Salesforceを導入したものの、「標準機能だけでは物足りない」「もっと便利に使いたい」と感じていませんか?Salesforceは、単なる顧客管理ツールではなく、その機能を自由に拡張し、企業の課題に合わせてカスタマイズできるプラットフォームです。
この記事では、ITエンジニアを200名以上抱え、システム開発を25年以上経験する弊社、FS部 佐々木舞美がSalesforceの活用をさらに加速させるための3つの重要な機能「AppExchange」「Chatter」「データローダー」について、それぞれの役割と具体的な活用方法をわかりやすく解説します。
その他、Salesforce EinsteinのAI活用で、売上を劇的に伸ばす秘訣を開発担当者が、別記事でもまとめておりますので合わせて参考にしてください。
Salesforce AppExchangeとは?拡張機能でビジネスを最適化

AppExchange(アップエクスチェンジ)は、Salesforceの機能をさらに強化・拡張するための公式アプリストアです。スマートフォンでいう「App Store」や「Google Play」と同じように、あらゆるビジネス課題に対応したアプリケーションが豊富に提供されています。
なぜAppExchangeが必要なのか?
企業が抱える多様な課題を解決するために、Salesforceの標準機能だけでは対応しきれないケースがあります。AppExchangeを利用すれば、ゼロからシステム開発することなく、既製のアプリをインストールするだけで、特定の機能を追加できます。これにより、開発コストや導入期間を大幅に削減し、迅速なビジネス展開が可能になります。
AppExchangeでできること
- 業界特化型CRMの実現: 不動産、医療、教育など、特定の業界に特化した業務プロセスを構築できます。
- 業務プロセスの効率化: 会計・請求管理、人事・採用管理、電子署名連携など、業務を自動化・効率化するツールが豊富です。
- データ管理の強化: 重複データの排除ツールや、地図連携ツールなど、Salesforceデータの精度を高めるアプリも多数提供されています。
活用事例:SFAと連携する電子契約サービス
顧客との契約を迅速に進めるために、Salesforceの商談情報から直接、電子契約書を作成し、署名依頼まで完結させるアプリがAppExchangeには多数存在します。これにより、商談成立から契約締結までのリードタイムを大幅に短縮できます。
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Salesforce Chatterとは?社内SNSでコラボレーションを強化

Chatter(チャッター)は、Salesforceに標準で組み込まれている社内SNS(ソーシャルネットワークサービス)です。FacebookやX(旧Twitter)のように、チームメンバーがリアルタイムで情報共有やコミュニケーションを行うことで、コラボレーションを強化します。
Chatterでできること
- リアルタイムな情報共有: テキストメッセージ、ファイル(ドキュメント、画像、動画など)をタイムライン形式で投稿できます。
- フォロー機能: ユーザーや特定のグループだけでなく、「商談」や「ケース」といったSalesforceのレコードをフォローできます。これにより、自分が関わる案件の進捗や更新情報が自動的にフィードに流れてきます。
- グループ作成: プロジェクトチームや部署ごとにグループを作成し、関連メンバー間での情報共有と議論を促進します。
Chatterを活用するメリット
- メールの削減と効率化: 短いやり取りや情報共有をChatterで行うことで、大量のメール送受信を減らし、コミュニケーションを効率化します。
- 情報へのアクセス向上: 重要な情報がメールボックスに埋もれることなく、関連するSalesforceレコードと紐づけて共有されるため、誰でも簡単に情報にアクセスできます。
- ナレッジの蓄積: 過去の議論や共有されたファイルがSalesforce内に残るため、ナレッジとして蓄積され、検索・再利用が可能です。
Salesforce データローダーとは?大量データ管理と移行を効率化

データローダー(Data Loader)は、Salesforceと外部システム間で大量のデータを一括で操作するためのクライアントアプリケーションです。Salesforceの標準機能では対応できない、大規模なデータ移行や更新、削除を行う際に不可欠なツールです。
データローダーでできること
- インポート: CSVファイルなどから、新しいレコードをSalesforceにまとめて追加します。
- 更新(Update): 既存のレコード情報を、外部ファイルの情報で一括更新します。
- アップサート(Upsert): 「更新」と「挿入」を組み合わせた機能。指定したキーに基づいて、レコードが存在すれば更新し、存在しなければ新規作成します。
- エクスポート: SalesforceのデータをCSV形式などで外部に出力し、データのバックアップや分析に活用します。
どのような時にデータローダーを使う?
- Salesforce導入時の初期データ移行: 既存の顧客管理システム(SFA/CRM)やExcelファイルから、大量の顧客データをSalesforceへ移行する。
- データの一括更新: 特定のキャンペーンに参加した顧客のステータスを、一括で「完了」に更新する。
- 定期的なデータバックアップ: 万が一の事態に備え、Salesforceのデータを定期的にバックアップする。
データローダーは、データ管理の効率を飛躍的に向上させるツールですが、操作を誤るとデータが完全に失われるリスクもあるため、慎重な取り扱いが求められます。
まとめ:Salesforceの可能性を広げる3つの機能
AppExchange、Chatter、データローダーは、それぞれ独立したツールではなく、Salesforceプラットフォームを構成する重要な要素です。
- AppExchangeで機能を拡張し、
- Chatterでチームのコラボレーションを強化し、
- データローダーでデータを効率的に管理する。
これらを組み合わせることで、Salesforceを単なるツールではなく、企業の成長を支える強力な基盤へと進化させることができます。
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この記事を読んでSalesforceの拡張機能やデータ管理に興味を持たれた方は、ぜひお気軽にご相談ください。貴社のビジネスに最適な活用術をご提案します。