Salesforceを日々の業務で活用する上で、特定の条件に合致するレコードを素早く見つけ、効率的に管理することは不可欠です。その鍵となる機能が「リストビュー」です。
本記事は、本記事では、ITエンジニアを200名以上抱え、システム開発を25年以上経験する弊社、FS部 佐々木舞が、「Salesforce リストビュー」を使いこなしたいと考えるすべてのユーザー向けに、基本の「作成」から、トラブルになりがちな「編集 できない」問題、そして「レポート 違い」まで、網羅的に解説します。この記事を読むことで、あなたのSalesforce運用効率は格段に向上するでしょう。

リストビューとは?Salesforceのデータ管理における核心機能

リストビューとは、Salesforceの特定のオブジェクト(例:取引先、リード、商談)に存在するレコードを、ユーザーが設定した絞り込み条件に基づいて一覧表示する機能です。
これは、単なるレコードの一覧表示ではなく、日常業務におけるタスク管理、進捗確認、簡易分析を行うための強力なインターフェースです。
- 役割: 必要なレコードだけを表示し、ノイズを削減します。
- 利点: インライン編集により、一覧画面から直接データを修正でき、効率的なデータメンテナンスが可能です。
- 比較: レポートとは異なり、主にリアルタイムの業務遂行に重点を置いています。
Salesforce リストビュー作成・設定の完全マニュアル
Salesforce リストビュー作成
新しいカスタム リストビューを作成するプロセスはシンプルです。
- オブジェクトの選択: 対象のタブ(例:取引先)に移動します。
- 新規作成: 歯車アイコンのドロップダウンから「新規」を選択します。
- 名称とAPI名: 分かりやすいリストビュー名(例:今週対応すべき商談)を入力し、システム内部で利用されるAPI参照名を確認します。
- 共有設定の決定: リストビューの公開範囲(自分のみ、全員、特定のロール/グループ)を決定します。この設定が「Salesforce リストビュー 共有設定」の核となります。
- 絞り込み条件の設定: レコードを絞り込むための条件(例:フェーズが「提案済み」AND 完了予定日が「今週」)を設定します。
表示項目を自由にカスタマイズ:効率的な一覧表示へ
Salesforce リストビュー 項目
リストビューに表示される列(項目)は、業務に必要な情報のみに絞り込むことが、効率向上の鍵です。
- 表示する項目の選択: 歯車アイコンから「リストビューコントロール」を開き、「表示する項目を選択」をクリックします。
- 項目の追加・削除: 必要な項目を右側の「選択した項目」リストに追加し、「Salesforce リストビュー 一覧」として表示させたい順序に並び替えます。
これにより、ユーザーは一目で必要な情報を把握でき、データ入力や確認の工数を大幅に削減できます。
爆速データ修正!リストビューのインライン編集機能
Salesforce リスト ビュー インライン 編集
インライン編集は、リストビューの最大の利点の一つです。この機能により、レコードの詳細画面に移動することなく、一覧画面で直接、項目の値を編集・更新できます。
- 有効化の方法: リストビューの右上にある歯車アイコンから「編集」を有効にします。
- 複数レコードの更新: 複数のレコードにチェックを入れ、インライン編集を行うことで、一括でデータを更新できます。
この機能は、データクレンジングや迅速なステータス変更に非常に有効ですが、次のセクションで解説する通り、編集が制限されるケースもあります。
トラブルシューティング:リストビューで編集できない/表示されない原因と対処法

Salesforce リストビュー 編集 できない
Salesforce リストビュー 表示 されない
ユーザーから多く寄せられる「リストビュー 編集 できない」または「表示 されない」という問題には、複数の原因が考えられます。
| 問題 | 主な原因と対処法 | 関連キーワード |
| 編集できない | 1. 項目レベルのセキュリティ: プロファイルで項目への「参照のみ」が設定されている場合は編集不可です。 2. インライン編集の制限: 数式項目やシステム項目など、一部の項目はインライン編集ができません。 3. レコードの所有権: ユーザーがレコードの編集権限を持っていない。 | 編集 できない、インライン 編集 |
| 表示されない | 1. 共有設定: 作成者が「自分のみ」に設定し、他のユーザーに共有していない可能性があります。 2. 絞り込み条件: 厳しすぎる条件設定で、該当レコードが一つもない状態かもしれません。 3. オブジェクト権限: そもそもそのオブジェクトの「参照」権限がない。 | 表示 されない、共有設定、一覧 |
チーム運用を円滑に!リストビューの共有と権限管理
Salesforce リストビュー 共有設定
作成したカスタム リストビューをチーム全体で活用するためには、適切な共有設定が不可欠です。
- 共有オプション:
- 自分のみ: 個人用として非公開で利用。
- すべてのユーザー: 組織内の全員が利用可能。
- 特定のユーザーグループおよびロール: 部署やチーム単位で共有したい場合に最適です。
共有設定を適切に行うことで、チーム全体で情報の参照基準を統一し、業務の標準化を促進できます。
混同しがちな2大機能:リストビューとレポートの違いを明確に
Salesforce リストビュー レポート 違い
Salesforceのデータ一覧表示機能として、リストビューとレポートは非常に似ていますが、その目的と機能は大きく異なります。この違いを理解することが、適切なツール選択に繋がります。
| 特徴 | リストビュー | レポート |
| 主な目的 | 日々の業務管理、クイックな参照・編集 | 詳細なデータ分析、集計、傾向の把握 |
| レコードの編集 | インライン編集が可能 | レコードの直接編集は不可 |
| データソース | 単一オブジェクトのレコードのみ | 関連する複数オブジェクトのデータを結合可能 |
| 集計・グラフ | 簡易的なグラフ表示、総件数表示のみ | 高度なグループ化、小計、数式、詳細なグラフ作成が可能 |
リストビューは「今すぐアクションが必要なデータ」、レポートは「過去のデータから洞察を得るためのデータ」として使い分けましょう。
リストビュー活用の高度なヒント
リストビューをさらに活用するための応用的なテクニックです。
- 論理演算子を利用した高度な絞り込み: 複数の条件を
ANDやORで組み合わせ、複雑な絞り込み(例:(フェーズがA OR フェーズがB) AND 所有者が自分)を実現します。 - リストビューグラフ: リストビューに表示されているデータを元に、簡易的なグラフをすぐに作成できます。これは、簡易的なダッシュボードとして機能します。
まとめ:Salesforce リストビューを使いこなして業務を最適化
本記事では、Salesforceの「リストビュー」について、その基礎から応用までを網羅的に解説しました。
- リストビューは、レコードの一覧表示とインライン編集による効率的なデータ管理を実現します。
- 「リストビュー作成」は簡単ですが、「表示 されない」や「編集 できない」といった問題は、権限や共有設定を確認することで解決できます。
- 「レポート 違い」を理解し、リストビューは日常の管理、レポートは分析、と使い分けることで、Salesforceの利用効率は飛躍的に向上します。
これらの知識を活用し、あなたのSalesforce環境におけるデータアクセスと管理を最適化してください。
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