「SES営業の生産性を上げたい」「アサイン管理を効率化したい」と悩む、IT企業・SES企業は多いでしょう。
要員提案が最適化されると、スピード感のある営業提案や受注確度を高めることができます。
この記事では要員提案の流れからよくある失敗例、案件獲得のポイントまでを解説します。
要員提案に必要な情報を一元管理できるおすすめのクラウドツールも紹介するので、受注確度を高めたいSES営業担当者は参考にしてみてください。
要員提案とは?

要員提案とはIT業界、特にSES企業・SIerが、クライアント企業に対してエンジニアを紹介することです。
SESは「System Engineering Service」の略で、提供したエンジニアの技術力の対価として報酬を受け取る契約形態です。
SES企業は案件で求められるスキルや常駐先、報酬などを確認して、適切なエンジニアを提案します。
なお、社内でITプロジェクトを発足する際にも、アサイン会議では要員提案が行われます。
要員提案からアサインまでの流れ

ここでは、SES契約において要員提案からアサインまでの流れを解説します。
- 要員をピックアップする
- スキルマップを最新の状態にする
- 要員提案を行う
- 引き合いへ意思表示をする
- クライアント企業と面談を行う
- 見積書を作成・提出する
まずは案件終了が確定している要員の中から、案件終了まで2ヶ月を切った要員をピックアップします。
早めに営業を始めることで、マッチングしやすい案件が見つかりやすくなります。
スキルマップを最新の状態にしたら、案件の契約条件を確認して適切な要員を提案しましょう。
スキルマップを送付する際は、個人が特定されないように情報をマスキングすることが重要です。
面談へ進んで双方が合意できたら、見積書を作成・提出しましょう。
提案でよくある失敗例

要員提案の失敗例①営業スキルが低い
営業スキルが低い場合、要員提案が失敗する可能性が高くなります。
なぜなら成約を取るためのコミュニケーション能力や情報収集能力、交渉力などを欠いている可能性があるからです。
営業スキルは、先輩に教わったりセミナーを受講したりして徐々に磨いていきます。
要員提案の失敗例②同じ会社に何度も提案している
要員提案が断られたにもかかわらず、同じ会社に何度も提案している事例です。
提案先企業はもちろん気づいていますし、始めのうちは送り先の間違いなどを疑うかもしれません。
しかし、何度も同じ提案をされると呆れる可能性があります。
「何度も提案を受けていますよ」と伝えてくれるケースもありますが、提案する前に過去の提案履歴を確認することが大切です。
要員提案の失敗例③要員提案の件数が少ない
SES営業から要員提案の件数が少ないと、契約に結びつく確率は低下します。
自社からの要員提案数が減るとクライアント企業から案件提案される機会も少なくなり、プロジェクトへの参画機会を失う恐れがあります。
そのため、まずはエンジニアの能力や稼働状況などを正確に把握し、自社からアプローチする回数を増やしていきましょう。
要員提案数が増えると徐々に営業スキルも磨かれ、スムーズに契約へ進めるようになるはずです。
要員提案の失敗例④エンジニアのスキルを把握していない
当然のことながら、エンジニアのスキルを把握していなければ、要員提案は通りにくくなります。
一口に「Javaを理解している」と言っても、習熟度がどれほどかはわからないものです。
要員提案を成功させるためには、エンジニアのスキルや資格の定量化が欠かせません。
以下のようにプログラミングスキルを定量化して、誰でも理解しやすい状態にしておきましょう。
Java | PHP | |
Aさん | 4 | 5 |
Bさん | 3 | 1 |
要員提案で失敗しないためのポイント

プロジェクトの人材要件をきちんと理解する
SES営業やPMは、プロジェクトの人材要件を正確に理解しましょう。
人材要件の認識が甘いと案件とのミスマッチが発生し、エンジニアとクライアント双方から信頼を失う可能性があります。
案件によっては「ハードスキルと同様にソフトスキルも重視される」といった、定量化しにくい要素が含まれます。
プロジェクトのゴールを関係者間で共有し、適切な要員提案へつなげましょう。
要員提案の基本をおさえる
要員提案を行う際は、提案依頼書(RFP)が欠かせません。
提案依頼書がないもしくは情報不足だと、システム要件の解釈がズレたりエンジニアが離職したりするリスクが高まります。
そのため要員提案では以下の項目を盛り込み、案件をイメージしやすくすることが重要です。
契約形態 | 準委任契約 |
案件 | 製造業社内システムの構築(新規) |
期間 | 7月1日〜9月30日 |
フェーズ | 詳細設計 |
スキル・能力 | Java、SQL |
就業場所 | 東京都港区 |
単価 | ○○万円(標準労働時間 140時間〜180時間) |
支払い方法 | 銀行振込 |
社内のリソースを把握しておく
社内リソースを把握しておくと、要員提案が通りやすくなります。
エンジニアのスキルや稼働状況、プロジェクトの参画経験がわかれば、案件のマッチング率が上がるからです。
他にもエンジニアの提案スピードも向上し、受注確度を増やすことができます。
要員管理はクラウドツールがおすすめ!

社内リソースを正確かつ効率的に管理するためには、クラウドツールがおすすめです。
クラウドツールとはインターネットを介して、リアルタイムで情報が反映されるツールのことです。
例えばアサイン管理ツールはメンバーの保有スキルや役割を登録して、社内リソースの最新情報を一元管理できます。
リアルタイムでアサイン状況を把握することで、空き要員をゼロにしたりメンバーの負担を軽減したりと人的リソースを最大限に活かせます。
要員提案を効率化!「スキル管理・アサイン管理ツールfapi」とは

fapiは正確なスキル管理・アサイン管理をもとに、精度の高い要員提案を実現するクラウドツールです。
Excelから管理項目を引き継いで管理項目も自由に設定できるため、適切なエンジニアを瞬時に選定できます。
また、スキルシートは自動で更新され、検索工数を削減してスピーディーな要員提案につなげるのです。
実際にfapiの導入で、提案候補者の検討にExcelで60分かかっていたものが、わずか5分にまで短縮されました。
改善率は実に92%に達し、スピーディーで受注確度の高い要員提案を実現しています。
fapiでは1ヶ月間の無料トライアルを実施中です。
導入後はデータも引き継げるので、ぜひお気軽に操作性やインターフェースの使い勝手などを確認してみてください。
まとめ
要員提案が通るためには、エンジニアの現状を把握して適切な案件にマッチさせる必要があります。
そのためにも普段からエンジニアの保有スキルや稼働状況を、最新の状態で管理しておくことが重要です。
「要員提案が先を越される」「エンジニアのスキル集計に時間がかかる」というSES営業担当者は、「スキル管理・アサイン管理ツールfapi」をぜひお試しください。
無料トライアルを実施して、Excelでの煩わしい要員管理から脱却してみてはいかがでしょうか。