近年、製造業界やIT業界は「少量多品種化」と「短納期化」が進み、従業員に求められるスキルも変化しています。

ニーズの変化スピードが早まっていることから、頻雑な管理業務に加えて緻密なスケジュール管理が必要となりました。

当記事ではITエンジニアを200名以上抱え、日々エンジニアの工程管理を25年経験してきて効率化し、工程管理ツールを開発・運用している弊社、DXサービス事業推進部 佐々木舞美が「納期遵守」と「品質担保」に欠かせない、工程管理システムについて解説します。

無料から使える工程管理システム13製品に加えて、メリットや選び方のコツもお伝えするので「現場」を改善したい方は参考にしてください。

詳細は弊社コーポレートサイトをご確認ください

工程管理システムとは?主な機能を紹介

工程管理システムとは?主な機能を紹介

工程管理システムとは工程内のデータを可視化して、進捗を適切に管理するシステムです。

近年、どの業界も「小ロット生産・短納期化」が主流となりました。

そのため、きちんと計画を立てたうえで生産やプロジェクトを遂行し、納期の遵守と品質を担保することが重要です。

工程管理システムは主に製造業やシステム開発企業、建設業で導入が進んでおり、以下の基本機能を備えます。

工程管理機能IoTなどで生産実績を収集し進捗状況を管理する。生産管理システムより機能が充実
進捗管理機能実績を入力してリアルタイムで進捗を把握できる
コスト管理機能生産やプロジェクトで発生するコストや利益を可視化する

他にも計画の立案・調整を行う生産スケジューラー機能がある製品もあり、リードタイムの短縮やノウハウの共有を支援します。

工程管理システムのメリット

工程管理システムのメリット

工程管理システムを導入するメリットとして、以下が挙げられます。

  • 進捗管理の負担を軽減する
  • 現場作業を効率化できる
  • 計画の精度向上と納期の遵守が可能になる

エクセルでの進捗管理は問題の発見が遅れたりその都度状況確認の会議を開いたりと、従業員へ業務の負担が集中していました。

工程管理システムは誰でもリアルタイムで進捗を確認できるうえ、一つのシステムに情報を集約できます。

顧客に対する納期回答の精度が高まるので、結果的に顧客満足度の向上にも期待できます。

工程管理ツールを選ぶポイント

ここでは、工程管理システムを選ぶポイントを3つに厳選してお伝えします。

  • 業種や生産方式から選ぶ
  • 生産スケジューラーに対応している製品を選ぶ
  • 工程管理表の使いやすさで選ぶ

生産スケジューラーを備える工程管理システムは、システム上で生産計画の作成・調整が可能です。

生産計画に課題を感じる製造業・システム開発企業の方は、生産スケジューラーの対応可否を確認してみてください。

工程管理システムでは工程管理表を作成できる製品が多いですが、見やすさと使い勝手の良さを重視します。

工数管理表はガントチャートやバーチャート、PERT図が一般的でしょう。

各工程管理表にはメリット・デメリットが存在するので、工程管理システムのマニュアルや無料デモで自社にマッチするかどうかを確認してみてください。

【無料・フリーあり】工程管理システム13選

【無料・フリーあり】工程管理システム13選

製造業・システム開発企業向けに、工程管理システム13選を紹介します。

各メーカーの機能や料金の違いを比較して、自社にマッチするシステムを見つけ出してください。

fapi(株式会社エフ・ディー・シー)

『fapi』はスキル管理・アサイン管理を通して、コスト削減や短納期化を実現する工程管理システムです。

製造業とIT企業に特化しており、スキルの細かい絞り込み検索と横断検索で迅速かつ的確なメンバーを見つけられます。

料金プラン
ミニマム300円/月・人
スタンダード400円/月・人
プレミアム800円/月・人
31日間無料トライアルあり

Lychee Redmine(株式会社アジャイルウェア)

ガントチャート満足度No.1を誇る工程管理システムで、複雑なプロジェクトを直感的に操作可能です。

30日間のフリートライアルを活用して、機能性や操作性の高さを確認してみてください。

料金プラン(クラウド版)
フリー0円/1ユーザー・月
スタンダード900円/1ユーザー・月
プレミアム1,400円/1ユーザー・月
ビジネス2,100円/1ユーザー・月

PREGARE Orario(株式会社ウェッブアイ)

「プロジェクトの成功」を目的に開発されたプロジェクト管理パッケージで、最適な採算管理・生産性向上をサポートします。

プロジェクト情報や進捗情報の見える化と機能性の高さで、問題点やリスクを早期に発見します。

料金プラン要問い合わせ

ADAP(株式会社構造計画研究所)

エクセルベースの計画から徐々に工程管理システムへの移行が可能で、工数管理を小さく始めたい企業におすすめです。

英語や中国語、韓国語など多言語に対応し、海外拠点ともスムーズな情報共有ができます。

料金プラン要問い合わせ

生産スケジューラ Freely (株式会社日本コンピュータ開発)

操作指示カードを並び替えるだけで簡単に計画変更が行える、クラウド型生産スケジューラです。

カードの色で完了状態や遅延状況を把握できるため、ホワイトボードのようにわかりやすいところがメリットです。

料金プラン
1-10ユーザ月額20,000円
11-20ユーザ月額30,000円
21-30ユーザ月額40,000円
31ユーザ以上月額40,000円(31ユーザ以上は1ユーザ500円/月額で追加可能)
30日間無料あり

クラウドログ(株式会社クラウドワークス)

製造業から建設業、ビジネスコンサルティングまで幅広い職種へ導入されている工程管理システムです。

プロジェクト、メンバー、業務項目単位ごとにリアルタイムにデータを集計し、集計作業の手間を95%削減した実績があります。

料金プラン要問い合わせ
無料トライアル0円(7日間)

UM工程進捗(株式会社シナプスイノベーション)

『UM工程進捗』は、多様な入力方式および生産方式に対応する工程管理システムです。

加工・プロセス・組立といった生産形態や、見込み受注生産など生産方式が違う場合でもハイブリッドに対応します。

料金プラン
UM基本パッケージ30,000円/月・10ID
業務モジュールUM工程進捗:15,000円/月・10ID
UM販売購買:15,000円/月・10ID
※業務モジュールのみは不可

ものレボ(ものレボ株式会社)

導入実績が国内外で130社を超える「少量多品種生産」に特化した工程管理システムです。

品番・数量・納期を入力するだけで簡単にガントチャートを作成し「誰が作業するのか決まっていない」という問題を回避できます。

料金プラン9,200円〜/月・1人

サクっと工程(株式会社インプローブ)

金属部品加工業や金型製造業など、町工場でも使いやすい工程管理システムです。

部品マスタを登録せずに運用できるため、スムーズにシステムへ移行できるでしょう。

料金プラン58万円(期間限定価格)

IB-Mes(株式会社ユニフェイス)

これまで得たノウハウとお客様の声を掛け合わせて生まれた、製造業向けのMESパッケージ製品です。

運用期間の長さに応じて価値のあるデータを蓄積して、質の高い対策・改善サイクルが見込めるようになります。

料金プラン要問い合わせ

DIRECTOR6(株式会社シムトップス)

急な設計変更や突発的な特急オーダーにも対応できる、個別受注生産に特化した工程管理システムです。

クリティカルパスを考慮したコンカレントな工程計画立案で、プロジェクト工期の40%削減に成功しています。

料金プラン要問い合わせ

Dr.工程PRO(株式会社シー・アイ・エム総合研究所)

『Dr.工程PRO』は、金型製造の分野でトップクラスのシェアを誇る工程管理システムで、国内外で500社以上の導入実績があります。

高機能・高精度の自動スケジューリング機能をはじめ、IoTなどの技術を活用した効率性の高い情報管理を実現できます。

料金プラン要問い合わせ

Seiryu(株式会社テクノア)

生産スケジューラーを兼ね備えた工程管理システムで、急な計画変更にも柔軟に対応できます。

生産性を明らかにして公正に評価したり業務の計画性を向上して残業の常態化を防いだりと、さまざまな視点から現場を整流化します。

料金プラン250万円〜

まとめ

今回は無料から使える「工程管理システム」13製品に加えて、メリットや選び方のコツを解説しました。

工程管理システムは「短納期化」と「品質担保」を実現するためにぜひ導入したいシステムです。

業種や生産方式、求める機能によって自社に最適な工程管理システムは異なります。

無料デモやフリートライアルを利用して、使い方や自社にマッチするかどうかを判断しましょう。