Visual StudioはMicrosoftが開発・提供する統合開発環境です。
必要なツールが豊富にそろう環境なので、多くの開発者に利用されています。
本記事では、Visual Studioでできることや特徴、VBとの関係性についても詳しく解説します。

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Visual Studioとは?よくある質問についても解説!

Visual Studioは、Microsoftが開発・提供する統合開発環境(IDE)で、ソフトウェア開発を効率よく進めるために必要な機能が1つのパッケージに統合されています。
主にC#やC++、.NET、Pythonなど複数のプログラミング言語に対応していて、Windows向けのアプリケーション開発だけでなく、Webやクラウドサービス、ゲーム開発にも活用されています。
企業の現場でも採用されていて、フリーランスや個人開発者など多くの開発者に利用されています。
Visual Studioは何に使いますか?
Visual Studioは、アプリケーションやシステム開発を行うための統合開発環境(IDE)です。
以下のような目的で使用されます。
- Windowsアプリケーションの開発
- WebアプリやAPIの構築(ASP.NETなど)
- C#やC++による業務システムの開発
- Unityなどを使ったゲーム開発
- Azureを活用したクラウドアプリの構築
- Python、JavaScriptなどの多言語による教育や試作開発
Visual StudioとVSCodeの違いは何ですか?
Visual StudioとVisual Studio Code(VS Code)は、名前は似ていますが、用途が異なります。
Visual Studioは、本格的なアプリケーション開発向けの統合開発環境で、Windows専用に設計されています。
特にC#や.NETアプリケーション開発に最適化されています。
プロジェクトのビルド、デバッグ、テスト、UIデザインなど、すべてが統合されており、大規模な開発に向いています。
一方、VSCodeは、軽量なコードエディタで、マルチプラットフォームに対応しています。
Web開発やスクリプト言語の記述や編集に向いているツールです。
シンプルで高速な動作が特長で、拡張機能を導入することで様々な言語やフレームワークにも対応できますが、Visual Studioのような統合開発環境ではありません。
どちらを選ぶかは目的次第ですが、Windowsアプリや本格的な業務システムを開発したい場合は、Visual Studioの方が適しています。
Visual Studioはいつサービス終了ですか?
2025年7月時点では、Visual Studioのサービス終了は発表されていません。
Microsoftは積極的に新バージョンのリリースとサポートを続けていて、最新版のVisual Studio 2022は長期サポートの対象となっています。
現在はバージョン17.14で、2032年1月13日までサポートされます。
なお、Visual Studioはバージョンごとにサポート期限が設定されています。
たとえば、Visual Studio 2019のメインストリームサポートは2024年4月で終了しましたが、延長サポート期間中であり、セキュリティ更新などは引き続き提供されています。
Microsoft社は基本的にサポートポリシーに基づき、約10年の対応を行うため、Visual Studioが突然使えなくなる心配はほぼありません。
長期的に安心して利用できる開発環境といえるでしょう。
Visual Studioの特徴「多機能性と拡張性の高さ」
Visual Studioの魅力は何といってもその多機能性と拡張性の高さです。
プログラムのコードを記述するだけでなく、エラーの検出やデバッグ、プロジェクト管理、バージョン管理ツール(Gitなど)との統合、さらに、チーム開発のためのライブ共有機能が揃っています。
特にIntelliSenseという入力支援機能(自動補完)は、入力中に候補を表示してくれるため、初心者でも安心してプログラミングを学べます。
また、拡張機能が豊富で、必要に応じて自分好みの環境にカスタマイズできる点も大きな魅力です。
企業でも利用されるプロ仕様の環境でありながら、無償版の「Communityエディション」も提供されており、個人開発者や学生でも手軽に始められます。
Visual Studioでできること
Visual Studioでは、単なるコード記述にとどまらず、開発全体の工程を効率化するさまざまな機能が備わっています。たとえば、コードの一部を自動で補完してくれるIntelliSenseや、プログラムの実行時に変数の中身をリアルタイムで確認できる強力なデバッガがあります。
また、プロジェクトを複数人で進める際に便利な「ライブ共有」機能も搭載されており、離れた場所にいる開発者同士でもリアルタイムでコードの共同編集が可能です。
このように、Visual Studioは個人でもチームでもスムーズに開発を進められる環境が整っています。
Visual StudioとVB.NETの関係
Visual Studioは、VB.NETの開発環境としても長く使われてきました。
VB.NETはVisual Basicの後継言語であり、.NETプラットフォームに対応したオブジェクト指向の言語です。
構文が読みやすく、フォームアプリケーションや社内ツール、業務システム開発に適していることから、多くの企業でVB.NETが今も現役で使われています。
Visual Studioは、VB.NET向けのテンプレートやデザインツールも充実しており、初心者でもGUI付きアプリケーションを簡単に構築できます。
VBは今後どうなっていくのか?

多くの企業で使われてきた「Visual Basic 6.0(VB6)」や古いVB.NETは、サポート終了やエンジニア不足により、今後の保守が困難になるリスクを抱えています。
さまざまなバージョンがあるVisual Basicですが、すでにサポートが終了してしまっているバージョンもあります。
その中でもVisual Basic 6.0(VB6)は2008年4月8日でマイクロソフト社の延長サポートが終了しています。
サポートが終了したバージョンを利用し続けるのは、セキュリティリスクや機能追加の制約も大きく、事業継続に支障をきたす可能性もあります。
VB資産の未来を守るには?
Visual Studioは、VB.NETの開発に今も対応しており、モダンな開発環境として利用されています。
しかし、多くの企業で長年使われてきたVB6や初期のVB.NETで構築されたアプリケーションは、既にサポート終了や技術的な制約に直面しており、マイグレーション(移行)が急務となっています。
マイグレーションする上で大切なことは、既存のVB資産の構造や業務ロジックを正確に理解し、それを最適な形で再構築することです。
単なるコード変換ではなく、「将来も使える資産」としてリデザインする視点が求められます。
弊社では、VBマイグレーションサービスを提供しています。
現行システムの安定性を保ちつつ、将来に備える移行をご検討中の方は、ぜひ一度ご相談ください。
まとめ
いかがでしたか?
Visual Studioは、多機能でありながら初心者にも扱いやすい、優れた統合開発環境です。
シンプルなアプリから複雑な業務システム、さらにはゲームやWebサービスの開発まで幅広く対応できる点が魅力です。
初めて開発環境を選ぶ際に迷うことも多いかもしれませんが、Visual Studioなら安心して学習と開発を進められることでしょう。
自分だけのアプリケーションを作ってみたい方は、Visual Studioから始めてみてはいかがでしょうか?
また、Visual Basic 6.0(VB6)からVisual Basic.NET(VB.NET)への移行を短期間・低コストで行いたい方は、弊社「VBリメイク工房」も是非検討してみてください。
以上、Visual Basic(VB)についてでした。