スキルマップの作り方を教えてほしい、社員の評価基準をエクセルの力量管理表からクラウドで一元管理できるようにしたい、システム開発や製造業・SES企業のスキル管理業務を効率化するスキルマップ作成ツールについて情報を集めているけど自社の課題をどのスキルマップ作成ツールが解決できるのか判断できない、というご相談が弊社によせられることがここ数年非常に多くなりました。

背景には、デジタル人材が不足していることの対策として東京都でも実践されているリスキリング、コロナによるリモートワークで加速した業務のDX化で社員スキルの更新頻度が増加したことなどが考えられています。

今回は、

・製造業の人材育成責任者

・システム開発会社の管理職

・SESの営業責任者

の中でも、特に、既存ツールやエクセル表で社員スキルの管理業務に限界を感じている方向けに、組織の強みと弱みが一目で可視化し、組織の人材育成に使えるスキルマップの作り方を、ITエンジニアを150名以上抱え、日々エンジニアのスキル管理・更新を25年経験してきて効率化してきたクラウドDXの専門企業である弊社が解説いたします。

弊社の紹介は、企業情報ページをご確認ください。

スキルマップとは

スキルマップを作成する前に、スキルマップの定義を確認しておきます。

スキルマップとは、一言で言うと、人材育成ツールになります。

スキルマップとは

社員の業務スキルをレベルごとに、4~5段階に分けて管理し、現場にいない経営者や管理職でも一目で把握できるように表にして可視化したものです。

スイスのジュネーブに本部を置き、全世界170カ国以上で100万以上の組織が利用しており、最も普及している組織の品質活動を管理するための品質マネジメントの国際規格で、国際標準化機構のISO9001品質マネジメントシステムでは、スキルの評価基準を4段階(指導ができる、1人でできる、指導を受けながらできる、補助ができる)に分けて、各項目を力量管理表(スキルマップ)で把握することを推奨しています。

ISO9001の詳細は、一般財団法人日本品質保証機構のwebサイトをご確認ください。

スキル管理アサイン管理支援ツールfapi紹介ページ

スキルマップの別名

スキルマップは、業界や企業によって、呼び方が違う場合があります。

例えば、力量管理表、スキルマトリクス、スキル管理表と呼ばれています。

業界や業種別に管理するスキルや役割が異なるため、スキルマップにはいくつか種類もあります。

例えば、建設業や金融業、物流業などの業界の企画職や事務職、コンサルティング職、コールセンター、ヘルプデスク、フォークリフトなど様々な業界業種でスキルマップは活用されています。

今回は、システム開発業界の開発職、製造業の技術職のスキルマップの作り方をご紹介します。

スキルマップ作成の目的、必要性

スキルマップ作成の目的は、組織目標を達成するために組織力を高めることです。

その理由は、ほとんどの企業で社員数が100名を超えてくると経営者や管理職は、現場から離れるのですが、そのタイミングで組織力が低下するためです。

スキルマップ作成の目的

例えば、

・社員の顔や名前、スキルの把握が属人化してスキル管理業務の効率が悪くなる

・適材適所な人員配置ができなくなる

・人材育成が疎かになったり、人事考課の品質も落ちる

・評価に対して社員が不満を持ち始める

などが蓄積されて組織力が低下するため、社員数が増えてくると共にスキルマップの必要性を感じられている経営者や管理職が非常に多いです。

スキルマップのメリット・デメリット

スキルマップには、会社の規模や従業員数、事業内容や業務内容、評価指標や人事制度次第でメリットにもデメリットにもなります。

まずは、スキルマップ作成のメリットからご確認ください。

スキルマップ作成のメリット

スキルマップ作成のメリット・効果1.管理職の業務効率化

スキルマップ作成のメリットは評価基準(評価方法、評価制度)が明確に定量化されるため、経営者や管理職、プロジェクトマネージャーなどの評価者の属人化を防げるため、管理業務の生産性が向上する。

システム開発や製造業の品質管理に欠かせない人的リソースのスキル更新状況の把握が早く確実にできるため、アサイン管理の最適化に役立ちます。

スキルマップ作成のメリット・効果2.社員の生産性向上

社員のスキルが一覧表に可視化(見える化)されるため、社員の評価に対する不満も少なくなり、優秀な社員の退職を事前に防ぐことができます。

どんなスキルを、どのくらいのレベルまで身につければ、公平に評価されるのかが、一目で把握し理解も容易なため、社員のモチベーション向上やチームビルディングにつながります。

氷山モデルでいうと、表面化された業績や成果という見えやすい部分だけではなく、適正や資質・モチベーションといった見えない部分を把握できるメリットもスキルマップ作成の効果としてあげられます。

スキルマップ作成のメリット・効果3.組織として競合優位性の向上

現場でもわかりやすい評価表(指標・項目)があることで、社員は目標の達成に向けて具体的な評価指標を理解して計画実行し、向上心の持続、専門的な知識の収集や能力開発、技術力の引き上げができますので、結果として、組織のコアコンピテンシー(競合に勝る得意分野)が強化されていき、組織力を高めるメリット・効果を感じている企業様が多いです。

社員の教育計画を実践できるツールの1つとしても参考になりますし、必要だと思います。

以上が、スキルマップ作成のメリットについてでした。

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スキルマップ導入メリット比較

スキルマップのメリットは大量にありますので、スキルマップは作らないとまずいですし、スキルマップを作成しない場合のデメリットが大量にあることは認識いただけたと思います。

とはいえ、スキルマップ作成のデメリットもありますので、作成前に認識されることをオススメします。

続きまして、スキルマップ作成のデメリットについて解説します。

スキルマップ作成のデメリット

スキルマップ作成のデメリット1.目的がスキル向上になりがち

目的がスキルの向上になってしまう 技術職のスキルを管理するには利点が多いですが、資格取得やスキルアップをしている社員を評価しがちになります。

注意点としては、売上や利益を上げて見える実益を評価されたいタイプの人材(営業職やコンサルティング職、その他管理職など仕事を属人化させていた人)が不満を抱えたり、退職する可能性があるかもしれません。

スキルマップ作成のデメリット2.評価項目を増やし過ぎがち

無駄にスキル評価項目を増やしすぎて管理に手間がかかり、経営者やPM/PLなどの管理職の業務効率が悪くなる可能性もあります。

またスキルマップ作成にも時間がかかり、初期導入時にも時間がかかり、運用し出すと今までの業務にプラスアルファでスキルマップ運用業務が増えてしまう可能性も十分にあります。

以上がスキルマップ作成のデメリットについてでした。

スキルマップ作成のデメリット

ここまで、スキルマップ作成のメリットとデメリットを認識いただきましたので、ここからはスキルマップの作り方をお知らせします。

スキルマップの作り方、作成手順

スキルマップには、多くの無料テンプレート(フォーマット、フレームワーク、様式)がありますので、小さな組織の方は、Googleで検索して「製造業用無料テンプレート」「スキルマップ エクセル」などの検索キーワードで探されてください。

今回はあくまで製造業やシステム開発業界での社員数100名以上の企業様を対象にお伝えします。

社員数が100名を超えてくると、無料テンプレートなどは時間と手間がかかる上に運用も効率が悪いと不満がでてくると思います。

そこで、簡単にスキルマップが作成できて、スキルマップを運用するとスキル管理工数や評価するためのスキル管理業務時間を80%以上削減できるスキルマップ作成ツールがあれば助かる、という忙しい経営者様向けにご紹介します。

スキルマップの作成手順

改めてスキルマップ作成の目的を振り返り

クラウド版かインストール型のソフトが良いのか、Excelで作る方が良いのか、改めて目的を振り返り、手段を選定します。

今回は、社員数の多い製造業とシステム開発会社向けで、導入目的が組織力を高めることな場合、クラウドのwebサービスでSaaSの導入をし、初期導入時間や導入後の管理業務の効率化を想定して、スキルマップを作成することをオススメします。

スキルマップツールの選定

製造業やシステム開発会社が組織力を高めることを目的にしてスキル管理をする場合、スキル管理項目は各社全く異なります。

ツール選定のポイントはカスタマイズの自由度が高いツール選定をオススメしています。

大前提は項目設定の自由度の高さですが、追加機能として

・クリックするだけでスキルマップのグラフ化は可能か?

・クリックするだけで分析も可能か?

・クリックするだけでレポートダウンロードも可能か?

など、目的を少ない労力で達成可能なツールの選定をオススメします。

スキルマップ作成ツールの導入

スキルマップ作成ツール選定後は、ツールの販売会社ごとに初期導入サポートがあります。 自社の管理したいスキル項目を専門のアドバイザーに相談しながら、少ない労力で組織力を高めるスキルマップを作成できると思います。 弊社もスキルマップツールを取り扱っておりますのでこの機会にご確認ください。

スキルマップ作成ツールfapi製品紹介ページ

まとめ

いかがでしたでしょうか?

・スキルマップとは、人材育成ツールでした。

・スキルマップの別名は、力量管理表、スキルマトリクス、スキル管理表と呼ばれています。

・スキルマップの目的は、組織目標の達成をするために組織力を高めることです。

・スキルマップ作成のメリットは、管理職の業務効率化、社印の生産性向上、組織の競合優位性を高めること、の3つでした。

・スキルマップ作成のデメリットは、スキルの向上が目的になりがち、管理項目を増やし過ぎがち、の2つでした。

・スキルマップの作り方は、社員数が100名以上のシステム会社・製造業向けにおすすめの手順を紹介しました。

・スキルマップツールの選定は、あなたの組織が求める管理項目を自由に設定できるツールをおすすめします。

・スキルマップ作成ツールの導入は、初期のサポートに手厚い会社をオススメします。

以上、スキルマップの作成についてでした。

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