Excelでのアサイン管理が限界と知りつつも、騙し騙しプロジェクトを回している企業は多いのではないでしょうか。
アサイン管理が不十分だとアサインに時間がかかり、プロジェクトでも成果が出にくくなります。
今回は、人材のスキルや稼働状況などを一元管理して業務の効率化を図る「アサイン管理システム」についててITエンジニアを200名以上抱え、日々エンジニアのリソース管理を25年以上経験してきて効率化し、アサイン管理ツールを開発・運用している弊社が解説します。。
アサイン管理システムのメリット・デメリット、選び方のポイントをお伝えするので、開発責任者やプロジェクトマネージャーの方は参考にしてください。
アサイン管理システムとは

アサイン管理システムとはプロジェクトへアサインする人材の保有スキルや稼働状況、業務経験を一元管理するツールです。
的確な人員配置は業務効率化に貢献し、業務工数の削減や利益率アップなど多くの恩恵をもたらします。
アサイン管理システムはプロジェクト開始後でも運用されるので、状況に応じたアサイン調整にも活用できます。
アサイン管理システムの代表例は「fapi」「Co-Assign」「クラウドログ」などです。
なお、アサイン(assign)には「任命する」「割り当てる」といった意味があります。
アサイン管理システムとアサイン管理ツールの違い
「アサイン管理システム」と「アサイン管理ツール」の違いを一言でまとめました。
アサイン管理システム | 全体のアサイン管理を最適化するもの |
アサイン管理ツール | 個別あるいは特定のアサイン管理を最適化するもの |
厳密には意味が異なるのですが、実際はシステムとツールが混同されるケースが多いです。
システム開発会社や導入企業によっても呼び方は違うため、あまり気にする必要はないと言えそうです。
アサイン管理システムが重要視されている理由

アサイン管理システムが需要視されている理由を、二つの視点から解説します。
短期的理由
従来のアサイン管理業務に比べて、より早くより的確な人員配置が可能です。
担当者やプロジェクトマネージャーが、スキルマップを見ながら経験を頼りにアサイン管理していた、というケースは珍しくありません。
アサイン管理システムは、正確なデータに基づいた受注確度の高い提案を実現します。
中長期的理由
エンジニアに求められるスキルは多様化しており、これまで以上に「スピード」が重視される時代です。
アサイン管理システムは一元管理した情報を基に、スピーディーかつ成果の出やすいメンバーを選出できます。
日本を取り巻く「人手不足」や「DX化」といった課題に対応できますし、先行者利益の獲得にもつながります。
Excelでのアサイン管理には限界がある理由

アサイン管理システムと比較して業務効率が落ちるため
Excelのアサイン管理はアサイン管理システムと比較して、業務効率が落ちやすいです。
業務効率が落ちる要因に以下の事例が挙げられます。
- リアルタイムでの情報共有に乏しい
- 複数のプロジェクトを同時に管理できない
- 入力ミスが起きやすい
- 複数人で同時に入力・編集する機能がない
特にプロジェクトやアサイン状況を、リアルタイムで把握できないのは問題です。
管理しているスキルが最新でなければ、プロジェクトで成果が上がりにくくスキルを集計し直す手間がかかります。
頻繁にアサイン会議やデータ分析を行う時間は、非常にもったいないと感じることでしょう。
属人化の恐れがあるため
属人化はExcelでプロジェクトアサインをする際に、大きなデメリットとなります。
プロジェクトメンバーの選出は、営業担当者やプロジェクトマネージャーの頭の中だけで把握していることも珍しくありません。
また、マクロや関数を多用したアサイン管理表は、担当者が不在だとトラブルに対応できなくなります。
属人化は、業務が滞り組織全体の生産性を著しく低下させる原因といえます。
アサイン管理システムを利用するメリット

業務工数を削減できる
アサイン管理システムは、業務工数を大幅に削減して生産性を向上します。
なぜならアサイン検討に必要な、人的リソースのスキルや稼働状況、業務経験といった情報を瞬時に把握できるからです。
その都度アサイン会議を開いたり情報を集めたりする必要がないことは、大きなメリットといえます。
また、業務工数の削減は担当者の負担を減らすだけでなく、新たな価値創造の時間を生み出します。
離職防止の効果が期待できる
適材適所の人員配置は、離職防止の効果に期待できます。
ヒトは自分の得意なこと、好きなことを仕事に活かすことで、モチベーションを高められる生き物です。
どの企業もリソース不足が深刻化している背景から、個人の特性を活かせるのは大きな意味があるといえます。
リソース稼働率100%を実現できる
アサイン管理システムは、リアルタイムでリソースの稼働率を可視化できます。
空き要員をゼロにできるため、無駄の無い理想的なリソース配分を実現できるでしょう。
仮に欠員が発生しても、各プロジェクトの流れを見ながら的確に人員調達できる点もメリットです。
外部ツール連携で業務を効率化
一部のアサイン管理システムは、外部ツール連携機能を備えています。
例えば「プロジェクト管理」や「勤怠管理」など、アサイン管理に欠かせないツールばかりです。
連携機能のおかげでツールを一から組み立てる必要がなく、提案機会を最大限に支援してくれます。
最小限のリソースで最大限の利益を生み出せる
アサイン管理システムの導入で、最小限のリソースで最大限の利益を生み出せるようになります。
プロジェクト達成に必要なスキルや要員数を把握するだけで、簡単にメンバーを選出できるのが理由です。
「プロジェクトを完遂しても利益が残らない」という方は、ぜひアサイン管理システムの導入を検討してみてください。
アサイン管理システムを利用するデメリット
導入費用がかかる
アサイン管理システムの導入には費用がかかります。
システムによっては数十万かかりますが、サポートが充実していたりカスタマイズ性が高かったりと機能性に優れているのが特徴です。
一方、無料のアサイン管理システムはユーザー数や機能に制限があり、大人数の管理に適していません。
少人数のアサイン管理には適さない場合がある
数十人だけもしくはプロジェクト数が少ない場合は、Excelのアサイン管理で十分でしょう。
システムにもよりますが、アサイン管理システムは要員数「50人以上」を想定しています。
どうしても使ってみたいという方は、無料トライアルや相談から始めることをおすすめします。
アサイン管理ツールを選ぶポイント

自社にマッチする機能から選ぶ
アサイン管理システムを選ぶ際は、自社にマッチする機能が搭載されているか確認してください。
不要な機能が多いと業務がかえって頻雑になり、効率が落ちる恐れがあります。
「せっかく導入したのに誰も使わない」という事態は、本末転倒なうえに費用が無駄になります。
資料請求や無料トライアルを活用して、自社に何が必要かを見極めてください。
操作性の良さで選ぶ
アサイン管理やスキル管理などは毎日使うことになるので、操作性の良さは重要です。
スマホのように直感的に操作できるか、ボタン配置は適切か、など無料トライアルで隅々までチェックしてください。
また、操作性と同じくらい「シンプルで見やすいか」という点にも注目です。
カスタマイズ機能が豊富なアサイン管理システムを選ぶ
管理項目のカスタマイズ性が高いと、業務効率は飛躍的に向上します。
「協調性」や「業務ペース」など会社独自の項目を設定すれば、プロジェクトによりマッチするメンバーを検索できます。
ぜひ会社ごとに自由にカスタマイズして、リソースを最適化してください。
まとめ
今回は、企業の利益率アップに欠かせない「アサイン管理システム」についてお伝えしました。
少人数ならExcelでも問題ありませんが、人員が50人を超える場合はシステムによるアサイン管理がおすすめです。
スキルや業務経験を考慮した的確なアサイン管理は、プロジェクトを成功に導き会社に利益を残します。
まずは、無料トライアルで機能や操作性を確認するところから、始めてみてはいかがでしょうか。