SFAは営業支援システムと呼ばれ、営業活動の効率化だけではなく利益率向上を支援する強力な仕組みを有しています

この記事ではSFAの概要からCRMとの違い、機能や得られる効果について解説します。
「強い営業組織」を作るために実践すべきことや導入成功事例もお伝えするので、SFAを活用して営業力を劇的に強化したい方は、ぜひ最後までご覧ください。

SFAとは?CRMとの違い

SFAはSales Force Automation(セールス・フォース・オートメーション)の略で、営業支援システムや営業管理システムと呼ばれます。

営業活動で得た顧客情報を記録して、過去の商談履歴からスケジュールまでの一元管理が可能です。営業担当者の行動や商談の進捗状況が見える化するため、業務改善や生産性向上へとつなげることができます

本来、営業は社外での活動がメインであるため、顧客情報や行動内容を管理するのが困難でした。
そのため、営業技術の標準化や営業力の強化を目的に、SFAは2000年代から積極的に活用されることになります。

近年はAIを搭載しているツールもあり、予実管理を例に挙げれば目標と実績のギャップを早期に把握できるようになりました。また、クラウド型が主流になったことで自社に戻らずに情報を入力できるようになり、SFAの必要性はさらに高まったといえます。

SFAとCRMの違い

CRMとはCustomer Relationship Management(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)の略で、顧客関係性マネジメントと訳されます。
SFAは「営業活動の可視化」を重視しますが、CRMは「顧客情報の可視化」を目的としているのが大きな違いです。

システム主な機能
SFA情報管理(顧客情報、営業活動、案件の進捗など)
売上予測
スケジュール管理
営業活動の分析・レポート作成
CRM顧客管理
問い合わせ
顧客分析・フォロー

他にもSFAは商談から受注までCRMは受注後に顧客と関係性を構築するという、営業プロセスにおける違いがあります。

SFAの基本的な機能

SFAには主に以下の5つの機能があります。

顧客管理顧客の名刺情報や取引内容、クレーム情報を管理してネクストアクションへつなげる
案件管理提案内容や成約確度、進捗状況など詳細に管理して、優先順位決めやリソースの最適化へつなげる
行動管理営業担当者の行動・結果を記録して効率的な営業活動へつなげる
予実管理売上予測と実績を管理して営業戦略を立てやすくする
商談管理商談の進捗状況を管理してフォローアップや営業プロセスの改善する

SFAは営業部門における情報収集や業務プロセスを自動化して、営業活動に関わるデータの蓄積・分析に活用されます。
結果として営業活動の効率化をはじめ、リソースの最大化を促したり営業活動の幅を広げたりできるのです。営業マネージャーは営業活動を実際の数値で確認できるようになり、属人化の解消や個々のメンバーに適切な指示を出せるようになります。

SFAの導入で得られる効果

SFAに導入で得られる効果は大きく5つです。

  • 営業活動を見える化できる
  • 営業活動の改善および効率化につながる
  • 営業活動を標準化できる
  • マネジメントや経営判断が高速化される
  • ニーズに応える提案で顧客満足度が向上する

これまで営業活動はブラックボックス化していましたが、SFAを活用すれば顧客情報や商談の進捗状況をリアルタイムで把握できます。日報入力を簡単に済ませたり必要な情報を手早く取得できたりもするので、営業活動を効率化して重要な業務に注力できるのです。
属人化した業務を変革できれば、誰かが異動・退職になろうとも、スムーズに業務を引き継ぐことができるでしょう。

また、SFAでナレッジやノウハウを共有することで、組織全体のパフォーマンス向上と生産性アップに大きく貢献します。

強い営業組織を作るために実践すべきこと

現状の営業課題を把握する

営業組織を強化するための第一歩は、現状の営業課題を洗い出すことです。
組織全体で共通認識を持つことで、効率良く組織改善に取り組めるようになります。
把握すべき項目としては、以下が挙げられます。

  • 営業部門の目標・課題
  • 顧客・案件の管理状況
  • 営業プロセス
  • 評価体系

上記の項目のチェックリストを作成したうえで、緊急性に応じて優先順位をつけるのがおすすめです。

目標と計画を明確にする

現状の営業課題を洗い出したら、自社の目標とそれに対する計画を明確にします。
目標達成プロセスを明確にするには、KGIとKPIの設定が効果的です。
KGIとKPIを設定すると、営業担当者は数値を把握しながら事実ベースで業務に取り組めるようになります。

KGI

KGIは重要目標達成指標と訳され、最終的な目標を意味します。
具体的には成約数や売上高、利益率などです。
目標を数値化することで計画が立てやすくなり、今月、そして今日何をすべきかが明確になります。

KPI

KPIは重要業績評価指標と訳され、KGIを達成するための中間目標です。
営業組織が設定すべきKPIは新規顧客数や案件数、顧客単価などです。
KPIを追跡すれば「今月はなぜ新規顧客獲得数が減少したのか」「顧客単価を上げるためにはどうするか」などが見えてきます。

適材適所な営業メンバーを意識する

営業といってもインサイドセールスやフィールドセールスとでは、業務内容は大きく異なるものです。そこで営業担当者それぞれに得意な業務を割り当てて、組織としての生産性を高めるようにします。

例えば購買意欲の高い顧客には、営業成績の良い担当者を割り当てると良い結果が得られやすくなるはずです。
とはいえ本人の意向に反していれば成果につながりにくいので、きちんとヒアリングすることが重要になります。

SFAを活用する

営業活動を効率化・最適化するための手段として、SFAが有効です。
顧客情報や商談内容、進捗状況などを一元管理することで、データ主導で営業活動を改善できます。

顧客への効果的なアプローチ方法を見出せたり組織の弱点を分析できたりと、営業活動を効率化するための手助けになるでしょう。

SFAによる営業組織の改善・成功事例

三菱地所リアルエステートサービス株式会社

三菱地所リアルエステートサービス株式会社は事業用および投資用不動産を中心に、企業の不動産戦略をサポートする総合不動産サービス会社です。

同社ではスピードと精度の向上、および属人的な営業からデータ主導のチーム営業へと転換するために、Salesforceを活用しています。顧客情報共有は達成したものの、「ダッシュボードが活用されていない」「商談の詳細はスプレッドシートで管理している」など、まだまだ作業負荷を軽減する必要がありました。
そこで入力業務はSalesforceからSales Cloudへと移行し、入力したデータをもとに意思決定するように改革を進めたのです。

標準機能のみで運用することで、システム関連工数の削減や営業担当者の資料作成業務の負荷を見事に軽減しています。

株式会社イビコン

株式会社イビコンは、オリジナルの課題解決型コンクリート二次製品を製造・販売する企業です。

属人的な御用聞き営業が原因で、協力会社や設計会社に対して自社のオリジナル商品をうまく提案できないのが大きな課題となっていました。
この問題を解決するために導入されたのが、Sales CloudとAccount Engagementです。

既存のMAツールとSalesforceを連携して顧客へ「お役立ち情報」などを配信し、問い合わせ件数は実に従来の5倍〜10倍にアップしました。業界に先んじて「必要な情報を必要なところに届ける仕組み」を作り、全社で顧客の状況やニーズに対して柔軟に対応できる体制を確立しています。

まとめ

SFAは営業支援システムと呼ばれるように、営業活動の改善や生産性向上に欠かせないツールの1つです。

近年のSFAはAIを搭載しているツールもあり、自社の課題に対して幅広い選択肢が用意されています。
特にITツールに強い企業なら、拡張性の高さや自由度がウリのSalesforceがおすすめです。

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株式会社エフ・ディー・シーはSalesforceコンサルティングパートナー

株式会社エフ・ディー・シーは、Salesforceコンサルティングパートナーに認定されています。
Salesforce製品のプラットフォームを基盤とした導入からカスタマイズ、保守・運用までを強力に支援します。
認定資格者が在籍しているので短期間・低コストで導入を行い、ニーズに沿ったアプリケーション構築も可能です。
「データ入力の確認を自動化したい」「セキュリティを強化して不正アクセスを防ぎたい」など、お客様の業務特性にあわせて柔軟に対応します。
以下では導入実績や導入事例も公開しているので、疑問点などを含めてお気軽にお問い合わせください。

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