人材が育たない、プロジェクトアサインに時間がかかる、成果物のクオリティがイマイチなどの課題に直面していませんか。
「スキルマップ」を活用すれば社員のスキルを可視化して、人材配置や人材育成に関わる悩みを解消できます。
この記事ではITエンジニアを200名以上抱え、日々エンジニアのスキル管理を25年経験してきて効率化し、スキル管理ツールを開発・運用している弊社、DXサービス事業推進部 佐々木舞美が業種・業界別スキルマップの導入効果とテンプレート例をお伝えします。
スキルマップの作り方も解説しますので、戦略的なスキル管理で利益を最大化したい方は参考にしてください。

詳細は弊社コーポレートサイトをご確認ください

スキルマップのおさらいや作成するメリット

スキルマップのおさらいや作成するメリット

スキルマップとは、従業員一人ひとりのスキルや資格の習熟度を評価した管理シートのことです。
スキルマップ作成のメリットは、スキルを把握して「人材配置・人材育成・人事評価」を効率化できることです。

  • スキルバランスを考慮して利益アップが狙える適切な人材配置
  • 長所を伸ばし短所を補うムダのない人材育成
  • 数値化したスキルマップが可能にする公平な人事評価

スキルを把握していなければ、新規プロジェクトを組むときに効果的・効率的な人材配置ができません。
職場によっては、適任者を探すためにスキルの情報収集やスキル検索からはじめる必要があるでしょう。
スキルマップは客観的な評価で社員のモチベーションをアップする効果もあり、定着率の高い意欲的な人材を育てられます。
スキルマップのひな形になるテンプレートは、以下のようなものです。

Noスキル名スキルの説明社員A社員B社員C
1スキルAスキルAの説明531
2スキルBスキルBの説明335
3スキルCスキルCの説明435

テンプレートを知っておけば業務やプロジェクトに合わせて調整できるため、非常に便利です。
スキルマップの具体的な作り方は、後ほど解説しますのでこのまま読み進めてみてください。

業種・業界別スキルマップの導入効果とテンプレート例

業種・業界別スキルマップの導入効果とテンプレート例

ここでは、業種・業界別スキルマップの導入効果とテンプレート例を紹介します。

スキルマップの導入効果とテンプレート例(製造業)

製造業は数ある業種のなかで、もっともスキルマップが普及しています。
特に、トヨタ自動車はスキルマップをいち早く導入し、多能工な従業員を育成したことで大きな成長を遂げました。
製造業は従業員数が多いこともあり、管理するスキル項目数も多くなりがちです。
専門性の高いスキルが必要となるため、スキルマップを作成して人材配置や人材育成に活用することが望ましいです。

製造業のスキルマップテンプレート
スキルスキル細目社員A社員B
研磨
研磨加工パーツの組み立て
検査

スキルマップの導入効果とテンプレート例(IT企業・システムエンジニア)

製造業の次にスキルマップが導入されている業種が、IT企業・システムエンジニアです。
IT業界はエンジニア不足が深刻化しており、ムダなく効率的に業務を回していく必要があります。
スキルマップを作成すれば長所を伸ばす短所を補うなど、育成方針が決まりやすくなります。
変化のスピードが速い業界なので、最新情報をキャッチしたり学び続けたりする姿勢も大切です。

SEのスキルマップテンプレート
スキルスキル細目社員A社員B
プログラミング言語の理解度
論理的思考能力
プログラミング設計力
コーディング能力
デザイン力

スキルマップの導入効果とテンプレート例(コンサルティング業・営業職)

コンサルティング業や営業職は社員のスキルや業務を把握しやすく、比較的簡単にスキルマップを作成できます。
スキルマップを作成する目的はコミュニケーション力を鍛えたり提案力を磨いたりして、顧客の悩みを解決できる社員になるためです。
先輩や同僚から自分に足りないところを学び、お互いに切磋琢磨することで仕事へのモチベーションアップにつながります。

営業職のスキルマップテンプレート
スキルスキル細目社員A社員B
商品・サービスへの理解度
積極的なコミュニケーション力
営業スキル相手に配慮した言葉遣い
提案力
電話応対力

スキルマップの導入効果とテンプレート例(人材派遣業)

人材派遣業でスキルマップを導入する目的は、営業力のレベルアップを図り成約につなげることです。
そのためには顧客が抱える悩みやニーズを引き出し、最適な提案をする必要があります。
スキルマップで自分に足りない点が見つかったら、研修やセミナーで補うといいでしょう。
人材派遣営業に必須となる資格はとくにありませんが、「中小企業診断士」「キャリアコンサルタント」は転職の際に有利になります。

人材派遣業のスキルマップテンプレート
スキルスキル細目社員A社員B
人材配置能力
コミュニケーションスキル
人材派遣スキルトラブル対応力
情報収集能力
交渉力

スキルマップ(力量管理表)の作り方を4ステップで解説【エクセル】

スキルマップ(力量管理表)の作り方を4ステップで解説【エクセル】

ここでは、エクセルを使ったスキルマップの具体的な作り方を4ステップで解説します。
エクセルの知識がなくても簡単に作成できますので、ぜひトライしてみてください。

  1. スキルマップの作成目的を明確化する
  2. 業務に必要なスキルを洗い出す
  3. スキル階層を策定する
  4. 評価基準を策定する
  5. 定期的にスキルマップの更新・調整を行う

ステップ1.スキルマップの作成目的を明確化する

スキルマップを作成する前に、目的の明確化が大切になります。
目的が明確になっていないと、スキル項目の策定に時間がかかったり業務に関連しない内容が盛り込まれたりする恐れがあるからです。
利益を上げるための人材配置、客観的な人材評価、長所を伸ばし短所を補う人材育成など、導入目的を担当者同士で話し合ってください。

ステップ2.業務に必要なスキルを洗い出す

続いて業務に必要なスキルの洗い出し作業です。
あまり考えすぎずにスキルの「大項目」と「小項目」を選定するのが、スムーズに洗い出すコツです。
実際に業務をしている社員にもヒアリングを行い、効果の高いスキル策定を行ってください。

ステップ3.スキル階層を策定する

次に、スキルの階層を割り当てます。
スキル項目は業務フローを思い浮かべることで、効果的に割り振りすることが可能です。
具体的にスキルの項目数は「30以下」、階層数(スキル細目)は「2〜4程度」にとどめておきましょう。

ステップ4.評価基準を策定する

スキルの習熟度に合わせて評価基準を策定します。
ここで注意したいのが、評価担当者を誰にするのか、ということです。
評価担当者が業務に詳しくないと主観的に評価基準を決めることとなり、スキルマップの信頼性が落ちてしまいます。
上司が評価基準を決めるケースも多いですが、公平な評価基準にするためにも業務経験が豊富な人に策定してもらうのが望ましいです。
評価基準を細くしすぎると評価が難しくなるため「4〜5段階」をおすすめします。

ステップ5.定期的にスキルマップの更新・調整を行う

定期的にスキルマップの更新・調整を行いながら、職場の底上げを図ってください。
特にIT企業・システムエンジニアは業界の変化スピードが早く、求められるスキルが変わりやすいです。
常に時代の流れを汲み取り「意味のあるスキルマップ」を目指し、スキル管理・アサイン管理に活かしてください。

【無料テンプレート】厚生労働省の職業能力評価シートとは【Excelで活用可】

スキルマップの無料テンプレートでもっとも有名なのは、厚生労働省が公表する「職業能力評価シート」でしょう。
営業や事務職など職種別に18種類、経営戦略や広報など職務別に20種類と、幅広い仕事をカバーするのが特徴です。
フォーマットはあくまで雛形なので自社に合わせて項目数を調整する必要がありますが、イチから作成する手間がありません。
「スキルマップを導入してみたい」という企業は下記のURLからダウンロードして利用してください。
職業能力評価シート」のテンプレートに対応しない企業、社員数が100人を超える企業は専用のスキル管理ツールが便利です。
スキル管理に特化した「スキル管理ツール」は、エクセル管理に比べて以下のようなメリットがあります。

  • スキル管理・アサイン管理が簡単
  • 要員が100人を超えていても横断管理でスキル保有者がすぐに見つかる
  • 管理項目を自由に設定でき操作性に優れる
  • ISO9001に対応

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【無料トライアル可能】スキル管理・アサイン管理を支援するクラウドツール『fapi』

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『fapi』はエンジニアのスキルを一元管理してプロジェクトアサインを強力にサポートするクラウドサービスです。
使いやすいUIとカスタマイズ性の高さ、スキルの可視化によってスキル管理・アサイン管理を効率化できる点が強みです。
部署を横断したスキル管理が可能で、エクセルと比較して全体工数を85%もカットすることに成功しています。

スピーディーで的確なアサイン管理を実現し、仕事の受注機会を増やして利益率を上げていきましょう。
1ヶ月間の無料トライアルを活用して、業務効率化や生産性の向上をぜひ体感してみてください。

まとめ

スキルマップの作成は、従業員のスキルを可視化して適切な人材配置や効果的な人材育成に活かせます。
定期的に更新・調整を行って職場の底上げにつなげ、社員のモチベーションやエンゲージメントを向上させましょう。
スキル管理を効率的に行いたい場合は、管理や運用の手間がかからない『fapi』が便利です。
1ヶ月間の無料トライアルが可能なので、気軽にお試しください。