コロナ禍をきっかけに営業プロセスは複雑化しており、企業は多量の顧客データを効率的に管理していく必要があります。
企業の営業活動を支援するシステムが、SFA(営業支援システム)です。
この記事ではSFAを導入する目的からメリット・デメリット、導入の手順までを解説します。
ツールを選ぶ際のポイントもお伝えするので、SFAを導入して営業活動を効率化したい方は参考にしてみてください。
SFAを導入する目的
SFAを導入する目的は大きく3つです。
- 売上高を伸ばすため
- 営業活動を一元管理するため
- 営業ノウハウを蓄積して標準化するため
SFAを導入する最大の目的が、売上アップです。
SFAを活用すれば営業プロセスの可視化・効率化を実現でき、営業活動の生産性向上に期待ができます。
営業活動や顧客情報を分析すると、無駄が省かれ営業担当者のリソースが最大化されます。
より多くの見込み客にアプローチすることで、顧客獲得や売上アップにつながるのです。
また具体的な営業活動の内容・工数が明確になるので、機会損失を防止したりスムーズな顧客対応を実現できたりします。SFAに蓄積したノウハウをチーム内で共有して、メンバー全員のスキルの底上げを行いましょう。
SFAを導入するメリット
営業活動を管理しやすくなる
SFAでは営業から商談、案件獲得に至るまでのプロセスを可視化します。
案件の進捗状況や顧客情報をリアルタイムで管理できるため、今後のアクションが明確になるのです。
具体的には営業フェーズや提案内容に合わせて、上司が的確なアドバイスを送れたり営業戦略を立てられたりします。
営業活動を個人からチームへと変革できる
従来の営業活動は営業担当者の経験や勘に頼る部分が大きく、臨機応変な対応などが重視されました。
また属人化しやすいのも懸念点で、担当者が不在の際には他のスタッフで対応できず、機会損失になっていたのです。
SFAを活用して顧客情報や商談の進捗を共有すれば、他のスタッフでもスムーズに顧客対応が可能です。優秀なメンバーのノウハウを営業部門全体で分析・フィードバックして、チームのスキルの底上げ効果にも期待できます。
教育コストを削減できる
優秀な営業担当者の営業プロセスや成功事例は、企業の重要な資産です。
SFAに蓄積したノウハウは効果的な教材になりますし、教育にかかる時間の短縮にもつながります。
SFAを導入するデメリット
費用がかかる
SFAは買い切り型のソフトではなくクラウドのサブスクリプション型が主流で、ユーザー数に応じて料金が発生する仕組みです。利用人数が多くなるほど費用は高くなり、システムによっては初期費用やオプション費用も必要です。
そのため事前に利用人数に合わせて予算を組み、確保しておく必要があります。
うまく活用できれば売上アップが見込めるので、費用対効果を考えてシステムを比較してみてください。
入力作業が必要になる
SFAには日々の営業日報や顧客の詳細などを入力しますが、慣れないうちは負担に感じる人も多いでしょう。最初から入力する項目数が多すぎると、担当者が入力するのが億劫になり導入が失敗する可能性があります。
そのため入力する内容は、導入前にきちんと整理しておくことが大切です。
導入がスムーズに進めばレポートなどの作成業務を簡略化できるため、結果的に業務を早く終わらせられます。
運用するまでの手順
ここからSFAを導入する手順を一つひとつ見ていきましょう。
- 導入プロジェクトチームを発足する
- 導入目的を明確にする
- 自社の目的に合ったSFAを比較・検討する
- 運用の準備をする
- 運用を開始。フォローアップを行う
1.導入プロジェクトチームを発足する
まずは、SFAを長期的に運用するプロジェクトチームを発足します。
企業規模にもよりますが営業現場の経験がある人やシステム管理者など、メンバーは最低でも2人は選定しましょう。
営業改革に伴い、従来のやり方に慣れているメンバーから反感を買う可能性があります。反感するメンバーを、あえてプロジェクトチームに編成するのもおすすめです。
ルールを作る側に回るとものの見方が変わり、運用しやすいように働いてくれる可能性が高いからです。
2.導入目的を明確にする
次に営業における課題を洗い出し、SFAを導入する目的や機能要件、予算を明確にします。
特に導入目的が明確でないと、機能要件が定義できず運用開始までのスケジュールも立てられません。
ここでは導入目的の一例を紹介するので、参考にしてみてください。
- 営業行動の標準化と顧客情報の一元管理により、属人化を解消してスムーズな引き継ぎを行う
- 経営層が営業活動や商談進捗をリアルタイムで把握して、適切な指示を送り受注確度を高める
3.自社の目的に合ったSFAを比較・検討する
3つ目のステップはSFAの選定です。
SFAは国内外から非常に多くのツールがリリースされていますが、口コミ・評判を鵜呑みにせず自分の目で機能やサポート面を比較します。また、費用は導入費用だけではなくランニングコストも確認しましょう。
選定したらSFAツールベンダーあるいは代理店と面談を行い、契約を締結します。
4.運用の準備をする
SFAが決定したらプロジェクトチームに実際の運用者を加えて、システムの設定やトレーニングプログラムの実施といった運用の準備を進めます。
検討すべきポイントは以下の通りです。
- SFAの導入目的を再確認・共有する
- 受注率や顧客単価などのKPI設定を行う
- CRMも導入する場合は運用ルールやマネジメント手法も取り決める
5.運用を開始・フォローアップを行う
実際にSFAの運用を開始したらシステム管理者監督のもと、運用ルールに沿って見込み客情報やパラメータ情報を入力します。運用が定着するまでは営業担当者に毎日入力してもらい、コメントに対してフィードバックを送ります。
運用開始から3ヶ月が経過したらヒアリングを実施して、課題は早期に解決するのがベストです。
なお、SFAの導入や定着を短期間で済ませたい場合は、導入支援を行うパートナー企業に依頼する方法がおすすめです。
ツールを選ぶ際のポイント
無料トライアルを活用する
SFAを導入する前に無料トライアルを活用して、インターフェースや操作性を確認します。
同じ内容を何度も入力したり入力したデータが反映されていなかったりすると、担当者の入力負担だけが増えてしまい、なかなか定着しません。老若男女問わず使いやすいインターフェースや顧客情報の自動取り込みなど、操作性の高さは十分に確認しましょう。
なおツールによっては無料トライアルのデータを、そのまま製品版に引き継ぐことができます。
サポート体制が充実しているか
SFAの導入目的を達成するためには、サポート体制の質が重要になります。
順調に定着したとしても、予期せぬトラブルが発生して業務が停滞する恐れがあるからです。24時間365日体制でサポートを行なっていれば、トラブルやシステム障害が発生した際でも安心して対応できるでしょう。
まとめ
SFAを導入する目的は大きく3つです。
- 売上高を伸ばすため
- 営業活動を一元管理するため
- 営業ノウハウを蓄積して標準化するため
属人化の防止や新人教育、生産性向上による売上アップと、SFAを導入する効果は非常に大きいといえます。
初めてSFAを導入する場合は、サポート体制や無料トライアルの有無を確認するのがおすすめです。
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