- 技術者(ITエンジニア)の情報を一元管理・サービス化したい
- 業務経歴書の修正・更新依頼をスムーズにしたい
- お客様へのアサイン提案までのスピードを改善したい
という悩みを、ITソフトウェア開発をされている企業様から多くご相談されています。
今回はコアーズ株式会社様の事例をもとに、どんな問題・課題を抱えていたのか、そして『スキル管理・アサイン管理支援ツールfapi』を導入することで体感したITソフトウェア開発企業での導入事例をご紹介します。
会社名 | コアーズ株式会社 |
設立 | 1997年 |
所在地 | 東京都品川区 |
事業内容 | コンピュータソフトウェア受託開発及び技術者派遣事業 |
煩雑な業務経歴書管理と属人化による非効率
ー fapi導入前にはどのような課題があったのでしょうか?
fapi導入前は、技術者の業務経歴書をファイルサーバー上で管理しており、ExcelやWordなどフォーマットがバラバラで、どれが最新版なのかも分かりにくい状態でした。更新作業も属人的になっていて、「誰がどこまで対応しているか」が見えづらく、情報の一元化やサービス化が急務だと感じていました。
また、同じ現場に長くアサインされている技術者については、業務経歴書が何年も更新されないこともあり、本人のスキルや経験の変化が見えづらくなっていました。そうした業務経歴を定期的に棚卸し、整理する必要性を感じていたことも、導入の背景にあります。
特に外勤中の技術者に業務経歴書の修正依頼をかける際は、メールでファイルを送り、手元で修正してもらったものをまた受け取るという流れで、やりとりにタイムラグが生じることが多々ありました。外出先ではメールが見づらい環境もあり、対応に2〜3日かかるケースもありました。アサインの都合で「明日までに業務経歴表を提出したい」となると、メールに加えて電話でもフォローしなければならず、手間も抜け漏れも発生していました。
決め手は“現場”に合った柔軟性とセキュリティ面の安心感

ー fapi導入のきっかけを教えてください!
当初、駅のモニター広告などでよく見かけるような大手向けのツールも検討していましたが、どれも操作が複雑そうで、スキルや業務経歴を一つひとつ手入力するのが非常に手間に感じられました。
そこで、「IT系の業務経歴書をクラウドで管理できるようなサービス」をキーワードにGoogle検索をしていく中で、fapiを提供しているFDCにたどり着きました。
ー どのような点がfapi導入の決め手になりましたか?
fapi導入の最終的な決め手となったのは、「現場の実態に合った柔軟さ」と「セキュリティ面の安心感」です。
クラウドサービスでありながらセキュリティ認証(ISMSなど)をしっかり取得している点に安心感がありました。当社では官公庁案件なども多く扱っているため、クラウド利用に対する情報漏洩の懸念が強く、セキュリティが甘いツールは使えません。社内でも、fapiであれば略称で登録するなど対策を行い運用できるということで、事業計画発表会の場でも正式にGOサインが出ました。
もうひとつ大きかったのが、柔軟性の高さです。fapiは、業務経歴書のフォーマット修正にも柔軟に対応してくれ、お金をかけずにカスタマイズしてもらえた点が非常に助かりました。実際、スキルや資格情報だけでなく、「どんな作業をしたいか」といった希望も入力できる仕様になっており、従来感じていたツールの使いにくさを払拭してくれました。
導入コストも他の大手サービスに比べてリーズナブルで、結果として現場にとっても管理側にとっても、無理なく運用できる理想的なツールに出会えたと感じています。
ー fapi導入時の社員の皆さんの反応はいかがでしたか。
fapi導入時、社内では大きな混乱や不満の声は特にありませんでした。実際、これまでファイルサーバー上に分散していた業務経歴をfapiにまとめて登録したことで、社内全体の情報を一元管理できています。
Excel的なインターフェースも便利で、表示項目のON/OFFや昇順・降順のソート機能など、細かいニーズに応えてくれる点も現場で好評です。一度データを入れてしまえば、年度初めの一括更新後は、あとはちょこちょこ修正するだけで済むのも助かっています。
ー ありがとうございます。
スキル更新と棚卸しを仕組み化し、提案力と人材戦略に活用

ー fapiの具体的な活用方法を教えていただけますか。
主に活用しているのは、業務経歴表の出力です。fapiを通して技術者にスキル情報の更新依頼を行い、自分のスキルや担当工程を記録してもらっています。オンライン上でフォーマットを統一しているため、「この期日までにやってね」と明確に依頼でき、抜け漏れも防げています。その情報をもとに、よりスピーディーに、確実にお客様への提案に繋げられる体制が作れています。
また、アサインが変更になるタイミングで棚卸しを行い、必要に応じて技術者単価も入力してもらっています。これにより、業務経歴書をただの提出資料としてではなく、技術者のスキルを見える化し、リスキリングや人材戦略に活用するためのツールとして有効に活用していきたいと考えています。
ー fapi導入後にはどのような変化がありましたか。
特に社内で好評だったのは、資格やスキルの一覧をレポートとしてすぐに出力できる機能です。
これまでは、年に一度ほど「保有資格一覧を見たい」と依頼があり、そのたびに社員一人ひとりの情報を確認しながら資料をまとめる必要があり、場合によっては丸1〜2日かかることもありました。
fapi導入後は、あらかじめ入力されたデータをもとに、わずか10分程度でレポートを作成できるようになり、社長からも「こういうのが欲しかった」と好評を得ています。もちろん、データの正確性については入力状況に依存する部分もあるため、今後も定期的なメンテナンスは必要ですが、「情報がまとまっている」ことの価値を社内でも実感できる機会となりました。
技術者管理から営業支援・研修まで、“見える化”の基盤に
ー 今後の展望を教えていただけますか。
fapiは今後、技術者のスキル棚卸しやプロジェクト管理、営業・研修・人材戦略など、さらに幅広い場面で活用していきたいと考えています。
まず、技術者自身による定期的なスキル更新の運用を進めていきたいと考えています。3ヶ月〜半年に一度のペースで、自分のスキルや担当工程をfapi上に記録してもらうことで、棚卸しを仕組み化していきたいです。プロジェクトごとの単価や担当工程も記録しておけば、マネージャーや営業担当が“空き要員”を把握しやすくなり、提案スピードも上がります。
また、fapiはスマホ対応しているため、外出先でも技術者情報を確認できます。営業が「こんな技術者がいますよ」とすぐに見せられれば、業務経歴書を後から送るとしても機会損失を防げる営業支援ツールとしても期待しています。
さらに、どの業界・業種でどんな工程に携わってきたかという実績の集計ができるようになれば、研修やリスキリングの設計にも活かせます。今は研修のレベル感が見えづらい部分もありますが、fapiを通じて会社全体のスキル構成を可視化し、具体的な人材育成・採用戦略につなげたいと考えています。
ー fapi導入の検討をしている企業さんにメッセージをお願いします!
正直、「自分たちでこういうツールを作ろう」と思えば、2〜3年かかると思います。しかも、その後のメンテナンスにもエンジニアリソースが必要になります。だからこそ、「最初から現場目線で設計されたfapiを使う」という選択は、時間とコストの面で圧倒的に合理的だと感じています。
またfapiは、見たい情報をすぐに引き出せる集計ツールとしての役割も果たしてくれるので、営業・マネジメント・人材開発まで幅広く活用したい企業には特におすすめです。
業務経歴書は自社のフォーマットに沿ってカスタマイズできますし、ソート機能を利用した並び替えもできます。「大変そう」と思っていた業務経歴書の管理が、驚くほどスムーズに見える化されます。それだけでも導入の価値は十分あると思います!
※(取材日:2025年7月)※インタビューの内容は取材時のものになります。