レガシーコードとは、古くなってしまったソースコードのことを指します。
レガシーコードは、今も動くから問題ないと考えがちですが、実際には多くのリスクがあります。
本記事では、レガシーコードが抱えるリスクや対処方法について詳しく解説します。

ITエンジニアを150名以上抱え、多くのシステム開発に25年以上携わりながらISO9001を取得している弊社の開発本部で活躍しています。GMとしてチームメンバーを率いながら、多くのITエンジニアを育成中です。
レガシーコードとは何か?

レガシーコードとは、古くなってしまい、保守や拡張が難しくなったソースコードのことを指します。
開発当時は正常に動作していたものの、技術の進化やOSの更新、開発環境の変化によって、現代のシステム要件に合わなくなったコード群が該当します。
たとえば、VB6(Visual Basic 6.0)や初期のVB.NETで構築された業務アプリケーションは、長年にわたり安定稼働してきた一方で、現在の開発基盤やセキュリティ要件には十分に対応できないケースが増えています。
レガシーコードが抱えるリスクとは?

レガシーコードは、「今も動いているから問題ない」と考えがちですが、実際には多くのリスクがあります。
OSや開発環境のサポートが終了すると、突如として動作が不安定になったり、更新できないライブラリが原因で脆弱性が生まれたりします。
また、そのコードを理解できるエンジニアが社内に限られている場合、担当者が退職すると運用や修正することができなくなってしまいます。
さらに、時代遅れのコード構造では新しい機能の追加や他システムとの連携が難しくなり、業務全体の柔軟性が損なわれてしまいます。
移行すべき時は今?なぜ移行が必要なのか?
移行のタイミングを見誤ると、システム停止の危険性や緊急対応による多額のコストが発生してしまいます。
特にWindows OSや.NETのバージョンが進化するタイミングでは、旧環境との互換性が失われ、突然のシステム不具合に直面する可能性が高まります。
計画的なマイグレーションは、事業の継続性を守るだけでなく、新しい開発環境のメリットを活かし、長期的なコスト削減やパフォーマンス向上にもつながります。
VB(Visual Basic)などの古い言語の現状は?
VB(Visual Basic)はかつて多くの企業システムで採用され、特にVB6(Visual Basic 6.0)は1990年代から2000年代初頭にかけて広く使われました。
しかし、VB6(Visual Basic 6.0)はすでにマイクロソフトの公式サポートが終了しており、継続利用は技術的にもセキュリティ的にもリスクが大きくなっています。
一方、VB.NETもVisual Studioでは現在も使えますが、新規開発ではC#が主流となっており、VB資産の将来性に不安を感じる企業も増えています。
既存のVB資産は動作していても、その将来性は不透明であり、早期の移行検討が望まれます。
マイグレーションで解決できる課題

VB(Visual Basic)を含むレガシーコードのマイグレーションは、単なる「古いコードの置き換え」ではなく、システム全体を次世代仕様に再設計する絶好の機会です。
最新のVisual Studioや.NET環境に移行することで、パフォーマンスの向上やセキュリティ強化が可能となります。
さらに、これまでの属人化したコードを整理し、保守性や可読性を高めることで、今後の改修や新機能追加が格段に実施しやすくなります。
UIや業務フローを見直せば、企業全体としての業務効率化にも直結します。
レガシー資産を活かす移行の進め方
マイグレーションには、慎重な進め方が重要です。
以下のステップで、業務影響を抑えつつ段階的な移行が可能です。
- 現行VB資産の調査・可視化(構成・依存関係の把握)
- 最適な移行方針の選定(VB.NET/C#/Webベースなど)
- 自動変換+手動修正による段階移行
- 並行稼働やテストで業務継続を確保
- ドキュメント整備と保守性の向上
まとめ
いかがでしたか?
レガシーコードは見えないリスクがあり、特にVB(Visual Basic)で構築された業務システムは今後の存続に大きな課題を抱えています。
Visual Studioや最新.NET環境への移行は、将来の安定稼働と業務効率化の両方を実現するための投資です。
計画的に取り組めば、業務を止めずに安全かつ効率的な移行が可能です。
もし現行システムの将来性に不安がある場合は、早めの診断と準備が最善の一歩となります。
弊社では、WindowsXPのサポート終了VB6(Visual Basic 6.0)資産・レガシーシステムをVB.NETへの変換(移行)を短期間・低コストでご提供しております。
「うちのシステムはレガシーかも…」「そろそろ危ない?」そんなご不安をお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください。
以上、レガシーコードについてでした。