配信
メール配信は育客の基本ですが、有益なデータを集める手段として最適です。
メールが最後まで読まれたか、滞在時間はどれくらいかなど、見込み客の興味・関心を分析して新たな施策を打つことができます。
見込み客管理と組み合わせて、ユーザー一人ひとりに合った育客を進めていってください。
リターゲティング広告
リターゲティング広告は一度工務店のWEBサイトを来訪したユーザーに対して、再度WEB広告を表示する手法です。
工務店のことを思い出してもらうことで、モデルハウスや展示場の見学、資料請求といった行動につなげるのが目的です。
住宅購入までの検討期間が長引いていることからも、接触回数を増やして好感度を高める「単純接触効果」にも期待できます。
リターゲティング広告は広告費用がかかるので、頻度やタイミングについて工務店内で検討する必要があります。
SNSやホームページ
SNSは工務店の住宅営業においてもっとも効果を発揮する集客・育客ツールです。
- インスタグラム
- YouTube
- TikTok
- X
- LINE
- フェイスブック
いずれもユーザー数が多く低コストで運用できるのがメリットですが、闇雲に投稿・配信しても意味はありません。
工務店を身近に感じられる情報やユーザーの役に立つ情報発信を心がけて、コメント・リプライ機能もフル活用してください。
また、検索されそうなハッシュタグを設定したり、エリア内にターゲットを絞ったりすることも大切です。
家づくりイベント・セミナー
初めての家づくりはわからないことが多く、ユーザーは「ローンを返済できるか」「好みの間取りを実現できるか」などの悩みを抱えています。
イベントやセミナーに参加したユーザーが悩みを解決したり知識を蓄えたりできれば、工務店との信頼関係が徐々に高まります。
イベントやセミナーでは相談しやすい雰囲気を作ることも大切なので、堅苦しい印象になりすぎないように注意してください。
工務店の育客が成功するポイントとコツ
見込み客管理をしっかり行う
見込み客に対して効率的なアプローチを仕掛けるには、見込み客管理が欠かせません。
見込み客管理とは家族構成や来店回数、購買の意識レベルといった情報を管理して、育客に活用する取り組みです。
工務店内で情報を共有することで、アプローチ方法やコンテンツの選定を間違えるといったリスクを軽減できます。
営業担当者だけでなくマーケティング担当者とも連携して、情報の抜け漏れのないようにしてください。
見込み客ごとにアプローチ方法を変える
見込み客ごとに購買の意識レベルが異なるため、アプローチ方法を変えて効果的に育客してください。
例えば「注文住宅を建てたいがアパート暮らしのままでいい」と思っているそのうち客(見込み客)がいるとします。
そのうち客には「2023年の入居で住宅ローン減税を13年間受けられる(2024年からは10年間)」「アパートと違って生活音のストレスから解放される」など、ニーズに訴えかける育客が有効です。
結果的に契約につながる確率を高められますし、リソースの節約になります。
見込み客の管理ができるコミュニケーションアプリplantable
「plantable(プランテーブル)」はシステム開発会社と工務店の共同開発から生まれた、工務店・住宅ビルダー向けコミュニケーションアプリです。
理想の家づくりのため、顧客と工務店がひとつの「テーブル」を囲んで話せるアプリを開発したい思いから誕生しました。
プランテーブル導入のメリットは次の3つです。
- 図面とコメントの連動・イメージ共有で誤解を防ぎ、認識のズレをゼロに!
- リアルタイムで要望を管理し未対応事項を明確に!
- 必要書類・情報を一元化。業務工数を短縮し社内共有もスムーズに!
新築戸建て住宅・中古住宅に限らず「言った言わない問題」が発生する割合が高いもの。
プランテーブルは顧客と工務店とで起こる「言った言わない問題」を解消し、図面へコメントをお互いに確認できます。
認識のズレを改善できれば、顧客体験価値が大きく向上することは間違いありません。
スムーズなコミュニケーションは失注率の低下を防ぎ、工務店の信頼性を担保できます。
プランテーブルの導入で顧客との接点を増やし、ニーズの汲み取りや業務効率化を目指してください。
料金プラン | 初期費用300,000円、基本料金30,000円/月(5ユーザーまで)、追加料金1,000円/月(1ユーザーごと) |
まとめ
住宅営業の育客とは?重要性と活用方法について解説
工務店の育客は新規顧客の集客と比べて、低コストかつリソースの負担を抑えながらアプローチできます。
育客を成功に導くためには、見込み客一人ひとりに合わせた育客方法が欠かせません。
じっくりと信頼関係を築くことで、長い付き合いとなったり友達紹介につながったりとお互いに利益が生まれるのです。
工務店の評判の良さにも影響しますので、ぜひ当記事を活用して育客に取り組んでみてください。
弊社工務店、住宅メーカー向けコミュニケーションアプリ『つながる家づくり-plantable- 』は、お施主様とのつながりをより強いものに、理想の家づくりの打合せをひとつのtableを囲んでお話しするように気軽に、工務店、住宅メーカー様に寄り添い課題解決をお手伝いします。お気軽にご相談ください。