昨今のエンジニアにはITの知識・技術だけでなく、コミュニケーション能力やマネジメント能力なども求められます。
エンジニアスキルが可視化されていないと、適切な人員配置や客観的な人事評価が行えず業務効率化は下がってしまいます。
煩雑した紙やExcelでのスキル管理に、業務時間を奪われていませんか。
従業員の数が多ければ多いほど、スキル情報やデータを集めるのは困難となり、生産性は落ちてしまいます。
スキル管理の課題を解決できるのが、SaaSとスキル管理を組み合わせたクラウド型の「スキル管理システム」です。
この記事ではITエンジニアを200名以上抱え、日々エンジニアのスキル管理を25年経験してきて効率化し、
スキル管理ツールを開発・運用している弊社、DXサービス事業推進部 佐々木舞美がスキル管理をSaaSで行う
メリットやデメリット、Excelとの管理の違いについてわかりやすくまとめています。
おすすめのスキル管理システムも紹介しているので、担当者の方は導入の参考にしてください。エンジニアスキルを可視化する重要性について、システム開発会社がわかりやすく解説します。
「Excel」と「スキル管理ツール」で可視化するメリットからおすすめの管理ツールまで、エンジニアスキルを可視化する必要性が理解できる内容です。
エンジニアスキルを可視化する重要性とメリット・デメリット

昨今、エンジニアはハードスキルだけでなく、ソフトスキルも求められる時代です。
ソフトスキルとはコミュニケーション能力やマネジメント力のことで、可視化することで把握できます。
エンジニアスキルの可視化は、アサイン検討から人事評価まであらゆる場面に活用されます。
逆にいうと、スキルが不透明なままではアサイン検討に時間がかかりますし本来の能力を発揮できません。
エンジニアが能力を発揮できなければ、納期に遅れたり成果物の品質が低下したりと売上に響くことが想定されます。
エンジニアの「内面」を知るという点において、エンジニアスキルの可視化は非常に大きな意味を持っているのです。
エンジニアスキルを可視化するメリット
- 企業全体の知識や能力、強み・弱みを可視化できる
- 生産性の高い人員配置が実現する
- 利益アップが見込める
- 公平な人事評価につながる
- 若手人材に知識や技術を継承できる
エンジニアスキルの可視化は人員配置の最適化から利益の向上、人事評価に人材育成まで組織に大きな影響をもたらします。
可視化ができているとメンバーが効率的にプロジェクトを進行できますし、利益確保にもつながります。
また、自分自身で強み・弱みを理解することで、勉強や課題克服へのモチベーションになるはずです。
エンジニアスキルを可視化するデメリット
- 監視されているような気持ちになる
- スキルだけで評価されることがある
スキルだけで社員を評価するのは、あってはならないことです。
現場での協調性や信頼度など、数値化されない部分も含めて評価を行う必要があります。
スキルマップの必要性【能力・技術診断】
スキルマップとは従業員のITスキル・能力をリストアップして、評価付けした管理表です。
スキルの習熟度を「数値化」して管理するため、誰が見ても判断しやすいのが利点です。
このような理由から、スキルマップはIT業界や製造業をはじめ営業職、経理職などでも採用されています。
エンジニアスキルを可視化する方法

スキルマップの構築
スキルマップの作成手順は、業務に必要なスキルを洗い出した後、スキル階層を策定します。
スキルの項目数は「30以下」、階層数は「2〜4程度」に調整してください。
スキルの習熟度に合わせて評価基準を「4〜5段階」に設定して完成です。
インフラエンジニアを例に作成すると、スキルマップは以下のようになります。
スキル名 | スキル細目 | エンジニアAさん | エンジニアBさん |
ネットワークの知識 | ネットワーク構築の知識・技術がある | 5 | 4 |
運用・保守の知識・技術がある | 3 | 4 | |
セキュリティの知識 | セキュリティを構築する知識・技術がある | 5 | 3 |
セキュリティリスクへの対処力 | 4 | 3 |
取得スキルの評価【IT人材マネジメント】
上記のスキルマップ例では、保有スキルを「5段階」で評価しました。
具体的に数値化することで、客観的な視点で人事評価したり弱点を補うための人材育成に活用したりします。
IT人材マネジメントの視点から見ても、エンジニアスキルの可視化は非常に大きな意味を持っています。
【Excel編】エンジニアスキルを可視化する方法
Excelでエンジニアスキルを可視化する場合は、テンプレートを使って「スキルマップ」を作成してください。
ここでは、エンジニアスキルをExcelで管理するメリット・デメリットについてお伝えします。
エンジニアスキルをExcelで管理するメリット
- スキルマップのテンプレートが豊富
- 操作に慣れているためスキルマップを構築しやすい
- 導入コストが低い
テンプレートが豊富なこと、操作に慣れていることから、Excelで管理しやすいのが特徴です。
導入コストが低いので「とりあえずスキル管理を始めたい」という企業におすすめできます。
エンジニアスキルをExcelで管理するデメリット
- エンジニアスキルをリアルタイムで可視化できない
- エンジニア数が多いと管理が頻雑になる
- スキル保有者の横断検索ができない
- 複雑なマクロを組むと管理が大変になる
- 定期的に更新・調整が必要
Excelで管理する一番のデメリットは、リアルタイムで情報を可視化できないことです。
プロジェクト進行中は常に状況が変化することから、エンジニアスキルやアサイン管理は最新の情報を取得したいのが本音です。
また、入力や更新はすべて手作業で行う必要があり、エンジニア数が増えると管理が頻雑になったりミスが増えたりする点にも注意しましょう。
【スキル管理ツール編】エンジニアスキルを可視化する方法
エンジニアスキルの可視化には「スキル管理ツール」がおすすめです。
スキル管理ツールはエンジニアの能力や業務経験の一元管理が可能で、SES企業や人材派遣、WEB業界など多くの業界で導入されています。
ここではスキル管理ツールでエンジニアスキルを可視化する、メリット・デメリットを紹介します。
エンジニアスキルをツールで管理するメリット
- ITエンジニアのスキルを可視化できる
- アサイン管理を効率化できる
- 人材育成へ活用できる
- 適切に能力を評価できる
- スキルマップを自動で作成・更新できる(ツールによる)
- ISOの監査に対応できる
エンジニアスキルをツールで管理する最大のメリットは、業務工数の大幅削減です。
Excelと違ってデータ集計に時間がかからず、一元管理した情報をシームレスに他ツールと連携できます。
従業員が増えるほどメリットを実感できるので、システムエンジニアが50人を超える企業は導入を検討してみてください。
エンジニアスキルをツールで管理するデメリット
- 導入・運用コストが必要
- 社員の理解が必要
- 多機能なツールは研修期間が必要
ツールを導入する際は、社員に「業務を効率化できる」「人材マネジメントを強化できる」など理解を求めることが大切です。
多機能なツールは操作に慣れるまでの間、業務の負担が増加する恐れがあります。
スムーズにツールへ移行できるように無料トライアルや資料をチェックして、社員の理解を深めておきましょう。
【ITエンジニア向け】スキル管理アサイン管理支援ツールfapi

fapiはSES・受託開発を25年以上続ける、株式会社エフ・ディー・シーがExcelの課題を解決するために開発したスキル管理アサイン管理ツールです。
エンジニアスキルの管理に最適なシステム構成、管理項目の自由度の高さ、データ集計・分析のしやすさが業務効率を飛躍的にアップします。
スキルを細分管理することで効果的・効率的なアサイン管理を実現し、Excel比で全体工数の85%カットに成功しました。
他にも、エンジニアスキルの可視化で改善された事例に以下のようなものがあります。
業務内容 | 今まで | fapi導入後 | 改善率 |
エンジニア情報の更新 | 30分 | 10分 | 67%削減! |
提案候補者の検討 | 60分 | 5分 | 92%削減! |
業務工数を大幅にカットすることで、受注確度を増やしたり他の業務に時間を使えたりと生産性の向上が実現可能です。
導入先をはじめ「ASPIC」「つくばクオリティ」からは、管理項目の自由度の高さなどが評価され、優れたツールとして認定されています。
エンジニアスキルの可視化でシームレスなアサインを実現し、プロジェクト達成と利益確保を実現してください。
まとめ
エンジニアスキルを可視化する重要性についてご理解いただけましたか?
今回はエンジニアスキルを可視化するメリット・デメリットを「Excel」と「スキル管理ツール」、それぞれの視点から解説しました。
スキル管理ツールは業務のムダを省き、的確な人員配置や能力評価と幅広く活用できます。
ヒト・カネ・時間とリソースに限りがある以上、いかに効率よく業務を進めて利益を確保するかが大切です。
この記事を参考にして、スキル管理ツールの導入を検討してみてはいかがでしょうか。